管工事施工管理技士 独学ガイド

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知事の許可だと他県の工事はできないのか?建設業の許可と主任技術者

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知事許可と大臣許可の違いが、いつも曖昧になります。

条文がどこで分けているのか知りたいです。

この記事の要点

令和7年度(後期)の公表正答は(3)で、一定額以下なら主任技術者を置く必要はないと書いた肢が誤りです。

建設業法第26条第1項に金額の条件は付いていません。

知事許可と大臣許可を分けているのは、営業所がいくつの都道府県にあるかです。

2級では【No.43】が建設業の許可の枠になる年があります。

令和7年度(後期)の4肢と、対応する条文を並べます。

建設業の許可の出題と建設業法の条文を並べた図。左は令和7年度(後期)2級管工事施工管理技術検定 第一次検定 No.43の4肢で、肢1は知事許可と大臣許可で請け負える工事現場の所在地に都道府県の範囲の違いはないとする正しい肢、肢2は知事許可の建設業者が営業所を設けられるのは許可を受けた都道府県の区域内に限るとする正しい肢、肢3は下請負人として請け負うとき下請契約の請負代金が一定額以下なら主任技術者は要らないという誤りの肢で公表正答は3、肢4は一般建設業の許可で直接請け負う工事は下請契約の請負代金の総額に上限はあるが発注者との請負金額に上限はないとする正しい肢。右は建設業法の条文で、第3条第1項は二以上の都道府県の区域内に営業所を設けて営業する場合は国土交通大臣の許可、一の都道府県の区域内にのみ営業所を設けて営業する場合は当該営業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可であること、第3条第1項ただし書は政令で定める軽微な建設工事のみを請け負うことを営業とする者はこの限りでないこと、第26条第1項は建設業者がその請け負つた建設工事を施工するときは主任技術者を置かなければならないこと。下は分かれ目が営業所の所在地であることで、第3条第1項が見ているのは営業所がいくつの都道府県にあるかで工事現場の所在地は条文に書かれていないこと、第26条第1項に金額の条件は付いていないこと。
左が令和7年度(後期)の4肢、右が対応する条文。下が読み方。

主任技術者は金額で要否が変わるのか

変わりません。

令和7年度(後期)2級 第一次検定【No.43】(3)(誤りの肢)

建設業の許可を受けた建設業者が建設工事の一部を下請負人として請け負うとき、その下請契約の請負代金が一定額以下の場合は、主任技術者を置く必要はない。

建設業法 第26条第1項(主任技術者及び監理技術者の設置等)

建設業者は、その請け負つた建設工事を施工するときは、当該建設工事に関し第七条第二号イ、ロ又はハに該当する者で当該工事現場における建設工事の施工の技術上の管理をつかさどるもの(以下「主任技術者」という。)を置かなければならない。

令和7年度(後期)の公表正答は(3)です。一定額以下なら要らないと書いた肢が誤りと確定します。

条文には金額の語がありません。その請け負つた建設工事を施工するときという条件だけです。

知事許可と大臣許可は何で分かれるのか

営業所がいくつの都道府県にあるかです。

建設業法 第3条第1項(建設業の許可)(抜粋)

建設業を営もうとする者は、次に掲げる区分により、この章で定めるところにより、二以上の都道府県の区域内に営業所(本店又は支店若しくは政令で定めるこれに準ずるものをいう。以下同じ。)を設けて営業をしようとする場合にあつては国土交通大臣の、一の都道府県の区域内にのみ営業所を設けて営業をしようとする場合にあつては当該営業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。

条文が数えているのは営業所です。二以上の都道府県なら大臣、一の都道府県だけなら知事です。

工事現場という語は条文にありません。営業所の所在地を管轄する都道府県知事という書き方です。

営業所の置き方 誰の許可か
二以上の都道府県の区域内に営業所を設ける 国土交通大臣
一の都道府県の区域内にのみ営業所を設ける 当該営業所の所在地を管轄する都道府県知事

まちがえやすいポイント

許可の区分は営業所の話で、工事現場の話ではありません。

知事許可でも、請け負える工事現場の所在地に都道府県の制限は条文に書かれていません。制限がかかるのは営業所を設けられる区域です。

2つの肢が対になっています。工事現場は制限なし、営業所は区域内という置き方です。

許可が要らない工事もあるのか

軽微な建設工事だけを請け負う場合です。

建設業法 第3条第1項ただし書

ただし、政令で定める軽微な建設工事のみを請け負うことを営業とする者は、この限りでない。

ただし書は許可そのものを外します。軽微な建設工事のみを請け負うことを営業とする者が対象です。

金額は政令に委ねられています。政令で定める軽微な建設工事という書き方です。

一般建設業と特定建設業はどこが違うのか

下請契約の請負代金の額です。

建設業法 第3条第1項第二号(特定建設業の区分)

建設業を営もうとする者であつて、その営業にあたつて、その者が発注者から直接請け負う一件の建設工事につき、その工事の全部又は一部を、下請代金の額(その工事に係る下請契約が二以上あるときは、下請代金の額の総額)が政令で定める金額以上となる下請契約を締結して施工しようとするもの

区分の基準は下請側にあります。下請代金の額が政令で定める金額以上かどうかです。

発注者との請負金額は条文に出てきません。令和7年度(後期)の(4)は、この違いをそのまま肢にしています。

指定建設業と監理技術者の要件は指定建設業と管工事業、元請負人の義務は元請負人の義務で扱っています。

理解度チェック

Q.

「下請契約の請負代金が一定額以下なら、主任技術者を置く必要はない」は正しいか。

誤りです。第26条第1項に金額の条件はありません。

Q.

国土交通大臣の許可が必要になるのは、営業所をどう設ける場合か。

二以上の都道府県の区域内に営業所を設けて営業しようとする場合です。

Q.

知事の許可を受けた建設業者は、他の都道府県の工事現場を請け負えないか。

工事現場の所在地についての制限は、第3条第1項に書かれていません。区域の制限がかかるのは営業所です。

Q.

建設業の許可が要らないのはどんな者か。

政令で定める軽微な建設工事のみを請け負うことを営業とする者です。

Q.

特定建設業の許可が必要になるのは、何が政令で定める金額以上になる場合か。

発注者から直接請け負う一件の建設工事についての下請代金の額(下請契約が二以上あるときは総額)です。

まとめ

  • 主任技術者は金額に関係なく置く(第26条第1項)。
  • 令和7年度(後期)は一定額以下なら要らないと書いた肢が誤り。
  • 許可の区分は営業所がいくつの都道府県にあるかで決まる。
  • 二以上なら国土交通大臣、一つだけなら都道府県知事。
  • 工事現場の所在地についての制限は第3条第1項に無い。
  • 軽微な建設工事のみを請け負う者は許可が要らない
  • 特定建設業の区分は下請代金の額が政令で定める金額以上かどうか。

出題の言い回しは年度によって変わります。個別の判断は最新の試験問題と公表正答、及び現行の法令を確認してください。

あわせて読む

この科目の過去問はどこにあるか

級ごとに分けています。1級 法規2級 法規を見てください。

参考資料

  • 建設業法(昭和24年法律第100号)第3条第1項及び同項ただし書・第二号、第26条第1項(e-Gov法令検索)。引用した条文は同法によります。
  • 2級管工事施工管理技術検定 第一次検定(後期)【No.43】(令和7年度)及び同回の公表正答肢(一般財団法人全国建設研修センター。試験問題/正答肢のページ)。公表正答は(3)です。
  • ※ 軽微な建設工事の金額、特定建設業の区分となる下請代金の額は、いずれも政令に委ねられています。金額そのものは本記事では扱っていません。
  • ※ 条文中の「請け負つた」は、法令の表記をそのまま引用しています。
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管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

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管工事施工管理技士の用語・条文・数値を、公表された過去問と一次資料にあたって整理しています。

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