管工事施工管理技士 独学ガイド

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好気性処理法でメタンガスに分解されるのか?浄化槽の処理工程と方式の区分

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浄化槽の方式が多すぎて覚えきれません。

どこまで問われるのか知りたいです。

この記事の要点

令和6年度の公表正答は(4)で、好気性処理法でメタンガス等のガス体に分解されると書いた肢が誤りです。

処理工程は前処理・一次処理・二次処理・消毒からなると出題されました。

二次処理は活性汚泥法と生物膜法に大別されると出題されました。

1級の問題Aでは【No.36】が浄化槽の枠になる年があります。

令和6年度の4肢と、公共建築工事標準仕様書が挙げる方式を並べます。

浄化槽の出題と公共建築工事標準仕様書 表8.1.1の方式一覧を並べた図。左は令和6年度の1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A No.36の4肢で、肢1は合併処理浄化槽の処理工程が前処理・一次処理・二次処理・消毒からなるという正しい肢、肢2は二次処理工程で微生物を利用した生物学的処理方式が採用され活性汚泥法と生物膜法に大別されるという正しい肢、肢3はBOD負荷量が流入水のBOD濃度に流入水量を乗じたものでg/日で表されるという正しい肢、肢4は好気性処理法で有機物質のかなりの部分がメタンガス等のガス体に分解されるという誤りの肢で公表正答は4。右は仕様書 表8.1.1に並ぶ方式で、小規模合併処理のユニット型は分離接触ばっ気方式・嫌気濾床接触ばっ気方式・脱窒濾床接触ばっ気方式、合併処理のユニット型と現場施工型は回転板接触方式・接触ばっ気方式・長時間ばっ気方式・凝集分離方式・接触ばっ気ろ過方式・接触ばっ気活性炭吸着方式・凝集分離活性炭吸着方式・硝化液循環活性汚泥方式・三次処理脱窒脱燐方式。下はBODの単位の違いで、表8.1.1が定めるのはBOD除去率のパーセントとBOD濃度のミリグラム毎リットルであり、肢3が言うBOD負荷量のグラム毎日は表に無いこと。
左が令和6年度の4肢、右が仕様書の方式一覧。下がBODの単位の違い。

好気性処理法でメタンガスに分解されるのか

メタンガス等のガス体に分解されると書いた肢が、誤りとして出題されました。

令和6年度 1級 第一次検定 問題A【No.36】(4)(誤りの肢)

好気性処理法は、最終的には、有機物質のかなりの部分がメタンガス等のガス体に分解される。

令和6年度の公表正答は(4)です。好気性処理法でメタンガス等に分解されると書いた肢が誤りと確定します。

肢の中に「かなりの部分が」という幅のある言い方が入っています。メタンガス等のガス体という部分が論点です。

合併処理浄化槽の処理工程はどう並ぶのか

前処理・一次処理・二次処理・消毒の順です。

令和6年度 問題A【No.36】(1)(正しい肢)

合併処理浄化槽の処理工程は、一般的に、前処理・一次処理・二次処理・消毒からなる。

最後に消毒が来ます。一般的にという前置きが付いた書き方です。

仕様書にも消毒装置の規定があります。固形塩素剤消毒装置次亜塩素酸ソーダ消毒装置の2つです。

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)第8編 2.1.14(1)

消毒装置は、固形塩素剤消毒装置又は次亜塩素酸ソーダ消毒装置とし、適用は特記による。

二次処理の方式はどう大別されるのか

活性汚泥法と生物膜法です。

令和6年度 問題A【No.36】(2)(正しい肢)

合併処理浄化槽の二次処理工程では、微生物を利用した生物学的処理方式が採用され、活性汚泥法と生物膜法に大別される。

どちらも微生物を使います。微生物を利用した生物学的処理方式という括りが先に置かれています。

仕様書には、生物膜が付く部品の規定があります。接触材・ろ材回転板です。

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)第8編 2.1.22(1)・2.1.23(1)(抜粋)

接触材及びろ材は、合成樹脂製又は同等以上の耐食性を有するものとし、生物膜が付着しやすく、汚水と生物膜が十分に接触でき、生物膜等による閉塞が生じにくい構造とする。

回転板は、合成樹脂製又は同等以上の耐食性を有するものとし、生物膜が付着しやすく、生物膜等による閉塞が生じにくい構造とし、回転時に水圧及び生物膜の荷重により変形しないものとする。

令和5年度の同じ枠には、2つの方式の中身が書かれています。生物膜法と活性汚泥法のそれぞれに、方式名が挙がっています

令和5年度 問題A【No.36】(3)(4)(いずれも正しい肢)

生物膜法は、接触材に付着した生物膜で浄化する方式であり、回転板接触方式、接触ばっ気方式等がある。

活性汚泥法は、水中に浮遊する微生物を利用し浄化する方式であり、長時間ばっ気方式、標準活性汚泥方式等がある。

表8.1.1に並ぶ方式名がここに出てきます。回転板接触方式と接触ばっ気方式は生物膜法、長時間ばっ気方式は活性汚泥法と書かれています。

BOD負荷量はBOD濃度と何が違うのか

単位が違います。

令和6年度 問題A【No.36】(3)(正しい肢)

BOD負荷量とは、流入水のBOD濃度に流入水量を乗じたもので、g/日で表される。

濃度に水量を掛けた形です。g/日という1日あたりの量になります。

仕様書の表8.1.1が定めているのは別の2つです。BOD除去率(%)BOD濃度(mg/L)です。

単位 どこに出てくるか
BOD除去率 仕様書 表8.1.1の処理性能
BOD濃度 mg/L 仕様書 表8.1.1の処理性能
BOD負荷量 g/日 令和6年度 問題A【No.36】の肢(3)

まちがえやすいポイント

BODという同じ3文字で、単位の違う量が3つ出てきます。

除去率は%、濃度はmg/L、負荷量はg/日です。肢(3)は負荷量の話で、仕様書の表が定める除去率や濃度とは別の量になります。

掛け算の形を覚えると区別できます。濃度に水量を掛けたものが負荷量です。

仕様書は方式と型式をどう分けているのか

処理種別・処理性能・方式・型式の4つの列で分けています。

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)第8編 1.1.1(2)(3)

本編は、現場施工型(躯体を現場でコンクリート打ちし、構築するものをいう。)及びユニット型(工場生産品とし、浄化槽法に基づく型式認定品とする。)に適用する。

処理種別、処理性能による方式及び型式の区分は、表8.1.1によるもの又は建築基準法第31条第2項により国土交通大臣の認定を受けたものとし、適用は特記による。

処理種別 BOD除去率 方式
小規模合併処理 90%以上 分離接触ばっ気方式、嫌気濾床接触ばっ気方式、脱窒濾床接触ばっ気方式
合併処理 90%以上 回転板接触方式、接触ばっ気方式、長時間ばっ気方式
合併処理 95%以上 接触ばっ気・ろ過方式、凝集分離方式、接触ばっ気・活性炭吸着方式、凝集分離・活性炭吸着方式、硝化液循環活性汚泥方式、三次処理脱窒・脱燐方式

方式名に活性汚泥という語が入るものが1つあります。硝化液循環活性汚泥方式です。

ばっ気という語は多くの方式名に入っています。小規模合併処理の3方式はすべて接触ばっ気が付いています。

BOD除去率と放流水のBODは浄化槽とBOD除去率、型式認定と登録は浄化槽設備士と型式認定で扱っています。

理解度チェック

Q.

「好気性処理法は、最終的に有機物質のかなりの部分がメタンガス等のガス体に分解される」は正しいか。

誤りです。令和6年度の公表正答はこの肢でした。

Q.

合併処理浄化槽の処理工程は、一般的にどう並ぶか。

前処理・一次処理・二次処理・消毒の順です。

Q.

二次処理工程の生物学的処理方式は、何と何に大別されるか。

活性汚泥法と生物膜法です。

Q.

BOD負荷量はどう求め、どの単位で表されるか。

流入水のBOD濃度に流入水量を乗じて求め、g/日で表されます。

Q.

仕様書がいう現場施工型とユニット型の違いは。

現場施工型は躯体を現場でコンクリート打ちして構築するもの、ユニット型は工場生産品で浄化槽法に基づく型式認定品です。

まとめ

  • 好気性処理法でメタンガス等のガス体に分解されると書いた肢が誤り。
  • 処理工程は前処理・一次処理・二次処理・消毒の順と出題された。
  • 二次処理は活性汚泥法と生物膜法に大別されると出題された。
  • BOD負荷量は流入水のBOD濃度に流入水量を乗じたもので、g/日。
  • 仕様書の表8.1.1が定めるのはBOD除去率(%)とBOD濃度(mg/L)。
  • 型式は現場施工型とユニット型に分かれる。
  • ユニット型は浄化槽法に基づく型式認定品とされている。

出題の言い回しは年度によって変わります。個別の判断は最新の試験問題と公表正答、及び現行の仕様書を確認してください。

あわせて読む

この語が出た問はどこか

解説を1問ずつ置いています。

参考資料

  • 公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版(修補版)第8編「浄化槽設備工事」1.1.1(1)(2)(3)及び表8.1.1(266ページ)、2.1.14(1)(274ページ)、2.1.22(1)・2.1.23(1)(276ページ)(国土交通省大臣官房官庁営繕部)。
  • 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.36】(令和6年度)及び同年度の公表正答肢(一般財団法人全国建設研修センター。試験問題/正答肢のページ)。公表正答は(4)です。
  • ※ 誤りとされた(4)について、好気性処理法で有機物質が最終的に何に分解されるかを示す記述は、同じ問題文にも表8.1.1にもありません。
  • 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.36】(令和5年度)及び同年度の公表正答肢。公表正答は(1)です。
  • ※ 表8.1.1の各方式が活性汚泥法と生物膜法のどちらに属するかは、仕様書には書かれていません。本文に載せた対応は、令和5年度 問題A【No.36】の肢(3)(4)によります。
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管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

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管工事施工管理技士の用語・条文・数値を、公表された過去問と一次資料にあたって整理しています。

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