管工事施工管理技士 独学ガイド

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BOD除去率とは?浄化槽の性能を定める施行令第32条の表

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除去率と放流水の数字が対になっているのは分かりますが、覚えきれません。

人員の区切りも、なぜ2種類あるのか分かっていません。

この記事の要点

除去率と放流水BODの組は3通りだけです。65と90、70と60、85と30が対になります。

区域で変わるのは人員の区切りです。組そのものは変わりません。

除去率は流入水と放流水の差を流入水で割った割合です。条文の備考に定義があります。

覚える数字は3組。区域で動くのは境目の人数だけです。

表を縦に見ると、同じ組が2回出てきます。

建築基準法施行令第32条の汚物処理性能の表。特定行政庁が衛生上特に支障があると認めて規則で指定する区域では、処理対象人員50人以下でBOD除去率65%以上・放流水BOD90mg/L以下、51人以上500人以下で70%以上・60mg/L以下、501人以上で85%以上・30mg/L以下。特定行政庁が衛生上特に支障がないと認めて規則で指定する区域は人員の区分がなく55%以上・120mg/L以下。その他の区域では500人以下で65%以上・90mg/L以下、501人以上2000人以下で70%以上・60mg/L以下、2001人以上で85%以上・30mg/L以下。BODの除去率は流入水のBODから放流水のBODを減じた値を流入水のBODで割った割合。
組は3通り、動くのは人員の区切り。※条文の表を並べた図。

浄化槽の性能はどこで決まるのか

施行令第32条が「汚物処理性能に関する技術的基準」として置いています。

建築基準法施行令 第32条(柱書・抜粋)

屎尿浄化槽の法第三十一条第二項の政令で定める技術的基準及び合併処理浄化槽(屎尿と併せて雑排水を処理する浄化槽をいう。以下同じ。)について法第三十六条の規定により定めるべき構造に関する技術的基準のうち処理性能に関するもの(以下「汚物処理性能に関する技術的基準」と総称する。)は、次のとおりとする。

一 通常の使用状態において、次の表に掲げる区域及び処理対象人員の区分に応じ、それぞれ同表に定める性能を有するものであること。

基準がかかるのは通常の使用状態においてです。

区分は区域処理対象人員の2つで決まります。

除去率と放流水BODはどう対になっているのか

3つの組が繰り返されます。

BODの除去率 放流水のBOD
65%以上 90mg/L以下
70%以上 60mg/L以下
85%以上 30mg/L以下
55%以上 120mg/L以下

上の3組は除去率が上がると放流水BODが下がる関係です。

4つめの55%と120mg/Lは、支障がないと認めて指定する区域だけに出てきます。

まちがえやすいポイント

取り違えやすいのは、人員の境目です。

支障があると認めて指定する区域は50人と500人、その他の区域は500人と2,000人で区切ります。除去率と放流水BODの組は同じでも、境目の人数が違います。

もうひとつが支障がないと認めて指定する区域です。ここだけ人員の区分がなく、1行で終わります。

人員の区切りは区域でどう変わるのか

同じ性能を求められる人数が、区域で丸ごとずれます。

区域 65%と90mg/L 85%と30mg/L
支障があると認めて指定する区域 50人以下 501人以上
その他の区域 500人以下 2,001人以上

支障がある区域のほうが少ない人数から厳しい性能になります。

中間の70%と60mg/Lは、前者が51人以上500人以下、後者が501人以上2,000人以下です。

BODの除去率はどう計算するのか

表の備考が定義しています。

建築基準法施行令 第32条第一号の表 備考二(抜粋)

この表において、生物化学的酸素要求量の除去率とは、屎尿浄化槽又は合併処理浄化槽への流入水の生物化学的酸素要求量の数値から屎尿浄化槽又は合併処理浄化槽からの放流水の生物化学的酸素要求量の数値を減じた数値を屎尿浄化槽又は合併処理浄化槽への流入水の生物化学的酸素要求量の数値で除して得た割合をいうものとする。

式にすると(流入水BOD − 放流水BOD)÷ 流入水BODです。

分母は流入水です。放流水や差で割るのではありません。

合併処理浄化槽とは何を指すのか

柱書の括弧書きが定義しています。

合併処理浄化槽は屎尿と併せて雑排水を処理する浄化槽です。屎尿だけを処理するものと区別されます。

第32条の表は、屎尿浄化槽と合併処理浄化槽の両方にかかります。

一次処理装置にも基準はあるのか

第32条にもう1つの表があります。

項目 性能
浮遊物質量の除去率 55%以上
流出水の浮遊物質量 250mg/L以下
地下浸透能力 流出水が滞留しない程度

こちらはBODではなく浮遊物質量で書かれています。指標が違います。

排水そのものの配管の決まりは排水トラップと封水深で扱っています。

理解度チェック

Q.

BODの除去率と放流水BODの組を3つ答えよ。

65%以上と90mg/L以下、70%以上と60mg/L以下、85%以上と30mg/L以下です。

Q.

その他の区域で85%以上が求められるのは何人からか。

2,001人以上です。支障があると認めて指定する区域では501人以上になります。

Q.

人員の区分がない区域はどれか。その性能は。

特定行政庁が衛生上特に支障がないと認めて規則で指定する区域です。除去率55%以上、放流水BOD120mg/L以下になります。

Q.

BODの除去率の計算式を答えよ。

(流入水のBOD − 放流水のBOD)÷ 流入水のBODです。分母は流入水になります。

Q.

合併処理浄化槽とはどんな浄化槽か。

屎尿と併せて雑排水を処理する浄化槽です。第32条の表は屎尿浄化槽と合併処理浄化槽の両方にかかります。

まとめ

  • 性能は施行令第32条の表。区域と処理対象人員で決まる。
  • 組は65%と90、70%と60、85%と30の3通り。
  • 支障がある区域の境目は50人と500人
  • その他の区域の境目は500人と2,000人
  • 支障がない区域だけ人員の区分がなく、55%と120mg/L
  • 除去率は(流入水BOD − 放流水BOD)÷ 流入水BOD
  • 一次処理装置は浮遊物質量で55%以上・250mg/L以下

どの区域に当たるかは特定行政庁が規則で指定します。実際の適用は所轄の建築主事・指定確認検査機関にご確認ください。

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この科目の過去問はどこにあるか

級ごとに分けています。1級 衛生設備2級 衛生設備を見てください。

参考資料

  • 建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)第32条(e-Gov法令検索)。区域と処理対象人員による性能の表、BODの除去率の定義、一次処理装置の浮遊物質量の基準は同条によります。
  • 処理対象人員の算定方法は、表の備考一により国土交通大臣が定める方法に委ねられています。算定の式は施行令の条文にないため、本記事では扱っていません。
  • ※ 浄化槽の保守点検や清掃、法定検査は浄化槽法に定められています。本記事は建築基準法施行令が定める処理性能に絞って整理しています。
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管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

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