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低圧屋側電線路に金属ダクト工事は使えるのか?条文の5つの列挙で決まる

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金属ダクトとバスダクトが並ぶと、どっちが使えるの?

木造かどうかの前置きも毎回付いてるけど、どう読むの?

この記事の要点

低圧屋側電線とは、造営物の屋側に施設する低圧の電線路で、施設できる工事の種類が条文で限られているもののことです。

使えるのはがいし引き・合成樹脂管・金属管・バスダクト・ケーブルの5つです。

金属ダクト工事は、この列挙に入っていません。3年度とも誤り肢に使われています。

低圧屋側電線路の工事の種類は、電気設備の技術基準の解釈が5つだけ挙げています。

だから、その5つを覚えて、外れているものを探すのが早道です。

条文が列挙する5工事

第110条第2項が、そのまま出題の答えになります。

電気設備の技術基準の解釈 第110条第2項(低圧屋側電線路の施設)

2 低圧屋側電線路は、次の各号のいずれかにより施設すること。

一 がいし引き工事により、次に適合するように施設すること。
イ 展開した場所に施設し、簡易接触防護措置を施すこと。(以下略)

二 合成樹脂管工事により、第145条第2項及び第158条の規定に準じて施設すること。

三 金属管工事により、次に適合するように施設すること。
イ 木造以外の造営物に施設すること。
ロ 第159条の規定に準じて施設すること。

四 バスダクト工事により、次に適合するように施設すること。
イ 木造以外の造営物において、展開した場所又は点検できる隠ぺい場所に施設すること。
ロ 第163条の規定に準じて施設するほか、屋外用のバスダクトであって、ダクト内部に水が浸入してたまらないものを使用すること。

五 ケーブル工事により、次に適合するように施設すること。
イ 鉛被ケーブル、アルミ被ケーブル又はMIケーブルを使用する場合は、木造以外の造営物に施設すること。(以下略)

言い換えると、「この5つ以外の工事名が肢に出てきたら、それが答え」ということです。

例えば、令和4年度の肢ではバスダクト工事が並びましたが、問題文が「木造以外の造営物に施設し、かつ、その電線路は展開した場所に施設する」と前置きしているため、四号の条件を満たし誤りにされていません。

使えるのは5工事。うち3つに「木造以外」が付く 条件なし(造営材を問わない) 一 がいし引き工事 二 合成樹脂管工事 木造にも使える 木造以外の造営物に限る 三 金属管工事 四 バスダクト工事(+屋外用・水がたまらない) 五 ケーブル工事(鉛被・アルミ被・MIの場合) 金属が造営材に触れる側 金属ダクト工事・ライティングダクト工事は列挙に無い 名前が似ていても、条文に挙がっていなければ使えない 出典=電気設備の技術基準の解釈 第110条第2項
5つの工事と条件の付き方を分けるための図です。施工の手順や寸法を表したものではありません。

金属ダクト工事は列挙の外にある

同じ工事名が、3年度で繰り返し答えになっています。

肢の順番が入れ替わるだけで、答えは毎回同じです。平成27年度と令和6年度は、並んだ4工事も同一です。

屋側は建物の外壁に沿う部分です。屋内の配線と読み比べるときの要所は次の4つです。

木造かどうかで条件が付く3工事

問題文の前置きは、条文の「木造以外の造営物」に対応しています。

工事 条文が付けた条件
がいし引き工事 展開した場所に施設し、簡易接触防護措置を施す
合成樹脂管工事 (木造の別なし)第145条第2項及び第158条に準じる
金属管工事 木造以外の造営物に施設する
バスダクト工事 木造以外の造営物で、展開した場所又は点検できる隠ぺい場所。屋外用のバスダクトで内部に水がたまらないもの
ケーブル工事 鉛被・アルミ被・MIケーブルを使う場合は木造以外の造営物に施設する

木造かどうかの条件が付いていないのは、がいし引き工事と合成樹脂管工事の2つです。出題文が「木造の造営物に施設する場合を除く」と前置きするのは、金属管・バスダクト・ケーブルの条件をそろえるためです。

バスダクトに付く追加の条件

四号は、木造以外に加えてもう2つ条件を重ねています。

  • 場所:展開した場所、または点検できる隠ぺい場所。
  • もの:屋外用のバスダクトで、ダクト内部に水が浸入してたまらないもの。

屋内のバスダクト工事の決まりは第163条にあり、屋側ではそこに屋外用という条件が加わります。

まちがえやすいポイント

金属ダクトとバスダクトは、名前が似ていて扱いが正反対です。

バスダクト工事は第110条第2項第四号に列挙されています。金属ダクト工事は、この項のどの号にも出てきません。「ダクト」で一括りにせず、頭の2文字を読んでください。

混同しやすい語

金属ダクト工事とバスダクト工事:屋側電線路に使えるのはバスダクト工事だけです。金属ダクト工事は条文の列挙にありません。

屋側電線路と屋内配線:屋内配線の工事の種類は156-1表で決まります。屋側は第110条第2項の5つです。ライティングダクトも屋側の列挙にはありません。

簡易接触防護措置と接触防護措置:がいし引き工事に求められるのは前者です。高さが屋内1.8m以上、屋外2m以上と、接触防護措置より低く設定されています。

屋外用バスダクトと一般のバスダクト:屋側で使えるのは屋外用で、内部に水が浸入してたまらないものです。

2級で3年度に出ています。問い方はどれも同じで、4つの工事名から使えないものを選ばせる形です。

年度・級・問 問題文の前置き
平成27年度 2級 学科 No.27 木造の造営物に施設する場合を除くものとする
令和4年度 2級 第一次(後期)No.26 木造以外の造営物に施設し、かつ、その電線路は展開した場所に施設するものとする
令和6年度 2級 第一次(後期)No.24 木造の造営物に施設する場合を除く

令和4年度だけ前置きが長いのは、バスダクト工事を正しい肢として置くために、四号の条件をそろえているからです。

がいし引き・合成樹脂管・金属管・バスダクト・ケーブル。この5つに無いものが答えです。

低圧屋側電線路の肢は、次の順に見ます。

  • 5工事に当てるだけ:がいし引き・合成樹脂管・金属管・バスダクト・ケーブル以外なら誤りです。
  • 金属ダクトを探す:3年度とも、これが答えでした。
  • 前置きを読む:木造以外と展開した場所が書いてあれば、バスダクトは正しい肢です。
  • ライティングダクトにも注意:屋側の列挙には入っていません。

理解度チェック

Q.

低圧屋側電線路に使える工事を5つ挙げると?

がいし引き工事・合成樹脂管工事・金属管工事・バスダクト工事・ケーブル工事です(電技解釈第110条第2項)。

Q.

バスダクト工事で屋側に施設するとき、条文が求める条件は?

木造以外の造営物で、展開した場所または点検できる隠ぺい場所に施設すること。そして屋外用のバスダクトで、内部に水が浸入してたまらないものを使うことです(同第四号)。

Q.

木造かどうかの条件が付いていない工事は?

がいし引き工事と合成樹脂管工事です。金属管・バスダクト・ケーブル(鉛被等を使う場合)には木造以外という条件が付きます。

まとめ

  • 低圧屋側電線路に使えるのはがいし引き・合成樹脂管・金属管・バスダクト・ケーブルの5工事(第110条第2項)。
  • 金属ダクト工事は列挙に無い。3年度とも誤り肢に使われている。
  • 金属管・バスダクト・ケーブル(鉛被等)は木造以外の造営物に施設する。
  • バスダクトは展開した場所または点検できる隠ぺい場所で、屋外用のものを使う。
  • がいし引きは展開した場所に施設し、簡易接触防護措置を施す。
  • 木造かどうかの条件が付いていないのは、がいし引き工事と合成樹脂管工事の2つ。

参考資料

  • 経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」第110条第1項・第2項第一号から第五号(低圧屋側電線路の施設)
  • 一般財団法人 建設業振興基金 試験研修本部「2級電気工事施工管理技術検定 問題・正答肢」(公式サイト)平成27年度No.27・令和4年度(後期)No.26・令和6年度(後期)No.24
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