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スリートジャンプの問題って、同じ4肢が何度も出るよね。
単位重量は大きいほうがいいの?小さいほうがいいの?
この記事の要点
スリートジャンプとは、電線に付着した氷雪が脱落し、その反動で電線が跳ね上がる現象のことです。
対策は跳ねさせないか、跳ねても当たらせないかの2通りです。
単位重量は大きいほうが跳ねにくい側です。小さくすると書いた肢が、5年度とも答えでした。
スリートジャンプの防止対策は、1級に4年度・2級に1年度あります。並ぶ肢はほぼ固定で、答えも動きません。
まず、何が起きている現象なのかを押さえます。
電線に氷や雪が積もると、その重みで電線は下がります。その氷雪が一気に落ちると、たわんでいた電線が反動で跳ね上がります。これがスリートジャンプです。
困るのは跳ね上がったときです。上下に並んだ電線どうしが近づきます。だから対策も2通りになります。
並ぶ肢は4つでほぼ固定です。どれも、この2通りのどちらかに入ります。
| 対策 | ねらい | 扱い |
|---|---|---|
| 電線の張力を大きくする | ピンと張れば、たわみが小さく跳ねる幅も小さい | 正しい |
| 長径間になることを避ける | 支持点の間が長いほど大きくたわみ、大きく跳ねる | 正しい |
| 電線相互のオフセット(水平間隔)を大きくする | 跳ね上がっても、上下の電線が当たらない | 正しい |
| 単位重量の小さい電線を使用する | 軽い電線ほど、同じ氷雪が落ちたときに大きく跳ねる | 誤り |
上の3つは、たわみを減らすか、当たらないように離すかです。最後の1つだけが逆を向いています。令和元年度だけは長径間の肢が「電線の径間にねじれ防止ダンパを取り付ける」に差し替わりましたが、これも正しい側でした。
揺れを抑える側の機材は送電線路の資材にまとめました。
この一文は5年度に並び、5年度とも答えになりました。
平成25年度1級No.21 選択肢4/平成28年度1級No.21 選択肢3/令和元年度1級No.22 選択肢3/令和3年度1級No.21 選択肢3/令和7年度2級(前期)No.16 選択肢3
単位重量の小さい電線を使用する。
一字一句同じ書き方です。位置は平成25年度だけ選択肢4で、残る4年度は選択肢3でした。
公表された正答肢は、平成25年度が選択肢4、平成28年度・令和3年度・令和7年度2級(前期)が選択肢3です。令和元年度も設問文と肢の並びが他の年度と同じで、単位重量の肢は選択肢3に置かれています。
並ぶ相手のほうは、年度によって少し入れ替わります。
顔ぶれが変わっても、答えは動きません。単位重量の肢を見つけたら、そこで決まります。
| 年度・級・問 | 選択肢2に置かれたもの | 答えの位置 |
|---|---|---|
| 平成25年度 1級 No.21 | 長径間になることを避ける | 選択肢4 |
| 平成28年度 1級 No.21 | 長径間になることを避ける | 選択肢3 |
| 令和元年度 1級 No.22 | 電線の径間にねじれ防止ダンパを取り付ける | 選択肢3 |
| 令和3年度 1級 No.21 | 長径間になることを避ける | 選択肢3 |
| 令和7年度 2級(前期)No.16 | 長径間になることを避ける | 選択肢3 |
選択肢1は5年度とも「電線の張力を大きくする」で固定です。平成25年度だけ「電線への張力」と助詞が違いますが、それだけです。動くのは選択肢2の顔ぶれと、答えが選択肢3か選択肢4かだけでした。
電線と氷雪の話は、スリートジャンプだけではありません。試験は現象の説明文を示して名前を選ばせる形でも出してきます。
令和6年度 2級(前期)No.14(正答=ギャロッピング)
電線に氷雪が付着してその断面が非対称になり、これに風が当たると揚力が発生し、電線が振動する現象。
令和7年度 1級 No.18(正答=サブスパン振動)
多導体に固有のもので、風上側導体の後流によって風下側導体が不安定となるために起きる自励振動。
分かれ目は、氷雪が付いたままか、落ちたあとかです。付いたまま風で揺れるのがギャロッピング、落ちた反動で跳ねるのがスリートジャンプ。サブスパン振動は氷雪と関係なく、多導体だけに起きるものです。
スリートジャンプの定義は、覚えるだけでは足りません。その文がギャロッピングの説明として出され、誤りにされた年度があります。
令和5年度 1級 第一次 No.21 選択肢1(誤りの側。公表正答は選択肢1)
(架空送電線路のギャロッピングに関する記述として)電線に付着した氷雪が脱落し、その反動で電線が跳ね上がる現象である。
設問はギャロッピングを問うています。そこにスリートジャンプの定義をそのまま置いて誤りにしました。同じ問の選択肢2「振幅が大きくなり、相間短絡を起こすことがある」、選択肢3「単導体よりも多導体において発生しやすい」、選択肢4「防止対策として、送電線に相間スペーサを取り付ける方法がある」は、いずれもギャロッピングの正しい側です。
定義を覚えたら、その定義がどの語に貼られているかを見てください。語と定義の組み合わせを入れ替える形は、4つの現象のあいだで起きます。まとめて扱う話は電線の振動、多導体そのものは多導体にあります。
例えば、肢に「多導体」と書いてあればサブスパン振動です。氷雪の話が出てこないので、スリートジャンプとは別の問になります。
言い換えると、「3つは氷雪がどうなっているかで分かれる。付いたまま、落ちたあと、そもそも関係ない」ということです。
この系統の肢は、次の順に見ます。
混同しやすい語
スリートジャンプとギャロッピング:氷雪が落ちた反動で跳ねるのがスリートジャンプ、氷雪が付いたまま風の揚力で振動するのがギャロッピングです。
オフセットと水平間隔:上下の電線をずらして置くことです。平成28年度だけ水平間隔と書かれましたが、扱いは同じで正しい側です。
ねじれ防止ダンパとダンパ:ねじれ防止ダンパはスリートジャンプの対策として正しい側に置かれました。
単位重量と張力:単位重量は大きいほう、張力も大きいほうが跳ねにくい側です。向きは同じです。
単位重量は大きいほうがよいのか、小さいほうがよいのか?
大きいほうです。同じ氷雪が落ちたとき、軽い電線ほど大きく跳ね上がります。「単位重量の小さい電線を使用する」と書いた肢は、5年度とも答えでした。
令和元年度だけ何が違うか?
選択肢2が長径間ではなく「電線の径間にねじれ防止ダンパを取り付ける」に差し替わっています。これも正しい側で、答えは他の年度と同じ選択肢3でした。
スリートジャンプとギャロッピングはどう違うか?
氷雪が落ちたあとか、付いたままかです。落ちた反動で跳ねるのがスリートジャンプ、付いたまま風の揚力で振動するのがギャロッピングです。
電線の張力はどう扱われたか?
大きくするという形で5年度とも選択肢1に置かれ、いずれも正しい側でした。
平成28年度だけ書き換えられた語は何か?
オフセットが水平間隔になっています。扱いは同じで正しい側です。
この用語が問われた過去問
参考資料
※ この記事の出題の確認日:2026年8月
まちがえやすいポイント
単位重量は、大きいほうが跳ねにくい側です。
軽くすれば揺れにくくなりそうに見えますが、逆です。同じ氷雪が落ちたとき、軽い電線ほど大きく跳ね上がります。この一文は5年度に並んで、5年度とも答えになりました。