令和7年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.18は、架空送電線路に起きる現象に関する問題です。この問題では、示された記述に該当する現象として、4つのうち最も適当なものを選びます。
この問題は、電線に起きる振動現象の基本(何が力を与えるか・単導体でも起きるか)を問うものです。引っかけの核心は多導体に固有かどうかで、風上側導体の後流という原因がどの現象に結びつくかが分かれ目になります。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(最も適当な現象)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(該当しない) | スリートジャンプは着氷雪が脱落したときに電線が跳ね上がる現象 |
| 2 | ×(該当しない) | コロナ振動は電線に付いた水滴がコロナ放電で飛ばされる反力で起きる |
| 3 | ×(該当しない) | ギャロッピングは電線への偏った着氷雪で揚力が生じて起きる自励振動 |
| 4 | ○(該当する) | サブスパン振動。多導体の風上側導体の後流で風下側が揺すられる |
記述に該当するのは選択肢4のサブスパン振動です。多導体に固有という条件で、他の3つは外れます。
多導体では、1相を数本の電線に分け、間隔を保つためにスペーサを取り付けます。スペーサとスペーサに挟まれた区間をサブスパンといい、この区間で起きる振動なのでサブスパン振動と呼ばれます。
原因は風です。風が当たると、風上側の電線の後ろに乱れた流れができます。その乱れの中に風下側の電線が入ると、押されたり引かれたりを繰り返して揺れ始めます。電線が2本以上並んでいて初めて起きるので、単導体では起きません。ここが他の3つと切り分ける手がかりです。
残る3つは単導体でも起きます。スリートジャンプは着氷雪が落ちた反動、コロナ振動は水滴が飛ばされる反力、ギャロッピングは偏った着氷雪で電線の断面が翼のようになり揚力が生じるものです。
多導体に固有で、風上側導体の後流によって風下側導体が不安定になる自励振動を何というか。
サブスパン振動です。スペーサとスペーサの間の区間(サブスパン)で起きるためこう呼ばれます。電線が並んでいて初めて起きる現象で、単導体では起きません。
ギャロッピングとスリートジャンプは、それぞれ何が原因で起きるか。
ギャロッピングは電線への偏った着氷雪で断面が翼状になり、風で揚力が生じて起きます。スリートジャンプは着氷雪が脱落したときの反動で電線が跳ね上がる現象です。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月