令和7年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.19は、架空送電線の表皮効果に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
この問題は、表皮効果の基本(何が大きくすると強まるか・電流の流れ方・電力損失との関係)を問うものです。なかでも引っかけの核心は周波数との関係の向きで、高いほど大きくなるのか小さくなるのかを言い切れるかが分かれ目になります。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 周波数が高いほど表皮効果は大きくなる。「小さくなる」は向きが逆 |
| 2 | ○(正しい) | 抵抗率が小さい(電気を通しやすい)ほど表皮効果は大きくなる |
| 3 | ○(正しい) | 表皮効果が小さければ導体を広く使えるため、電力損失は小さくなる |
| 4 | ○(正しい) | 表皮効果が大きいほど電流は表面に寄り、中心部の電流密度は小さくなる |
選択肢1の「周波数が高いほど表皮効果は小さくなる」という記述が誤りで、周波数が高いほど表皮効果は大きくなります。
交流を流すと、導体の内部に磁束ができます。その磁束の変化が導体の中心付近で電流を打ち消す向きの起電力を生み、電流が導体の表面に押し出されます。これが表皮効果です。
磁束の変化が速いほどこの働きは強くなるので、周波数が高いほど表皮効果は大きくなります。問題文は向きが逆です。電流が流れやすい材料ほど打ち消しの電流もよく流れるので、抵抗率が小さいほど表皮効果は大きくなり、これが選択肢2です。
表皮効果が大きくなると、電流の通り道は表面付近だけになります。実際に電流が使える断面が減るので抵抗が増え、電力損失が大きくなります。選択肢3と4は、この同じ流れを損失と電流密度の側から言い換えたものです。
周波数が高くなると、電線の表皮効果はどうなるか。
大きくなります。磁束の変化が速くなるほど、電流を中心から表面へ押し出す働きが強くなるためです。
表皮効果が大きくなると、電線の抵抗と電力損失はどうなるか。
電流が表面付近だけを流れるようになり、実際に使える断面が減るため抵抗が増えます。その結果、電力損失も大きくなります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月