平成30年度 地質調査技士 土壌・地下水汚染部門 No.20を解説、柱状図の地点情報
平成30年度 地質調査技士資格検定試験 土壌・地下水汚染部門 No.20は、ボーリング柱状図の地点情報(測地系)に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち最も不適当なものを1つ選びます。
この問題のポイント
ボーリング柱状図には、その地点の緯度経度が記録されます。
緯度経度は測地系によって値が変わり、日本では測量法の改正で日本測地系から世界測地系へ移りました。
測地系と準拠楕円体の対応が問われます。
引っかけの核心は、測地系と準拠楕円体の組合せです。日本測地系=ベッセル楕円体、世界測地系=GRS80楕円体なのに、選択肢3はこれを逆にしています。
※ 問題文そのものは、一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(最も不適当な記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 記述の要旨 | 正誤 |
|---|---|---|
| 1 | 測量法の改正により、測量の基準が日本測地系から世界測地系に変わった | ○ |
| 2 | ボーリング交換用データにより位置座標を読み取ることができる | ○ |
| 3 | 準拠楕円体は、日本測地系がGRS80、世界測地系がベッセル楕円体である | ×(誤り) 正答。楕円体が逆 |
| 4 | 旧測地系の地点情報は、新測地系への変換が必要である | ○ |
選択肢1・2・4は、測地系や地点情報の扱いを正しく述べています。選択肢3だけが、測地系と楕円体の組合せを逆にしています。
選択肢3のポイント(ここが誤り)
準拠楕円体は、地球の形を近似した楕円体で、緯度経度を決める基準です。日本測地系(旧)はベッセル楕円体、世界測地系(日本測地系2000)はGRS80楕円体を使います。
選択肢3は「日本測地系がGRS80、世界測地系がベッセル楕円体」としていますが、これは組合せが逆です。
正しくは、日本測地系=ベッセル、世界測地系=GRS80です。
2002年に、ベッセル楕円体による日本測地系から、GRS80による世界測地系へ移りました。
「日本測地系=GRS80、世界測地系=ベッセル」が誤りです。
選択肢3は、柱状図の地点情報の記述として最も不適当です。日本測地系=ベッセル楕円体、世界測地系=GRS80楕円体と押さえます。
覚え方
- 日本測地系(旧)=ベッセル楕円体、世界測地系(新・GRS80)=GRS80楕円体
- 2002年の測量法改正で、日本測地系から世界測地系へ移行した
- 「日本測地系=GRS80、世界測地系=ベッセル」は組合せを逆にした引っかけ
理解度チェック
問題:準拠楕円体は、日本測地系がGRS80、世界測地系がベッセル楕円体である。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
組合せが逆です。日本測地系=ベッセル楕円体、世界測地系=GRS80楕円体です。
問題:旧測地系の地点情報の場合は、新測地系への変換が必要である。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
日本測地系と世界測地系では座標がずれるため、旧測地系のデータは新測地系へ変換します(選択肢4は正しい)。
出典・参考資料
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「平成30年度 地質調査技士資格検定試験 土壌・地下水汚染部門 試験問題」
- 測地系に関する資料(世界測地系(日本測地系2000)はGRS80楕円体、旧日本測地系はベッセル楕円体。2002年に測量法改正で世界測地系へ移行)
※ 測地系の詳細は、国土地理院などの一次資料で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月