令和7年度 地質調査技士 現場調査部門 No.14を解説、地すべりの素因
令和7年度 地質調査技士資格検定試験 現場調査部門 No.14は、地すべりの素因に関する問題です。この問題では、4つのうち素因として不適当なものを1つ選びます。
この問題のポイント
地すべりの原因は、素因と誘因に分けます。素因は地すべりが起きやすい素地、誘因は動き出す引き金です。
素因は、片理面・新第三紀層・断層破砕帯などの地形・地質・地質構造です。誘因は、降雨や地震、斜面の切土・盛土などです。
引っかけの核心は1点、斜面の切土を素因に混ぜることです。切土は人が斜面を削って動きを引き起こす誘因で、素因ではありません。
※ 問題文そのものは、一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(素因として最も不適当な記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 項目 | 正誤 |
|---|---|---|
| 1 | 片理面 | ○(素因) すべりやすい地質構造 |
| 2 | 新第三紀層 | ○(素因) 地すべりを起こしやすい地層 |
| 3 | 斜面の切土 | ×(誤り) 正答。切土は素因でなく誘因 |
| 4 | 断層・破砕帯 | ○(素因) もろく水が集まりやすい地質構造 |
選択肢1・2・4は、地すべりが起きやすい地質・地質構造の素因です。選択肢3の斜面の切土だけが、動き出す引き金となる誘因です。
※ 問題番号と正解は、全地連が公開している過去問・正答で確認しています。
選択肢3のポイント(ここが誤り)
素因は、地すべりが起きやすい素地です。片理面や断層・破砕帯はすべりやすく水が集まりやすい地質構造、新第三紀層は地すべりを起こしやすい地層で、いずれも素因です。
選択肢3の斜面の切土は、素因ではなく誘因です。斜面の末端を削ると、斜面を支えていた土がなくなって動きやすくなります。人が引き金を引く人為的な誘因で、もともと地すべりが起きやすい素地とは別ものです。
選択肢3は、素因として最も不適当です。素因=起きやすい地質・地質構造、誘因=降雨・地震・切土盛土の引き金と押さえます。
覚え方
- 素因=地すべりが起きやすい素地(片理面・新第三紀層・断層破砕帯)/誘因=動き出す引き金(降雨・地震・切土・盛土)
- 斜面の切土・盛土は人為的な誘因(素因ではない)
- 降雨・融雪による地下水位の上昇、地震も誘因
- 素因は「変わりにくい素地」、誘因は「動かす引き金」で分ける
理解度チェック
問題:斜面の切土は、地すべりの素因である。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
斜面の切土は誘因です。斜面の末端を削って支えを失わせ、地すべりの引き金になります。素因は片理面・断層破砕帯などの地質構造です。
問題:断層・破砕帯は、地すべりの素因である。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
断層・破砕帯はもろく、水が集まりやすい地質構造で、地すべりが起きやすい素因です。誘因は降雨・地震・切土などの引き金です。
出典・参考資料
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「令和7年度 地質調査技士資格検定試験 現場調査部門 試験問題」
- 地すべりの素因(地形・地質・地質構造・水文地質条件)と誘因(降雨・融雪・地震・切土・盛土等)。斜面防災対策技術協会・日本地すべり学会等の解説で確認。
※ 各設問の「問われ方」と引っかけを自分の言葉でまとめています。
※ この記事の確認日:2026年7月