コアバレル(コアチューブ)とは?シングル・ダブル・トリプルの違い
ちしつモグラ
コアバレルのシングルとダブルってどっちが硬い岩用なの?循環水がコアに触れるかで決まるの?
この記事の要点
- コアバレルは、削りながら中心のコア(試料)を収める管。
- 分かれ目は循環水がコアに触れるか=シングルは触れる、ダブル・トリプルは触れない。
- 触れないほどコアを守れるので、軟らかい・割れた地層ほどダブル・トリプルを使う。
コアバレル(コアチューブ)とは、地層を円筒状に削りながら、中心に残るコア(試料)を収めて引き上げる管です。コアの傷みを防ぐ工夫の違いで、シングル・ダブル・トリプルに分かれます。
シングル・ダブル・トリプルの違い
シングルチューブコアバレル
管が1重で、コアの周囲を循環水が流れる構造です。
コアが水に触れるため、水で崩れにくい固い岩盤に向きます。
軟らかい層では採取率が落ちます。
ダブルチューブコアバレル
内管(インナチューブ)と外管(アウタチューブ)の二重で、循環水は内管と外管の間を流れコアに直接触れません。
コアが守られるため軟弱層やクラックの多い岩盤で採取率が上がります。
外管が回ってもインナが共回りしないスイベル式と、共回りするリジット式があります。
トリプルチューブコアバレル
ダブルの内側にさらにコアを保護する管(内張り)を加えた三重構造です。崩れやすいコアをいっそう乱さず採れます。
コアバレルの違い(早見表)
| 種類 | 循環水とコア | 向く地層 |
|---|---|---|
| シングル | コアに触れる | 固い岩盤 |
| ダブル | 触れない(内管で保護) | 軟弱層・割れた岩盤 |
| トリプル | 触れない(さらに内張りで保護) | 崩れやすい地層 |
循環水がコアに触れるシングルが硬岩、触れないダブル・トリプルが軟岩・割れ岩です。硬軟を逆にした記述が引っかけになります。
過去問での問われ方:コアの採取率向上
コアバレルはボーリング機器・コア採取率の科目で出ます(h28現場調査No.59・No.90ほか)。
引っかけは「どの地質にどのバレルを使うか」です。
シングルコアバレルは、崩れやすい地質や浸食されやすい地質のコア採取には不向きです(h28のNo.59は正しい記述)。
崩れやすい地質や硬質岩盤でコアの品質・採取率を上げるにはダブルコアバレルを使います(h28のNo.90)。
「軟弱層にシングルを使う」とするのが典型的な誤りです。
年度をまたいだ問われ方はロッドとコアバレルの論点整理を参照してください。
まちがえやすい:シングル と ダブル
「ダブルは岩用、シングルは土用」と単純化すると逆になります。正しくは循環水がコアに触れるシングルが固い岩盤向き、触れないダブルが軟弱層・割れた岩盤向きです。
理解度チェック
問題:ダブルチューブコアバレルは、循環水がコアに直接触れないため、軟弱層やクラックの多い岩盤で採取率が上がる。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
内管と外管の間を水が流れ、コアを守ります。シングルはコアに水が触れるため固い岩盤向きです。
問題:シングルチューブコアバレルは、循環水がコアに触れないため軟弱層に最も適している。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
シングルはコアに循環水が触れます。固い岩盤向きで、軟弱層にはダブル・トリプルを使います。
循環水がコアに触れるシングル=硬岩、触れないダブル・トリプル=軟岩・割れ岩。この対応で区別します。
出典・参考資料
- コアバレル(コアチューブ)の構造・適用(JIS M 0103「ボーリング用機械・器具用語」および地盤工学会「地盤調査の方法と解説」/JIS M0103 ボーリング用機械・器具用語)
- 全地連 地質調査技士検定試験(h28 現場調査部門 No.59 ボーリング機器・No.90 コア採取率の向上策 ほか)。出題番号・正答は全地連公開の過去問・正答番号で照合。
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※ この記事の確認日:2026年6月