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分析用ガラス器具・体積計(ピペット・ビュレット・メスフラスコ)|作業環境測定士

編集部

体積計は「正確に測る道具」なので、扱い方の細かい正誤が問われます。ホールピペットの膨らみを持たない、メスフラスコは入れた量で測る。手の熱や受用・出用の区別がポイントです。

この記事の要点

ビュレットは最小目盛の10分の1まで読みます。ホールピペットは一定容量を正確にとる器具で、許容誤差の割合は容量が小さいほど大きく、吸引時は手の熱で膨張するため中間の膨らみ部分を持ちません

メスピペットはホールピペットより許容誤差が大きく、メスフラスコは標線まで入れた量で検定する受用器具です。マイクロシリンジは体積計としての基準がありません。

分析用ガラス器具・体積計は、分析に関する概論の問7あたりで出ます。標準液の調製や滴定で使う器具で、器具ごとの精度・読み方・扱い方が問われます。

標準液の調製や標定は容量分析と滴定とつながります。

器具ごとの特徴

器具用途・特徴
ビュレット滴定で使う。最小目盛の10分の1まで目分量で読む
ホールピペット決まった一定容量を正確にとる。許容誤差の割合は容量が小さいほど大きい。吸引時は膨らみ部分を持たない(手の熱で膨張するため)
メスピペット目盛で任意の量をとる。同容量ならホールピペットより許容誤差が大きい
メスフラスコ一定容量の溶液を調製する。標線まで入れた量で検定する(受用器具)
マイクロシリンジ微量の注入に使う。体積計としての基準はなく、針の内容積は目盛に含まれない

洗浄後に乾燥器で加熱すると、ガラスが膨張・変形して正しく体積が測れなくなることがあります。体積計は加熱乾燥を避けます。

受用(In)と出用(Ex)の違いがあります。メスフラスコは「標線まで入れた量」が正確になるように作られた受用器具で、検定も入れた水の量で行います(排出した量ではありません)。一方、ホールピペットやビュレットは「排出した量」が正確になる出用器具です。検定の仕方が器具によって違う点が問われます。

混同しやすいところ

ホールピペット と メスピペット

ホールピペットは決まった一定容量を正確にとる器具、メスピペットは目盛で任意の量をとる器具です。同容量ならメスピペットのほうが許容誤差が大きくなります。

メスフラスコの検定

メスフラスコは標線まで入れた量で検定します(受用器具)。排出した水の量で検定するのは誤りです。

ホールピペットの持ち方

吸引時に中間の膨らみ部分を持つと手の熱で膨張し、体積がずれます。膨らみ部分は持ちません。

過去問でどう問われたか

ガラス製体積計は、分析に関する概論の問7あたり(令和6年8月・令和8年2月など)で「誤っている記述」を選ばせる形で出ます。

年度誤りとされた記述
令和8年2月問7ホールピペットに溶液を吸引する際は中間の膨らみ部分を持つのがよい(実際は持たない)。
令和6年8月問7メスフラスコの検定は標線まで入れた後に排出した水の質量で行う(実際は入れた量で検定)。

引っかけは次の型に整理できます。

  • ホールピペットの膨らみ部分を持つとする(持たない)。
  • メスフラスコを排出した量で検定するとする(入れた量で検定)。
  • 許容誤差の割合を容量が大きいほど大きいとする(小さいほど大きい)。

ビュレットは最小目盛の10分の1まで、ホールピペットは膨らみを持たず許容誤差は容量小さいほど大、メスフラスコは入れた量で検定。膨らみを持つ・排出量で検定とするのが定番の引っかけです。

編集部メモ

体積計は、扱い方の細かい正誤が問われます。「ホールピペットの膨らみは持たない」「メスフラスコは入れた量で測る」「加熱乾燥はしない」の3つは頻出です。標準液の調製・標定で実際に使う器具で、容量分析と滴定とも関わります。

理解度チェック

問題:ホールピペットに溶液を吸引する際には、中間の膨らんだ部分を持つのがよい。

〇か×か。

答えを見る

答え:×

膨らみ部分を持つと手の熱で膨張し体積がずれます。持ちません(令和8年2月 分析概論 問7)。

問題:メスフラスコの容量の検定は、標線まで水を入れた後、排出した水の質量と温度を精密に測定して行う。

〇か×か。

答えを見る

答え:×

メスフラスコは標線まで入れた量で検定する受用器具です。排出した量ではありません(令和6年8月 分析概論 問7)。

問題:ホールピペットの容量に対する許容誤差の割合は、一般に容量が小さいものの方が大きい。

〇か×か。

答えを見る

答え:

容量が小さいほど、容量に対する許容誤差の割合は大きくなります(令和6年8月・令和8年2月 分析概論 問7の論点)。

まとめ

分析用の体積計は、ビュレット(最小目盛の10分の1まで)、ホールピペット(一定容量を正確に・膨らみを持たない)、メスピペット(許容誤差が大きい)、メスフラスコ(入れた量で検定する受用器具)、マイクロシリンジ(体積計の基準なし)があります。加熱乾燥は避けます。

引っかけは、膨らみ部分を持つ・メスフラスコを排出量で検定する、です。

参考資料

  • 分析用ガラス器具・体積計(ビュレットの読み方、ホールピペットの精度と扱い、メスピペットとの許容誤差の差、メスフラスコの検定=受用器具、マイクロシリンジ)は、分析化学(容量分析の器具)の基礎による。
  • 過去問の問われ方は、安全衛生技術試験協会の公表試験問題(分析に関する概論 問7、令和6年8月・令和8年2月ほか)にもとづく。誤りとされた記述は公表正答による。

この記事を書いた人

作業環境測定士 独学ノート 編集部

作業環境測定士試験を独学で受ける人のための学習ノートの編集部です。