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作業主任者は全部が技能講習だと思い込んでいました。
どの作業で選任が要るのかも、覚えきれていません。
この記事の要点
選任するのは事業者です。作業に従事する労働者の指揮などを行わせます。
対象の作業は施行令第6条が決めています。ここに載っていない作業には選任の義務がありません。
資格は免許と技能講習の2通りです。免許が要るものが6区分あり、そこがねらわれます。
法・政令・省令の3階建てで、それぞれ役割が違います。
法が枠、政令が作業の一覧、省令が資格と名称です。
法第14条が1条で全部を書いています。
労働安全衛生法 第14条
事業者は、高圧室内作業その他の労働災害を防止するための管理を必要とする作業で、政令で定めるものについては、都道府県労働局長の免許を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う技能講習を修了した者のうちから、厚生労働省令で定めるところにより、当該作業の区分に応じて、作業主任者を選任し、その者に当該作業に従事する労働者の指揮その他の厚生労働省令で定める事項を行わせなければならない。
選任するのは事業者で、発注者でも元請でもありません。
資格の書きぶりは免許を受けた者又は技能講習を修了した者です。どちらになるかは作業の区分で決まります。
施行令第6条が列挙しています。管工事で出やすいものを抜き出します。
| 号 | 作業 |
|---|---|
| 第二号 | アセチレン溶接装置又はガス集合溶接装置を用いて行う金属の溶接、溶断又は加熱 |
| 第四号 | ボイラー(小型ボイラーを除く)の取扱い |
| 第九号 | 掘削面の高さが2m以上となる地山の掘削 |
| 第十号 | 土止め支保工の切りばり又は腹起こしの取付け又は取り外し |
| 第十四号 | 型枠支保工の組立て又は解体 |
| 第十五号 | つり足場、張出し足場又は高さが5m以上の構造の足場の組立て、解体又は変更 |
| 第十七号 | 第一種圧力容器(小型圧力容器等を除く)の取扱い |
| 第二十一号 | 酸素欠乏危険場所における作業 |
| 第二十二号 | 屋内作業場等で有機溶剤を製造し、又は取り扱う業務に係る作業 |
| 第二十三号 | 石綿等を取り扱う作業 |
号は第一号から第二十三号まであり、枝番を含めると31の作業になります。
令和7年度2級(前期)では「型枠支保工の組立ての作業において、作業主任者を選任しなければならない」が正しい肢として出ています。
労働安全衛生規則の別表第1が対応表になっています。
| 作業 | 資格 |
|---|---|
| 高圧室内 | 免許 |
| ガス溶接 | 免許 |
| 林業架線 | 免許 |
| ボイラー取扱 | 免許(一部は技能講習も可) |
| エツクス線 | 免許 |
| ガンマ線透過写真撮影 | 免許 |
| 型枠支保工・足場・酸素欠乏 ほか | 技能講習 |
免許で立てるのはこの6区分です。管工事に近いのはガス溶接とボイラー取扱になります。
伝熱面積の合計で級が変わります。
| 伝熱面積の合計 | 必要な免許 |
|---|---|
| 500m²以上(貫流ボイラーのみを取り扱う場合を除く) | 特級ボイラー技士免許 |
| 25m²以上500m²未満 (貫流ボイラーのみで500m²以上のときを含む) |
特級または1級ボイラー技士免許 |
| 25m²未満 | 特級、1級または2級ボイラー技士免許 |
| 令第20条第5号イからニまでのボイラーのみ | 上記の免許またはボイラー取扱技能講習 |
500m²以上は特級だけです。1級では受け持てません。
貫流ボイラーのみを取り扱う場合は、500m²以上でも特級または1級の区分に入ります。
面積の算定にも決まりがあり、備考で貫流ボイラーは伝熱面積に10分の1、廃熱ボイラーは2分の1を乗じるとされています。
ボイラーそのものの区分は真空式温水発生機とボイラーの区分で扱っています。
化学設備に係るものかどうかで分かれます。
| 作業 | 資格 |
|---|---|
| 化学設備に係る第一種圧力容器の取扱い | 化学設備関係第一種圧力容器取扱作業主任者技能講習 |
| それ以外の第一種圧力容器の取扱い | ボイラー技士免許、または化学設備関係もしくは普通第一種圧力容器取扱作業主任者技能講習 |
化学設備に係るものは技能講習だけで、ボイラー技士免許では立てられません。
それ以外は免許でも技能講習でも立てられます。狭いほうが技能講習に限られている点が逆に感じられます。
硫化水素のおそれがあるかどうかで2つに分かれます。
| 場所 | 技能講習 |
|---|---|
| 令別表第6の第三号の三・第九号・第十二号に掲げる場所(厚生労働大臣が定める場所に限る) | 酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習のみ |
| それ以外の酸素欠乏危険場所 | 酸素欠乏危険作業主任者技能講習または酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習 |
硫化水素のおそれがある場所は上位の講習でなければ立てられません。
作業主任者を選任するのは誰か。
事業者です。法第14条が事業者に義務づけています。
免許が要る作業主任者を挙げよ。
高圧室内、ガス溶接、林業架線、ボイラー取扱、エツクス線、ガンマ線透過写真撮影の6区分です。
足場の組立て等作業主任者の選任が要るのは、どんな足場か。
つり足場、張出し足場、または高さが5m以上の構造の足場です。組立て・解体・変更の作業が対象です。
伝熱面積の合計が500m²以上のボイラーの取扱いには、どの免許が要るか。
特級ボイラー技士免許です。1級では受け持てません。
地山の掘削作業主任者の選任が要るのは、掘削面の高さがいくつからか。
2m以上です。施行令第6条第九号にあります。
実際にどの区分に当たるかは、設備の仕様や場所の条件によります。個別の判断は所轄の労働基準監督署にご確認ください。
級ごとに分けています。1級 施工管理法|2級 施工管理法を見てください。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月
まちがえやすいポイント
引っかかるのは、全部を技能講習でまとめてしまう点です。
ガス溶接作業主任者とボイラー取扱作業主任者は免許です。技能講習の修了だけでは選任できません。
もうひとつが名称のずれです。地山の掘削と土止め支保工は技能講習が同じですが、作業主任者の名称は別に立てられています。