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数字が多すぎて、どれが通路でどれが足場か混ざります。
高さの基準もぜんぶ2mだと思っていたのですが、違うのでしょうか。
この記事の要点
架設通路は勾配30度以下です。踏桟が要るのは15度を超えるときになります。
手すりは85cm以上、中桟は35cm以上50cm以下です。足場の作業床でも同じ寸法が出てきます。
昇降設備が要るのは高さ又は深さが1.5mを超える箇所です。2mではありません。
通路は勾配と手すり、作業床は幅とすき間で決まります。
数字を混ぜないために、まず二つを並べます。
第552条第1項が六つの号を並べています。
労働安全衛生規則 第552条第1項(架設通路)
一 丈夫な構造とすること。
二 勾配は、三十度以下とすること。ただし、階段を設けたもの又は高さが二メートル未満で丈夫な手掛を設けたものはこの限りでない。
三 勾配が十五度を超えるものには、踏桟その他の滑止めを設けること。
上限が30度で、滑止めが要る境目が15度超です。二つの数字は役割が違います。
ただし書で外れるのは、階段を設けたものと、高さが2メートル未満で丈夫な手掛を設けたものになります。
第四号がイとロに分けています。
労働安全衛生規則 第552条第1項第四号
四 墜落の危険のある箇所には、次に掲げる設備(丈夫な構造の設備であつて、たわみが生ずるおそれがなく、かつ、著しい損傷、変形又は腐食がないものに限る。)を設けること。
イ 高さ八十五センチメートル以上の手すり又はこれと同等以上の機能を有する設備(以下「手すり等」という。)
ロ 高さ三十五センチメートル以上五十センチメートル以下の桟又はこれと同等以上の機能を有する設備(以下「中桟等」という。)
手すり等が85cm以上、中桟等が35cm以上50cm以下です。中桟だけ上限が付いています。
イとロは選ぶものではありません。両方を設けるのが第四号の求めるところです。
第五号と第六号が場所ごとに間隔を決めています。
| どこの通路か | 踊場 |
|---|---|
| たて坑内の架設通路で 長さが15m以上のもの |
10m以内ごとに設ける |
| 建設工事に使用する 高さ8m以上の登り桟橋 |
7m以内ごとに設ける |
たて坑内は15mと10m、登り桟橋は8mと7mです。対象になる長さと踊場の間隔が別の数字になっています。
第563条第1項が幅とすき間を定めています。
労働安全衛生規則 第563条第1項第二号
事業者は、足場(一側足場を除く。第三号において同じ。)における高さ二メートル以上の作業場所には、次に定めるところにより、作業床を設けなければならない。
二 つり足場の場合を除き、幅、床材間の隙間及び床材と建地との隙間は、次に定めるところによること。
イ 幅は、四十センチメートル以上とすること。
ロ 床材間の隙間は、三センチメートル以下とすること。
ハ 床材と建地との隙間は、十二センチメートル未満とすること。
幅が40cm以上、床材間のすき間が3cm以下、建地とのすき間が12cm未満です。
語尾が三つとも違います。すき間は3cm以下と12cm未満で、以下と未満が使い分けられています。
令和7年度2級(前期)では、床材間のすき間を3cm以下にするとした肢が正しいものとして出題されました。
第三号が足場の種類で書き分けているためです。
労働安全衛生規則 第563条第1項第三号
イ わく組足場(妻面に係る部分を除く。ロにおいて同じ。) 次のいずれかの設備
(1) 交さ筋かい及び高さ十五センチメートル以上四十センチメートル以下の桟若しくは高さ十五センチメートル以上の幅木又はこれらと同等以上の機能を有する設備
(2) 手すりわく
ロ わく組足場以外の足場 手すり等及び中桟等
わく組足場は交さ筋かいと桟の組合せか手すりわくのどちらかです。桟の代わりに高さ15cm以上の幅木でも足ります。
わく組足場以外は、架設通路と同じ手すり等及び中桟等になります。85cmと35〜50cmの寸法がここで再び出てきます。
物体が落下して危険を及ぼすおそれのあるときは、第六号により高さ10cm以上の幅木、メッシュシート、防網などを設けます。
作業床の話と昇降設備の話で、境目の高さが分かれています。
労働安全衛生規則 第518条第1項/第519条第1項/第526条第1項
第五百十八条 事業者は、高さが二メートル以上の箇所(作業床の端、開口部等を除く。)で作業を行なう場合において墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、足場を組み立てる等の方法により作業床を設けなければならない。
第五百十九条 事業者は、高さが二メートル以上の作業床の端、開口部等で墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのある箇所には、囲い、手すり、覆い等(中略)を設けなければならない。
第五百二十六条 事業者は、高さ又は深さが一・五メートルを超える箇所で作業を行うときは、当該作業に従事する労働者が安全に昇降するための設備等を設けなければならない。(以下略)
作業床と囲いは2m以上、昇降設備は1.5mを超える箇所です。
昇降設備だけ数字も語尾も違います。令和7年度2級(前期)では「作業場所の高さ又は深さが、2mまでは昇降設備を設けなくてよい」とした肢が誤りとされました。
令和6年度2級(前期)では、高さ2mの箇所で墜落のおそれがあるときに作業床を設け、その端や開口部に囲い、手すり、覆い等を設けるとした肢が正しいものとして出題されています。
第562条が最大積載荷重を扱っています。
労働安全衛生規則 第562条第1項・第3項
事業者は、足場の構造及び材料に応じて、作業床の最大積載荷重を定め、かつ、これを超えて積載してはならない。
3 事業者は、第一項の最大積載荷重を労働者に周知させなければならない。
定めて守るだけでは終わりません。労働者に周知させるところまでが義務です。
足場の組立て等の作業では作業主任者の選任も要ります。選任の要る作業は作業主任者で扱っています。
架設通路に踏桟その他の滑止めが要るのは、勾配がいくつを超えるときか。
15度です。勾配の上限である30度と混ざりやすいところになります。
手すり等と中桟等の高さはいくつか。
手すり等が85cm以上、中桟等が35cm以上50cm以下です。中桟等だけ上限が付きます。
足場の作業床の幅と、床材間のすき間はいくつか。
幅は40cm以上、床材間のすき間は3cm以下です。床材と建地とのすき間は12cm未満になります。
安全に昇降するための設備が要るのはどこからか。
高さ又は深さが1.5mを超える箇所です。2mではありません。
わく組足場の墜落防止設備は何か。
交さ筋かいと桟15cm以上40cm以下若しくは幅木15cm以上、又は手すりわくです。
実際の運用は足場の形式や現場条件によって変わります。個別の判断は所轄の労働基準監督署にご確認ください。
級ごとに分けています。1級 施工管理法|2級 施工管理法を見てください。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月
まちがえやすいポイント
ねらわれるのは、滑止めの境目を小さい数字にすり替える形です。
令和7年度1級(第一次検定)問題Bでは「勾配が10度を超える架設通路には、踏桟その他の滑止めを設けなければならない」とした肢が誤りとされました。条文は15度を超えるものです。
30度と15度を逆にする形もあります。大きいほうが勾配の上限と覚えると入れ替わりません。