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令和7年度 1級 機器・材料 問題A No.41 を解説(伸縮は伸縮管継手・フレキシブルは変位)

令和7年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.41】は、配管材料及び配管付属品に関する問題です。4つの記述のうち、適当でないものを1つ選びます。

この問題のポイント

誤りは選択肢3です。

仕様書は、伸縮管継手とフレキシブルジョイントを別の節に分けています。伸縮を受け持つのは伸縮管継手のほうです。

フレキシブルジョイントが使われるのは、不等沈下のおそれがある建築物導入部です。吸収するのは変位であって、熱による伸縮ではありません。

※ このページに問題文そのものは載せていません。一般財団法人 全国建設研修センターの試験問題および正答肢のページには、2026年8月時点で令和7年度と令和8年度が掲載されています。

正解:選択肢3

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(適当) 仕様書も冷温水用として挙げています
2 ○(適当) 厚さを番号で区分します
3 ×(適当でない) 伸縮は伸縮管継手が受け持ちます
4 ○(適当) 公表正答で正しいとされています

選択肢3のポイント(ここが誤り)

仕様書は、この2つを別の節で定めています。

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版(修補版)2.2.7「伸縮管継手」2.2.7.1「鋼管用」(1)(ア)(本文38頁)

「ベローズ形は、JIS B 2352「ベローズ形伸縮管継手」に規定するフランジ形で、ベローズ及び接液部は、JIS G 4305「冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯」によるSUS304L又はSUS316Lとする。本継手は、管の伸縮に対して漏れがなく、作動が確実なものとし、複式のものは十分な強度をもつ固定台を有するものとする。」

同 2.2.9「フレキシブルジョイント」2.2.9.1「ベローズ形」(1)(本文39頁)

「鋼製フランジ付きで、ベローズ、保護鋼帯及び接液部は、JIS G 4305「冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯」によるSUS304、SUS316又はSUS316Lとし、十分な可とう性及び耐圧強度を有するもので、その全長は次による。」

伸縮管継手には「管の伸縮に対して」と書かれているのに対し、フレキシブルジョイントは「十分な可とう性」です。求められている性能が違います。

使う場面も、施工の節で書き分けられています。

同 第4節「配管施工の一般事項」2.4.1「一般事項」(5)(7)(本文48頁)

「(5) 建築物導入部配管で不等沈下のおそれがある場合は、特記により、標準図(建築物導入部の変位吸収配管要領(一))のフレキシブルジョイントを使用した方法で施工する。ただし、排水及び通気配管を除く。
(7) 伸縮管継手を設ける配管には、その伸縮の起点として有効な箇所に、標準図(伸縮管継手の固定及びガイド・座屈防止用形鋼振れ止め支持施工要領)による固定及びガイドを設ける。」

継手 受け持つもの
伸縮管継手(2.2.7)管の伸縮
フレキシブルジョイント(2.2.9)不等沈下等の変位

この論点は、2級でも繰り返し誤りの肢として出ています。

令和6年度 2級管工事施工管理技術検定 第一次検定(後期)【No.51】

「冷温水配管の熱伸縮を吸収するために、フレキシブルジョイントを使用する。」(適当でないものとされた肢)

令和4年度 2級管工事施工管理技術検定 第一次検定(前期)【No.51】

「フレキシブルジョイントは、温水配管の熱収縮を吸収するために使用する。」(適当でないものとされた肢)

2年度ともフレキシブルジョイントと熱伸縮を結びつけた肢が誤りとされました。本問はその1級版です。

逆に令和6年度の同じ問題では、「屋外からの配管の建築物導入部には、地盤沈下等の変位を吸収できる継手又は装置を設ける」が適当な肢として残っています。変位のほうが正しい用途だという裏づけになります。

選択肢1の架橋ポリエチレン管は、仕様書の配管材料の表にJIS K 6769として挙がっており、用途は冷温水とされています。給水管と給湯管のどちらにも使える規格があるという記述そのものは、仕様書のなかに見つけられませんでした。選択肢2の呼び径とスケジュール番号による区分、選択肢4の設計圧力1.0MPaについても、同じく見つけられませんでした。

配管附属品の使い分けは自動エア抜弁はどこに設けるのか?配管附属品の施工の読み分けで扱っています。

覚え方

  • 伸縮を受け持つのは伸縮管継手(2.2.7)です
  • フレキシブルジョイント(2.2.9)は可とう性を求められます
  • 使う場面は不等沈下のおそれがある建築物導入部です
  • 「フレキシブルジョイントで熱伸縮を吸収」は誤りです
  • 伸縮管継手には固定及びガイドを設けます

理解度チェック

Q.

管の伸縮を受け持つ継手はどれか。

伸縮管継手です。公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版(修補版)2.2.7.1(1)が「本継手は、管の伸縮に対して漏れがなく、作動が確実なものとし」としています。

Q.

フレキシブルジョイントは、どのような場面で使うか。

建築物導入部配管で不等沈下のおそれがある場合です。同仕様書2.4.1(5)が、標準図の変位吸収配管要領によるフレキシブルジョイントを使用した方法で施工するとしています。ただし排水及び通気配管は除かれます。

Q.

伸縮管継手を設ける配管には、何を設けるか。

その伸縮の起点として有効な箇所に、固定及びガイドを設けます。同仕様書2.4.1(7)が定めています。

> 機器・材料のほかの論点は機器・材料のカテゴリにまとめています

選択肢1の架橋ポリエチレン管が給水管と給湯管のどちらにも使えるという記述、選択肢2の呼び径とスケジュール番号による区分、選択肢4の設計圧力1.0MPaについては、これをそのまま書いた記述を公共建築工事標準仕様書のなかに見つけられませんでした。公表正答ではいずれも適当な肢として扱われています。

関連する用語

この問で問われた語を、年度をまたいで整理しています。

参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和7年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 試験問題A」および同センターが公表した正答肢(問題A【No.41】=(3))/試験問題・正答肢
  • 国土交通省大臣官房官庁営繕部「公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版(修補版)」2.2.7「伸縮管継手」2.2.7.1(1)(ア)(本文38頁)、2.2.9「フレキシブルジョイント」2.2.9.1(1)(本文39頁)、第4節「配管施工の一般事項」2.4.1(5)(7)(本文48頁)。
  • 同センター「令和6年度 2級管工事施工管理技術検定 第一次検定(後期)試験問題」(【No.51】=(1)と(3))および「令和4年度 2級管工事施工管理技術検定 第一次検定(前期)試験問題」(【No.51】=(1)と(2))ならびに同センターが公表した正答肢。
  • ※ 問題文・選択肢は掲載していません。
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