令和7年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.3】は、水平な円管内を空気が流れる場合の、点Aの静圧を求める問題です。4つの値のうち、適当なものを1つ選びます。
正しいのは選択肢4の55Paです。
ここで間違えるのは、圧力損失をどちら側に足すかです。流れは上流から下流へ進み、その間に損失で全圧が減ります。ですから上流である点Aのほうが、全圧は大きくなります。
向きを逆にして、点Bの全圧から損失を引いてしまうと45Paになります。選択肢3がその値です。
※ このページに問題文そのものは載せていません。一般財団法人 全国建設研修センターの試験問題および正答肢のページには、2026年8月時点で令和7年度と令和8年度が掲載されています。
正解:選択肢4
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | × | 16Pa。点Aの動圧15Paに近い値ですが、静圧ではありません |
| 2 | × | 32Pa。下の手順でたどると55Paになります |
| 3 | × | 45Pa。圧力損失を引く向きを逆にすると出る値です |
| 4 | ○(適当) | 55Pa。点Bの全圧に損失を足し、点Aの動圧を引いた値です |
与えられているのは、点Aの風速5m/s、点Bの風速10m/s、点Bの静圧5Pa、点Aと点Bの間の圧力損失5Pa、空気の密度1.2kg/m3です。順に埋めていきます。
| 手順 | 求めるもの | 計算 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 1 | 点Bの動圧 | 1.2 × 10 × 10 ÷ 2 | 60Pa |
| 2 | 点Bの全圧 | 静圧5 + 動圧60 | 65Pa |
| 3 | 点Aの全圧 | 65 + 損失5(上流のほうが大きい) | 70Pa |
| 4 | 点Aの動圧 | 1.2 × 5 × 5 ÷ 2 | 15Pa |
| 5 | 点Aの静圧 | 全圧70 - 動圧15 | 55Pa |
手順3が分かれ目です。点Aから点Bへ流れる間に損失が生じるので、点Aの全圧は点Bの全圧より、損失のぶんだけ大きくなります。ここを逆にすると65から5を引いて60となり、動圧15を引いて45Paになります。選択肢3は、そうやって出る値です。
この関係は、前の年度でも同じ形で使われています。令和6年度の1級 問題A No.3は、点Aの全圧80Pa、点Bの静圧10Pa、圧力損失10Pa、密度1.2kg/m3から、点Bの風速を求める問題でした。公表正答は選択肢3の10m/sです。
| 年度 | 求めるもの | たどる順 |
|---|---|---|
| 令和6年度 No.3 | 下流の風速 | 上流の全圧80 - 損失10 = 下流の全圧70 → 静圧10を引いて動圧60 → 風速10m/s |
| 令和7年度 No.3 | 上流の静圧 | 下流の静圧5+動圧60 = 下流の全圧65 → 損失5を足して上流の全圧70 → 動圧15を引いて静圧55Pa |
2つの年度は、同じ道筋を逆向きにたどっているだけです。令和6年度は上流から下流へ、令和7年度は下流から上流へ進みます。どちら向きでも、損失のぶんだけ上流の全圧が大きいという点は変わりません。
なお、この考え方の土台になるベルヌーイの定理については、令和6年度の1級 問題A No.4が、ベルヌーイの定理とエネルギー保存の法則の組合せを、関係のあるものとして置いています。同じ年度で関係がないとされたのは、ジュコフスキーの式と毛管現象の組合せです。
圧力の読み分けは流速が3倍になると圧力損失は何倍か?流体の読み分けで扱っています。
上流の全圧と下流の全圧では、どちらが大きいか。
上流のほうが、圧力損失のぶんだけ大きくなります。この設問では点Aが上流、点Bが下流で、損失は5Paです。したがって点Aの全圧は点Bの全圧65Paに5Paを足した70Paです。
密度1.2kg/m3で風速が10m/sのとき、動圧はいくつか。
60Paです。1.2に10を2回掛けて2で割ります。風速が5m/sなら15Paで、風速が2倍になると動圧は4倍になります。
令和6年度の同じNo.3は、何を求める問題だったか。
点Bの空気の速度です。点Aの全圧80Pa、点Bの静圧10Pa、圧力損失10Pa、密度1.2kg/m3という条件で、公表正答は選択肢3の10m/sでした。令和7年度とは進む向きが逆になっています。
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この計算は、設問が与えた条件のもとでのものです。実際の設計では管路の条件や空気の状態によって扱いが変わります。
この問で問われた語を、年度をまたいで整理しています。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月