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令和7年度 1級 衛生設備 問題A No.34 を解説(粉末は熱分解の窒息と冷却)

令和7年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.34】は、消火設備の消火原理に関する問題です。4つの記述のうち、適当でないものを1つ選びます。

この問題のポイント

誤りは選択肢1です。粉末消火設備の原理が拡散効果と書かれています。

過去問の正しい肢は、熱分解で発生したものによる窒息効果と冷却効果です。令和2年度の1級 問題A No.34は、粉末消火設備を消火剤の熱分解で発生した二酸化炭素や水蒸気による窒息効果・冷却効果等により消火するもの、という記述で正しい側に置いています。

この問題は、4つの設備と消火原理の組合せを入れ替えて作られています。同じ設問文の令和2年度は不活性ガスを負触媒効果とした記述を、平成27年度は泡を薬剤の化学反応とした記述を、それぞれ誤りにしています。

※ このページに問題文そのものは載せていません。一般財団法人 全国建設研修センターの試験問題および正答肢のページには、2026年8月時点で令和7年度と令和8年度が掲載されています。

正解:選択肢1

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(適当でない) 令和2年度も平成27年度も熱分解による窒息・冷却効果で正しい肢に置いています
2 ○(適当) 不活性ガスです。平成27年度がほぼ同じ文で正しい肢に置いています
3 ○(適当) 水噴霧です。令和2年度も平成27年度も正しい肢に置いています
4 ○(適当) 泡です。令和2年度がほぼ同じ文で正しい肢に置いています

選択肢1のポイント(ここが誤り)

粉末消火設備の原理は、過去問の正しい肢に2回書かれています。

令和2年度 1級管工事施工管理技術検定 学科試験 問題A【No.34】の正しい肢(選択肢2)/平成27年度 同 問題A【No.34】の正しい肢(選択肢4)

「粉末消火設備は、粉末状の消火剤を放射し、消火剤の熱分解で発生した二酸化炭素や水蒸気による窒息効果、冷却効果等により消火するものである。」(令和2年度)
「粉末消火設備は、粉末状の消火剤を放射し、熱分解で発生した炭酸ガスや水蒸気による窒息・冷却効果により消火するものである。」(平成27年度)
令和2年度の公表正答は選択肢3、平成27年度は選択肢3で、どちらもこの記述は正しい側に置かれています。

窒息効果と冷却効果です。令和7年度は拡散効果と書いていますが、この語は2つの年度のどちらにも出てきません。

この問題は、設備と原理の組合せを入れ替える型です。同じ設問文の年度が、それぞれ別の組合せを誤りにしています。

令和2年度 同 問題A【No.34】の公表正答(選択肢3)/平成27年度 同 問題A【No.34】の公表正答(選択肢3)

「不活性ガス消火設備は、不活性ガスを放射し、ガス成分の化学反応による負触媒効果により消火するものである。」(令和2年度)
「泡消火設備は、泡消火薬剤を放出し、薬剤の化学反応により消火するものである。」(平成27年度)
どちらの記述も、適当でないものとして出されています。

化学反応という言葉が入ると誤りにされています。令和7年度は不活性ガスも泡も、どちらも正しい側の書き方になっています。

過去問で確かめられる組合せをまとめると、次のようになります。

設備 消火原理 出どころ
粉末消火設備熱分解で発生した二酸化炭素や水蒸気による窒息効果・冷却効果令和2年度と平成27年度の正しい肢
不活性ガス消火設備酸素の容積比を低下させる窒息効果平成27年度の正しい肢。令和2年度は負触媒効果とした記述を誤りにしています
水噴霧消火設備冷却効果と、発生する水蒸気による窒息効果令和2年度と平成27年度の正しい肢
泡消火設備泡の層で覆う窒息効果と冷却効果令和2年度の正しい肢。平成27年度は薬剤の化学反応とした記述を誤りにしています

窒息効果は4つのうち3つに出てきます。見分けるところは窒息の起こし方と、冷却効果が付くかどうかです。

不活性ガスを使う設備は不活性ガス消火設備とは?電気室や駐車場に設ける根拠で扱っています。

覚え方

  • 粉末は熱分解で発生した二酸化炭素や水蒸気による窒息効果と冷却効果です。拡散効果ではありません
  • 不活性ガスは酸素の容積比を低下させる窒息効果です
  • 水噴霧は冷却効果と、発生する水蒸気による窒息効果です
  • 泡は泡の層で覆う窒息効果と冷却効果です
  • 化学反応・負触媒効果という言葉が入った肢は、2つの年度でどちらも誤りにされています

理解度チェック

Q.

粉末消火設備は、何によって消火するか。

消火剤の熱分解で発生した二酸化炭素や水蒸気による窒息効果と冷却効果です。令和2年度の1級 問題A No.34の選択肢2と、平成27年度の同No.34の選択肢4が、どちらも正しい肢としてこの内容を出しています。令和7年度は拡散効果と書いたため、誤りとされています。

Q.

不活性ガス消火設備を負触媒効果によるものとした記述は、どう扱われているか。

適当でないものとして出されています。令和2年度の1級 問題A No.34の公表正答が、この選択肢3です。平成27年度の同No.34は、不活性ガスを酸素の容積比を低下させる窒息効果として正しい肢に置いています。

Q.

泡消火設備は、何によって消火するか。

燃焼物を泡の層で覆う窒息効果と冷却効果です。令和2年度の1級 問題A No.34の選択肢4が、ほぼ同じ文を正しい肢として出しています。平成27年度の同No.34は、これを薬剤の化学反応によるものとした記述を適当でないものとして出しています。

> 衛生設備のほかの論点は衛生設備のカテゴリにまとめています

どの消火設備を選ぶかは、対象となる建物や火災の種類によって決まります。実際の設計では条件ごとの検討が必要です。

関連する用語

この問で問われた語を、年度をまたいで整理しています。

参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和7年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 試験問題A」および同センターが公表した正答肢(問題A【No.34】=(1))。
  • 同センター「令和2年度 1級管工事施工管理技術検定 学科試験 問題A」問題A【No.34】および同年度の公表正答肢((3))。
  • 同センター「平成27年度 1級管工事施工管理技術検定 学科試験 問題A」問題A【No.34】および同年度の公表正答肢((3))。
  • ※ 問題文・選択肢は掲載していません。
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