令和6年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題B【No.9】は、冷凍機の試運転調整に関する問題です。4つの記述のうち、適当でないものを1つ選びます。
誤りは選択肢3です。設定値の大小が逆に書かれています。
冷凍機の試運転調整について、個別の確認手順を定めた条文は仕様書にありません。「断水リレー」「サーモスタット」という語も出てきません。この問の正誤の判定は、正答肢によります。
仕様書が定めているのは試運転調整の枠組みです。計画書を出し、機器ごとに個別運転調整を行い、そのうえで総合試運転調整に進みます。
※ このページに問題文そのものは載せていません。一般財団法人 全国建設研修センターの試験問題および正答肢のページには、2026年8月時点で令和7年度と令和8年度が掲載されています。
正解:選択肢3
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(適当) | 起動の順序について、仕様書に定めがありません。判定は正答肢によります |
| 2 | ○(適当) | 容量制御と自動発停の確認についても同様です。判定は正答肢によります |
| 3 | ×(適当でない) | 設定値の大小が逆です。仕様書に停止サーモスタットの記述はなく、判定は正答肢によります |
| 4 | ○(適当) | 断水リレーによる停止の確認についても同様です。判定は正答肢によります |
この問は、仕様書の条文で解けるつくりになっていません。本記事では、根拠を示せない理由づけは書きません。代わりに、仕様書が定めている試運転調整の流れを押さえます。
公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版 1.5.6「総合試運転調整等」
1.5.6.1 一般事項 総合試運転調整に先立ち、調整方法、調整時期、日程、人員及び安全対策を含む総合試運転調整計画書を監督職員に提出し、品質計画にかかる部分について承諾を受ける。
1.5.6.2 各機器の個別運転調整 総合試運転調整に先立ち、各機器の個別運転調整を行う。
1.5.6.3 総合試運転調整 各設備における装置全体が設計図書の意図した機能を満足することを確認することを目的とし、(略)各機器相互間の総合試運転調整を行う。
冷凍機を単体で回して確かめるのは、個別運転調整の段階です。そのうえで、ポンプや冷却塔と組み合わせた総合試運転調整に進みます。順番が決められている点は、条文で確かめられます。
| 段階 | やること | 項 |
|---|---|---|
| 1 計画書 | 調整方法・時期・日程・人員・安全対策を含む計画書を提出し、品質計画にかかる部分は承諾を受ける | 1.5.6.1 |
| 2 個別運転調整 | 各機器を単体で調整する | 1.5.6.2 |
| 3 総合試運転調整 | 各機器相互間で調整する。監督職員の立会いを受ける | 1.5.6.3・1.5.8(1)(エ) |
| 4 測定報告書 | 運転状態の記録表と系統ごとの測定結果をまとめて提出する | 1.5.6.4 |
総合試運転調整の項目は7つ挙げられており、適用は特記によります。風量調整、水量調整、室内外空気の温湿度の測定、室内気流及びじんあいの測定、騒音の測定、飲料水の水質の測定、雑用水の水質の測定です。
詳細は総合試運転調整とは?調整の項目と立会いが要る場合で扱っています。
総合試運転調整に先立って行うことは何か。
総合試運転調整計画書の提出と、各機器の個別運転調整です。公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)1.5.6.1と1.5.6.2です。計画書には調整方法、調整時期、日程、人員および安全対策を含め、品質計画にかかる部分について承諾を受けます。
測定報告書には何を記入し、何を添付するか。
測定器名、測定日時および測定者名を記入し、測定点を示した図面を添付します。同仕様書1.5.6.4です。機器等の運転状態の記録表と、系統ごとに各測定結果をまとめたものを監督職員に提出します。
監督職員の立会いを受けるのはどのような場合か。
設計図書に定められた場合、主要機器を設置する場合、施工後に検査が困難な箇所を施工する場合、総合試運転調整を行う場合、監督職員が特に指示する場合です。同仕様書1.5.8(1)です。
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試運転調整の手順は、機器の製造者仕様や工事ごとの特記によって変わります。実務では機器の取扱説明書と設計図書をご確認ください。
この問で問われた語を、年度をまたいで整理しています。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月