管工事施工管理技士 独学ガイド

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産業廃棄物とは?建設工事の排出事業者とマニフェストの5年

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下請で工事をしていても、排出事業者は自分だと思っていました。

マニフェストの日数も、5年と10日が混ざります。

この記事の要点

建設工事が数次の請負で行われるとき、事業者になるのは元請業者です。下請ではありません。

管理票の期間は保存が5年、送付が10日です。混ざりやすい2つの数字になります。

建設系の品目は工作物の新築等に伴うものかどうかで号が変わります。コンクリートくずが典型です。

誰が事業者になるかは、廃棄物処理法の中に専用の条があります。

建設工事だけの例外規定で、第21条の3に置かれています。

建設工事の排出事業者と産業廃棄物管理票の期間を並べた図。建設工事が数次の請負で行われるときは元請業者を事業者とする。例外は下請負人が行う保管について下請負人も事業者とみなす場合と、書面による請負契約で下請負人が自ら運搬する場合。産業廃棄物管理票は産業廃棄物の引渡しと同時に交付し、運搬受託者は運搬を終了した日から10日、処分受託者も10日で管理票の写しを送付し、写しの保存は5年、報告書は毎年6月30日までに都道府県知事へ提出する。建設系の品目は施行令第2条で、紙くず・木くず・繊維くずは工作物の新築等に伴うものに限り産業廃棄物、第七号のコンクリートくずは工作物の新築等に伴うものを除き、工作物の新築等に伴って生じたコンクリートの破片は第九号になる。
事業者は元請、期間は5年と10日。※条文の要件を並べた図。

そもそも産業廃棄物とは何か

法第2条第4項が2つに分けています。

廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第2条第4項第一号

事業活動に伴つて生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物

法に名前が出ているのは6つで、残りは政令で定めるものになります。

第2項により、産業廃棄物以外の廃棄物が一般廃棄物です。産業廃棄物のほうが先に決まります。

建設工事では誰が排出事業者になるのか

第21条の3が元請業者と決めています。

同法 第21条の3第1項(抜粋)

土木建築に関する工事(中略)が数次の請負によつて行われる場合にあつては、当該建設工事に伴い生ずる廃棄物の処理についてのこの法律(中略)の規定の適用については、当該建設工事(他の者から請け負つたものを除く。)の注文者から直接建設工事を請け負つた建設業(中略)を営む者(以下「元請業者」という。)を事業者とする。

事業者になるのは注文者から直接請け負った者です。下請で入っていても事業者にはなりません。

ただし第2項と第3項に例外があります。

下請負人が事業者とみなされる場合
第2項 下請負人が行う保管に関して。保管の基準などの規定について、下請負人事業者とみなす
第3項 書面による請負契約で定めるところにより、下請負人が自らその運搬を行う場合
第4項 下請負人がその運搬又は処分を他人に委託する場合(一定の場合を除く)

第3項は書面による請負契約が条件です。口頭の取り決めでは要件を満たしません。

まちがえやすいポイント

混ざるのは管理票の2つの期間です。

写しの保存は5年、受託者から交付者への送付は運搬や処分を終了した日から10日です。5年が保存、10日が送付と、対応させて覚えます。

もうひとつが事業者の位置です。建設工事では元請業者が事業者で、下請が事業者になるのは第2項から第4項の場合に限られます。

管理票はいつ誰に交付するのか

第12条の3第1項が交付の時点を決めています。

同法 第12条の3第1項(抜粋)

その事業活動に伴い産業廃棄物を生ずる事業者(中間処理業者を含む。)は、その産業廃棄物(中略)の運搬又は処分を他人に委託する場合(中略)には、(中略)当該委託に係る産業廃棄物の引渡しと同時に当該産業廃棄物の運搬を受託した者(中略)に対し、(中略)産業廃棄物管理票(以下単に「管理票」という。)を交付しなければならない。

タイミングは引渡しと同時です。前でも後でもありません。

渡す相手は原則として運搬を受託した者で、処分のみを委託する場合は処分を受託した者になります。

写しはいつまでに戻し、いつまで保存するのか

日数と年数は環境省令が決めています。

場面 期間 根拠
運搬受託者が写しを送付する 運搬を終了した日から10日 施行規則 第8条の23
処分受託者が写しを送付する 10日 施行規則 第8条の25の3
交付者が交付した管理票の写しを保存する 5年 施行規則 第8条の21の2
交付者が送付を受けた写しを保存する 5年 施行規則 第8条の26
交付者が報告書を都道府県知事に提出する 毎年6月30日まで 施行規則 第8条の27

交付者には保存だけでなく確認の義務もあります。第12条の3第6項が、送付を受けた写しにより運搬または処分が終了したことを確認するよう求めています。

写しが戻ってこないときはどうするのか

第12条の3第8項が動きを決めています。

同法 第12条の3第8項(抜粋)

管理票交付者は、環境省令で定める期間内に、(中略)管理票の写しの送付を受けないとき、(中略)虚偽の記載のある管理票の写しの送付を受けたとき、(中略)は、速やかに当該委託に係る産業廃棄物の運搬又は処分の状況を把握するとともに、環境省令で定めるところにより、適切な措置を講じなければならない。

求められるのは状況の把握適切な措置です。放置は許されません。

建設工事から出るものはどの号に入るのか

施行令第2条が「工作物の新築、改築又は除去に伴つて生じたもの」で線を引いています。

扱い
第一号〜第三号 紙くず・木くず・繊維くず。建設業では工作物の新築等に伴うものに限り産業廃棄物
第七号 ガラスくず、コンクリートくず、陶磁器くず。ただしコンクリートくずは工作物の新築等に伴うものを除く
第九号 工作物の新築等に伴つて生じたコンクリートの破片その他これに類する不要物

解体で出たコンクリートは第七号ではなく第九号です。同じ「コンクリート」でも号が違います。

建設リサイクル法の特定建設資材は特定建設資材と分別解体等で扱っています。

理解度チェック

Q.

建設工事が数次の請負で行われるとき、事業者になるのは誰か。

元請業者です。注文者から直接建設工事を請け負った建設業を営む者を指します。

Q.

下請負人が自ら運搬する場合に事業者とみなされる条件は何か。

書面による請負契約で定めるところにより運搬を行う場合です。環境省令で定める廃棄物に限られます。

Q.

管理票はいつ交付するか。

委託に係る産業廃棄物の引渡しと同時です。前でも後でもありません。

Q.

管理票の写しの保存期間と、受託者の送付期限はそれぞれいくつか。

保存は5年、送付は運搬や処分を終了した日から10日です。

Q.

工作物の解体で生じたコンクリートの破片は、施行令第2条の何号か。

第九号です。第七号のコンクリートくずからは、工作物の新築等に伴うものが除かれています。

まとめ

  • 産業廃棄物は法第2条第4項。産業廃棄物以外が一般廃棄物になる。
  • 建設工事では元請業者が事業者(第21条の3第1項)。
  • 下請が事業者とみなされるのは保管書面契約で自ら運搬他人への委託の場合。
  • 管理票は引渡しと同時に交付する。
  • 写しの保存は5年、受託者から交付者への送付は10日
  • 交付者は送付を受けた写しで終了を確認し、届かなければ状況を把握して措置を講じる。
  • 解体で出たコンクリートは第七号ではなく第九号

実際の分類や手続は、廃棄物の性状や自治体の運用によって変わります。個別の判断は所轄の都道府県または市の担当窓口にご確認ください。

あわせて読む

この科目の過去問はどこにあるか

級ごとに分けています。1級 法規2級 法規を見てください。

参考資料

  • 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第2条・第12条・第12条の3・第21条の3(e-Gov法令検索)。産業廃棄物と一般廃棄物の定義、管理票の交付と確認、建設工事における元請業者を事業者とする扱いは同法によります。
  • 同法施行令(昭和46年政令第300号)第2条(e-Gov法令検索)。紙くず・木くず・繊維くずの限定、第七号のコンクリートくずから工作物の新築等に伴うものが除かれること、第九号のコンクリートの破片は同条によります。
  • 同法施行規則(昭和46年厚生省令第35号)第8条の21の2・第8条の23・第8条の25の3・第8条の26・第8条の27(e-Gov法令検索)。保存期間5年、送付期限10日、報告書の6月30日は同規則によります。
  • ※ 特別管理産業廃棄物の具体的な品目は施行令第2条の4に定められています。本記事は産業廃棄物の区分と管理票の手続に絞って整理しています。
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この記事を書いた人

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管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

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管工事施工管理技士の用語・条文・数値を、公表された過去問と一次資料にあたって整理しています。

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