T
それぞれが指定数量より少なければ大丈夫だと思っていました。
貯蔵所の種類も多くて、名前が覚えられません。
この記事の要点
品名が違う危険物を同じ場所に置くときは商の和で判定します。1以上なら指定数量以上です。
指定数量以上は貯蔵所以外で貯蔵できません。未満の基準は市町村条例が決めます。
貯蔵所は7区分、取扱所は4区分です。名前は置き場所の形で付いています。
「それぞれが未満なら大丈夫」は、条文がわざわざ否定しています。
ここが出題のねらい目になります。
法第10条第1項が置ける場所を縛ります。
消防法 第10条第1項
指定数量以上の危険物は、貯蔵所(中略)以外の場所でこれを貯蔵し、又は製造所、貯蔵所及び取扱所以外の場所でこれを取り扱つてはならない。ただし、所轄消防長又は消防署長の承認を受けて指定数量以上の危険物を、十日以内の期間、仮に貯蔵し、又は取り扱う場合は、この限りでない。
貯蔵は貯蔵所、取扱いは製造所・貯蔵所・取扱所に限られます。
ただし書の要件は所轄消防長又は消防署長の承認と10日以内の2つです。
第2項が割り算の足し算で判定します。
消防法 第10条第2項
別表第一に掲げる品名(中略)又は指定数量を異にする二以上の危険物を同一の場所で貯蔵し、又は取り扱う場合において、当該貯蔵又は取扱いに係るそれぞれの危険物の数量を当該危険物の指定数量で除し、その商の和が一以上となるときは、当該場所は、指定数量以上の危険物を貯蔵し、又は取り扱つているものとみなす。
計算は数量÷指定数量を足すだけです。合計が1以上でみなされます。
たとえば第二石油類(非水溶性)を600L、第三石油類(非水溶性)を1,000L置けば、0.6と0.5で合計1.1になります。
法第9条の4が市町村条例に委ねています。
消防法 第9条の4(抜粋)
危険物についてその危険性を勘案して政令で定める数量(以下「指定数量」という。)未満の危険物及び(中略)指定可燃物(中略)その他指定可燃物に類する物品の貯蔵及び取扱いの技術上の基準は、市町村条例でこれを定める。
2 指定数量未満の危険物及び指定可燃物その他指定可燃物に類する物品を貯蔵し、又は取り扱う場所の位置、構造及び設備の技術上の基準(中略)は、市町村条例で定める。
指定数量そのものは政令ですが、未満の基準は市町村条例です。
指定可燃物も同じく市町村条例の側にあります。
政令の別表第三が定めています。
| 品名 | 指定数量 |
|---|---|
| 特殊引火物 | 50L |
| 第一石油類(非水溶性) | 200L |
| アルコール類 | 400L |
| 第二石油類(非水溶性) | 1,000L |
| 第三石油類(非水溶性) | 2,000L |
| 第四石油類 | 6,000L |
| 動植物油類 | 10,000L |
石油類は水溶性液体が非水溶性の2倍の値になります。
第一石油類から第三石油類までは200・1,000・2,000と上がります。
政令第2条が7つに区分しています。
| 号 | 貯蔵所 |
|---|---|
| 一 | 屋内貯蔵所(屋内の場所) |
| 二 | 屋外タンク貯蔵所(屋外にあるタンク) |
| 三 | 屋内タンク貯蔵所(屋内にあるタンク) |
| 四 | 地下タンク貯蔵所(地盤面下に埋没されているタンク) |
| 五 | 簡易タンク貯蔵所 |
| 六 | 移動タンク貯蔵所(車両に固定されたタンク) |
| 七 | 屋外貯蔵所(屋外の場所。置ける品名が限定されている) |
屋内と屋外で、場所そのものとタンクが別の区分になっています。
第七号の屋外貯蔵所は、第四類なら第一石油類(引火点0度以上)以降など、置ける品名が限られます。
政令第3条が4つに区分しています。
| 取扱所 | 内容 |
|---|---|
| 給油取扱所 | 給油設備で自動車等の燃料タンクに直接給油する |
| 販売取扱所 | 店舗で容器入りのまま販売する。倍数15以下が第一種、15超40以下が第二種 |
| 移送取扱所 | 配管及びポンプ等によって危険物の移送の取扱いを行う |
| 一般取扱所 | 前3号以外の取扱所 |
販売取扱所だけ指定数量の倍数で第一種と第二種に分かれます。
消防用設備等そのものの分類は不活性ガス消火設備で扱っています。
法第11条第1項が市町村長等としています。
消防法 第11条第1項(抜粋)
製造所、貯蔵所又は取扱所を設置しようとする者は、政令で定めるところにより、製造所、貯蔵所又は取扱所ごとに、次の各号に掲げる(中略)区分に応じ、当該各号に定める者の許可を受けなければならない。製造所、貯蔵所又は取扱所の位置、構造又は設備を変更しようとする者も、同様とする。
相手は、消防本部及び消防署を置く市町村なら市町村長、それ以外なら都道府県知事です。
設置だけでなく位置・構造・設備の変更にも許可が要ります。
品名の違う危険物を同じ場所に置くとき、どう判定するか。
それぞれの数量を指定数量で除し、その商の和が1以上なら指定数量以上とみなされます。
指定数量以上の危険物を仮に貯蔵できるのはどんなときか。
所轄消防長または消防署長の承認を受けて、10日以内の期間に限られます。
指定数量未満の危険物の基準は何で定めるか。
市町村条例です。指定数量そのものは政令で定められています。
第三石油類(非水溶性)の指定数量はいくつか。
2,000Lです。水溶性液体はその2倍の4,000Lになります。
販売取扱所の第一種と第二種は何で分かれるか。
指定数量の倍数です。15以下が第一種、15を超え40以下が第二種になります。
指定数量未満の扱いは市町村条例によるため、地域で内容が変わります。個別の判断は所轄の消防本部・消防署にご確認ください。
級ごとに分けています。1級 法規|2級 法規を見てください。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月
まちがえやすいポイント
ねらわれるのは、合算しなくてよいと書き換える形です。
令和7年度2級(前期)では「品名又は指定数量を異にする二以上の危険物を同一の場所で貯蔵する場合、それぞれの危険物の指定数量未満であれば指定数量以上の貯蔵所とはならない」とした肢が誤りとされました。商の和で判定します。
もうひとつが未満の扱いです。指定数量未満の基準は市町村条例で、消防法の政令ではありません。