管工事施工管理技士 独学ガイド

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揚水ポンプの揚水量は何を基準にするか?給水量と揚程の読み分け

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給水量の基準に「時間最大」と「時間平均」の両方が出てきて混ざります。

受水タンクと高置タンクで基準が違うのかも分かりません。

この記事の要点

高置タンク方式の揚水ポンプの揚水量は時間最大予想給水量とします。

高置タンクの有効水量は、同じ量に0.5を乗じた量です。

受水タンクの有効容量は1日使用水量の半分程度とされています。

同じ「予想給水量」でも、機器ごとに掛ける係数が違います。

1級の問題A No.28・No.29で3年分を並べます。

給水量と揚程の正しい肢と誤りの肢を並べた図。1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A No.28・No.29(令和5年度・令和6年度・令和7年度)の記述と公表正答による。正しい肢として出た記述は、高置タンク方式における揚水ポンプの揚水量は一般的に時間最大予想給水量とすること、高置タンク方式における高置タンクの有効水量は一般的に時間最大予想給水量に0.5を乗じた量とすること、受水タンクの有効容量は一般的に1日使用水量の半分程度とすること、水道直結増圧ポンプの給水量は瞬時最大予想給水量以上とすること、水道直結増圧ポンプの揚程には配水管内の最低動水圧も関係すること、受水タンクの底部には吸込みピットを設け底面の勾配はピットに向かって100分の1程度とすること、受水タンクの保守点検スペースは上部は1メートル以上とし周囲及び下部は0.6メートル以上とすること、ウォーターハンマー防止等のため給水管内の流速は2.0メートル毎秒を超えないようにすること、高層建築物では給水系統のゾーニング等により給水圧力が400から500キロパスカルを超えないようにすること、水面より高い位置に設置したポンプのキャビテーションを防止するには吸込み揚程を小さくすること。誤りとして出た記述は、高置タンク方式における揚水ポンプの揚水量を時間平均給水量とするというもの、受水タンクの有効水量を1日予想給水量とするというもの、衛生器具の同時使用率は器具数が増えるほど大きくなるというもの、水道直結増圧方式はポンプ直送方式に比べて給水引込み管の管径が小さくなるというもの、水道直結増圧方式の立て管には断水時に配管内が負圧にならないように最上部にエア抜弁を設けるというもの。
左が正しい肢、右が誤りの肢。※公表正答で確定した記述を並べた図。

揚水ポンプの揚水量は何を基準にするのか

時間最大予想給水量です。

令和7年度 1級 第一次検定 問題A【No.28】(4)(正しい肢)/令和5年度【No.28】(3)(誤りの肢)

令和7年度 高置タンク方式における揚水ポンプの揚水量は、一般的に、時間最大予想給水量とする。

令和5年度 高置タンク方式における揚水ポンプの揚水量は、時間平均給水量とする。

出題された基準 公表正答での扱い
時間最大予想給水量 正しい肢
時間平均給水量 誤りの肢

令和5年度の公表正答は(3)です。時間平均給水量という記述は誤りと確定します。

同じ2つの語で毎年入れ替えられています。最大か平均かを先に見ます

高置タンクの有効水量はいくつか

揚水量と同じ基準に0.5を掛けます。

令和7年度【No.28】(3)(正しい肢)

高置タンク方式における高置タンクの有効水量は、一般的に、時間最大予想給水量に0.5を乗じた量とする。

基準は揚水ポンプと共通です。時間最大予想給水量を使います。

係数だけが違います。0.5を乗じた量です。

まちがえやすいポイント

タンクによって基準になる期間が違います。

高置タンクは時間最大予想給水量に0.5を乗じた量、受水タンクは1日使用水量の半分程度です。どちらも「半分」ですが、元になる量が時間単位と1日単位で違います。

受水タンクの有効水量を1日予想給水量そのものとした肢は令和7年度に誤りとされました。

受水タンクの有効容量はいくつか

1日使用水量の半分程度です。

令和5年度【No.28】(2)(正しい肢)/令和7年度【No.28】(1)(誤りの肢)

令和5年度 受水タンクの有効容量は、一般的に、1日使用水量の半分程度とする。

令和7年度 受水タンクの有効水量は、1日予想給水量とする。

令和7年度の公表正答は(1)です。1日予想給水量とする記述は誤りと確定します。

半分という語が付くかどうかで分かれます。1日使用水量の半分程度が正しい肢です。

受水タンクの寸法はどう決まっているのか

勾配と点検スペースに数値があります。

令和7年度【No.28】(2)/令和6年度【No.28】(4)(いずれも正しい肢)

令和7年度 受水タンクの底部には吸込みピットを設け、底面の勾配はピットに向かって1/100程度とする。

令和6年度 受水タンクの保守点検スペースは、上部は1m以上とし、周囲及び下部は0.6m以上とする。

勾配の向きが指定されています。ピットに向かって1/100程度です。

点検スペースは上と下で値が違います。上部は1m以上、周囲及び下部は0.6m以上です。

流速と給水圧力の上限はいくつか

2.0m/sと400〜500kPaです。

令和7年度【No.29】(2)(3)/令和6年度【No.29】(4)(いずれも正しい肢)

令和7年度(2) ウォーターハンマー防止等のため、給水管内の流速は2.0m/sを超えないようにする。

令和7年度(3) 水面より高い位置に設置したポンプのキャビテーションを防止するには、吸込み揚程を小さくする。

令和6年度(4) 高層建築物では、高層部、低層部等の給水系統のゾーニング等により、給水圧力が400〜500kPaを超えないようにする。

流速を抑える理由が書かれています。ウォーターハンマー防止等のためです。

キャビテーションの対策は揚程です。吸込み揚程を小さくするとされています。

ほかに誤りとして出されたのは何か

同時使用率と管径です。

令和7年度【No.29】(4)/令和6年度【No.28】(1)(いずれも誤りの肢)

令和7年度 衛生器具の同時使用率は、器具数が増えるほど大きくなる。

令和6年度 水道直結増圧方式は、ポンプ直送方式に比べて、給水引込み管の管径が小さくなる。

令和7年度の公表正答は(4)です。器具数が増えるほど大きくなるという記述は誤りと確定します。

令和6年度の公表正答は(1)です。管径が小さくなるという記述は誤りと確定します。

受水タンクの構造は飲料用タンクと貯湯タンクで扱っています。

理解度チェック

Q.

高置タンク方式の揚水ポンプの揚水量は何を基準にするか。

時間最大予想給水量です。時間平均給水量とした肢は誤りでした。

Q.

高置タンクの有効水量はいくつか。

時間最大予想給水量に0.5を乗じた量です。

Q.

受水タンクの有効容量はいくつか。

1日使用水量の半分程度です。

Q.

受水タンクの保守点検スペースは。

上部は1m以上、周囲及び下部は0.6m以上です。

Q.

キャビテーションを防止するにはどうするか。

吸込み揚程を小さくします。

まとめ

  • 揚水ポンプの揚水量は時間最大予想給水量
  • 時間平均給水量」とした肢は誤り。
  • 高置タンクの有効水量は同じ量に0.5を乗じた量
  • 受水タンクの有効容量は1日使用水量の半分程度
  • 受水タンクの勾配はピットに向かって1/100程度
  • 点検スペースは上部1m以上・周囲及び下部0.6m以上
  • 給水管内の流速は2.0m/sを超えない。
  • キャビテーション防止は吸込み揚程を小さくする。

給水量の算定は建物の用途や使用人員によって変わります。個別の判断は設計図書を確認してください。

あわせて読む

この語が出た問はどこか

解説を1問ずつ置いています。

参考資料

  • 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.28】【No.29】(令和5年度・令和6年度・令和7年度)及び各年度の公表正答肢(一般財団法人全国建設研修センター。試験問題/正答肢のページ)。公表正答はNo.28が令和5年度(3)・令和6年度(1)・令和7年度(1)、No.29が令和6年度(3)・令和7年度(4)です。係数・勾配・寸法の数値は、同PDFの当該ページを画像にして目視で確認しました。
  • ※ 受水タンクの有効水量の正しい算定方法については、令和7年度の問題文の中に正しい肢としての記述がありません。令和5年度の正しい肢(1日使用水量の半分程度)を併記しています。
  • ※ 衛生器具の同時使用率が器具数によってどう変わるかについては、正しい肢としての記述がありません。誤りとして出された事実だけを記載しています。
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管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

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管工事施工管理技士の用語・条文・数値を、公表された過去問と一次資料にあたって整理しています。

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