管工事施工管理技士 独学ガイド

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スプリンクラー設備とは?水平距離2.3m・放水量80L/min・双口形の送水口

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屋内消火栓の数値と混ざって、どれがスプリンクラーの値か分からなくなります。

末端試験弁や制御弁も、どこに付けるのか曖昧です。

この記事の要点

放水圧力は0.1MPa以上、放水量は80L/min以上です。ラック式倉庫だけ114L/min以上になります。

ヘッドまでの水平距離は耐火建築物で2.3m以下、それ以外の建築物で2.1m以下です。

送水口は双口形です。単口形と書かれていたら誤りになります。

送水口は双口形、放水量は80L/min以上です。

数値が令と規則に分かれているので、まとめて並べます。

スプリンクラー設備の数値基準を並べた図。消防法施行令第12条第2項第二号イにより、ヘッドまでの水平距離は舞台部が1.7m以下、耐火建築物以外の建築物が2.1m以下、耐火建築物が2.3m以下。消防法施行規則第13条の6第2項により、放水圧力は0.1MPa以上、放水量は80L毎分以上で、ラック式倉庫は114L毎分以上。規則第14条第1項により、制御弁は床面からの高さ0.8m以上1.5m以下でみだりに閉止できない措置と標識、送水口の結合金具は地盤面から0.5m以上1m以下で差込式又はねじ式、末端試験弁は配管の系統ごとに1個ずつ放水圧力が最も低くなると予想される部分に設け一次側に圧力計・二次側に試験用放水口。令和6年度1級では専用の単口形の送水口を附置するとした肢が誤りとされた。条文は双口形。閉鎖型は流水検知装置、開放型は一斉開放弁又は手動式開放弁を放水区域ごとに設け、乾式又は予作動式はヘッドが開放した場合に1分以内に放水できるものとする。
令が距離、規則が性能と細目。※条文の要件を並べた図。

ヘッドはどれだけ離してよいのか

令第12条第2項第二号イが建物の種類で分けています。

防火対象物又はその部分 水平距離
舞台部 1.7m以下
耐火建築物以外の建築物 2.1m以下
耐火建築物 2.3m以下

測るのは天井又は小屋裏の各部分から一のスプリンクラーヘッドまでの水平距離です。

耐火建築物のほうが値が大きくなります。燃えにくいぶんヘッドの間隔を広げられるという並びです。

放水圧力と放水量はいくつか

規則第13条の6第2項が性能を決めています。

消防法施行規則 第13条の6第2項(抜粋)

前項第一号に定めるところにより算出した個数のスプリンクラーヘッドを同時に使用した場合に、それぞれの先端において、放水圧力が〇・一メガパスカル以上で、かつ、放水量が八十リットル毎分(ラック式倉庫にあつては、百十四リットル毎分)以上で放水することができる性能

下限が0.1MPa80L/minです。ラック式倉庫だけ放水量が114L/minに上がります。

上限は別のところにあります。規則第14条第1項で加圧送水装置には放水圧力が1MPaを超えないための措置を求めています。

屋内消火栓の数値は屋内消火栓設備の基準で扱っています。

送水口はどんなものを付けるのか

令が形を、規則が高さと金具を決めています。

消防法施行令 第12条第2項第七号/消防法施行規則 第14条第1項第六号ロ・ハ(抜粋)

七 スプリンクラー設備には、非常電源を附置し、かつ、消防ポンプ自動車が容易に接近することができる位置に双口形の送水口を附置すること。(ただし書略)

ロ 送水口の結合金具は、差込式又はねじ式のものとし、(中略)呼称六十五の差込式受け口に、ねじ式のものにあつては(中略)呼称六十五のしめ輪のめねじに適合するものであること。

ハ 送水口の結合金具は、地盤面からの高さが〇・五メートル以上一メートル以下で、かつ、送水に支障のない位置に設けること。

形は双口形です。あわせて非常電源を附置することも同じ号に書かれています。

結合金具は地盤面から0.5m以上1m以下で、差込式又はねじ式です。

まちがえやすいポイント

ねらわれるのは送水口の形です。双口形を単口形に置き換えてきます。

令和6年度1級(第一次検定)問題Bでは「消防ポンプ自動車が容易に接近することができる位置に、専用の単口形の送水口を附置する」とした肢が誤りとされました。令第12条第2項第七号は双口形です。

同じ問の残り三つは条文どおりでした。非常電源、放水区域ごとの一斉開放弁、差込式又はねじ式の結合金具です。

制御弁はどこに設けるのか

規則第14条第1項第三号が高さまで決めています。

消防法施行規則 第14条第1項第三号(抜粋)

制御弁は、開放型スプリンクラーヘッドを用いるスプリンクラー設備にあつては放水区域ごとに、閉鎖型スプリンクラーヘッドを用いるスプリンクラー設備にあつては当該防火対象物の階(ラック式倉庫にあつては、配管の系統)ごとに床面からの高さが〇・八メートル以上一・五メートル以下の箇所に、(中略)それぞれ設けること。

制御弁にはみだりに閉止できない措置が講じられていること。

制御弁にはその直近の見やすい箇所にスプリンクラー設備の制御弁である旨を表示した標識を設けること。

高さは0.8m以上1.5m以下です。一斉開放弁の起動操作部も同じ高さになります。

単位が違います。開放型は放水区域ごと、閉鎖型は階ごとです。

末端試験弁は何のためにあるのか

流水検知装置が働くかを試すためです。

消防法施行規則 第14条第1項第五号の二(抜粋)

閉鎖型スプリンクラーヘッドを用いるスプリンクラー設備の配管の末端には、流水検知装置又は圧力検知装置の作動を試験するための弁(以下「末端試験弁」という。)を次に定めるところにより設けること。

末端試験弁は、流水検知装置又は圧力検知装置の設けられる配管の系統ごとに一個ずつ、放水圧力が最も低くなると予想される配管の部分に設けること。

末端試験弁の一次側には圧力計が、二次側にはスプリンクラーヘッドと同等の放水性能を有するオリフィス等の試験用放水口が取り付けられるものであること。

置く場所は放水圧力が最も低くなると予想される配管の部分です。最も条件の悪いところで試します。

数は配管の系統ごとに一個ずつで、閉鎖型にだけ求められます。

閉鎖型と開放型で何が変わるのか

弁の種類と起動の仕方が変わります。

消防法施行規則 第14条第1項第一号イ・第四号の二・第四号の三(抜粋)

一 開放型スプリンクラーヘッドを用いるスプリンクラー設備の一斉開放弁又は手動式開放弁は、次に定めるところによること。

イ 放水区域ごとに設けること。

閉鎖型スプリンクラーヘッドのうち小区画型ヘッドを用いるスプリンクラー設備の流水検知装置は、湿式のものとすること。

ラック式倉庫に設けるスプリンクラー設備の流水検知装置は、予作動式以外のものとすること。

開放型は一斉開放弁又は手動式開放弁を放水区域ごとに設けます。閉鎖型は流水検知装置の側です。

乾式と予作動式には時間の決まりがあります。ヘッドが開放した場合に1分以内に放水できるものとします。

理解度チェック

Q.

スプリンクラー設備の放水圧力と放水量の下限は。

放水圧力0.1MPa以上、放水量80L/min以上です。ラック式倉庫は114L/min以上になります。

Q.

耐火建築物でのヘッドまでの水平距離は。

2.3m以下です。耐火建築物以外は2.1m以下、舞台部は1.7m以下になります。

Q.

送水口は単口形と双口形のどちらか。

双口形です。令第12条第2項第七号が非常電源とあわせて定めています。

Q.

末端試験弁はどこに何個設けるか。

配管の系統ごとに一個ずつ、放水圧力が最も低くなると予想される配管の部分です。

Q.

制御弁を設ける高さは。

床面からの高さが0.8m以上1.5m以下です。一斉開放弁の起動操作部も同じ高さになります。

まとめ

  • 水平距離は舞台部1.7m以下、耐火建築物以外2.1m以下、耐火建築物2.3m以下
  • 放水圧力0.1MPa以上、放水量80L/min以上(ラック式倉庫は114L/min以上)。
  • 加圧送水装置には放水圧力が1MPaを超えないための措置。
  • 送水口は双口形。結合金具は差込式又はねじ式で地盤面から0.5m以上1m以下。
  • 制御弁は床面から0.8m以上1.5m以下。開放型は放水区域ごと、閉鎖型は階ごと。
  • 末端試験弁は配管の系統ごとに一個ずつ、放水圧力が最も低くなると予想される部分に。
  • 乾式又は予作動式は、ヘッド開放後1分以内に放水できるものとする。

設置が要るかどうかは防火対象物の用途や規模によって変わります。個別の判断は所轄の消防機関にご確認ください。

あわせて読む

この科目の過去問はどこにあるか

級ごとに分けています。1級 衛生設備2級 衛生設備を見てください。

参考資料

  • 消防法施行令(昭和36年政令第37号)第12条(e-Gov法令検索)。設置する防火対象物、ヘッドまでの水平距離、水源、加圧送水装置、非常電源と双口形の送水口は同条によります。
  • 消防法施行規則(昭和36年自治省令第6号)第13条の6・第14条(e-Gov法令検索)。放水圧力と放水量、一斉開放弁、制御弁の高さ、送水口の結合金具、末端試験弁、流水検知装置の種別、乾式・予作動式の1分以内は同規則によります。
  • ※ 誤りとされた肢は、一般財団法人 全国建設研修センターが公表した正答肢によります(令和6年度1級 第一次検定 問題B No.18 正答=2)。肢の文言は問題PDFを画像にして目視で確認しました。
  • ※ 高感度型ヘッドの水平距離、放水型ヘッド等の性能は消防庁長官が定める基準によるもので、この記事では扱っていません。
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この記事を書いた人

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管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

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管工事施工管理技士の用語・条文・数値を、公表された過去問と一次資料にあたって整理しています。

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