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令和8年度(前期)2級電気工事施工管理技士 No.28を解説、ジグザグは摩耗対策

令和8年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.28は、電車線路におけるトロリ線の偏いについて、最も不適当なものを選ぶ問題です。偏いの意味・危険性・規定の考え方・ジグザグ偏いの4つが並びます。

この問題のポイント

この問題は、直線区間でわざとトロリ線を左右に振るジグザグ偏いの目的を問うものです。偏いは本来なくしたいものですが、直線区間だけは意図的に付けます。

引っかけの核心は、選択肢4が目的を「離線の抑制」としている点です。ジグザグに振る狙いは離線ではなく、パンタグラフのすり板が1か所だけ削れるのを防ぐことです。

※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢4(最も不適当なもの)

> この論点をやさしく解説:トロリ線の偏位とは?ジグザグ偏位の目的と最大偏位量の基準

> この論点をやさしく解説:パンタグラフの離線とは?硬点を減らす理由と防止対策の整理

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 正しい 偏い=レール中心に対するトロリ線の左右の偏り
2 正しい 偏いが大きすぎるとトロリ線がすり板から外れる(パンタ外れ)
3 正しい 風による揺れや車両の動揺を見込んで偏い量が規定されている
4 誤り ジグザグ偏いの目的はすり板の摩耗を平均化すること。離線抑制ではない

最も不適当なのは選択肢4です。

選択肢4のポイント(ここが答え)

直線区間でトロリ線をまっすぐに張ると、パンタグラフのすり板の同じ位置だけがこすれ続けます。そこだけ溝のように削れ、すり板の寿命が短くなります。

そこで直線区間では、支持点ごとに左右へ交互に振ったジグザグ偏いを付けます。すり板の上をトロリ線が左右に往復するので、接触する位置が広がり、摩耗が板全体に散ることになります。

この目的は過去の出題で明示されています。令和3年度後期No.30は同じくトロリ線の偏いを問う問題で、正答は選択肢4でした。つまり残る肢は正しく、そこに次の文が入っています。

令和3年度(後期)2級 第一次検定 No.30 選択肢3(正しい肢)

レールの直線区間では、パンタグラフの摩耗を平均的にするため、トロリ線にはジグザグに偏いをつけている。

いっぽう離線は、パンタグラフがトロリ線から瞬間的に離れる現象です。原因はトロリ線の高さの変化や、押上げ力と架線の弾性のつり合いにあり、左右の振りとは別の話です。離線を抑えるために効くのは、ちょう架方式の選び方や張力の管理であって、ジグザグ偏いではありません。

なお曲線区間では、線路そのものが曲がるためトロリ線に偏いが必然的に発生します。直線区間はわざと付ける、曲線区間は勝手に付くと整理できます。

覚え方

  • ジグザグ偏いの目的はすり板の摩耗を平均化すること。離線対策ではない
  • 偏いが大きすぎるとパンタ外れの事故になる
  • 直線区間はわざと偏いを付ける。曲線区間は必然的に偏いが出る

理解度チェック

Q.

直線区間でトロリ線にジグザグ偏いを付けるのはなぜか。

パンタグラフのすり板の摩耗を平均的にするためです。まっすぐ張ると同じ位置だけが削れてしまいます。

Q.

偏い量はどのような条件を見込んで規定されているか。

風による揺れや、走行状態での車両の動揺などを考慮して規定されています。

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参考資料

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和8年度 2級電気工事施工管理技術検定 第一次検定(前期)問題」「同 正答肢」
  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和3年度 2級電気工事施工管理技術検定 第一次検定(後期)問題」No.30「同 正答肢」
  • 一般財団法人 建設業振興基金「平成30年度 2級電気工事施工管理技術検定 学科試験(後期)問題」No.31「同 正答肢」
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