令和7年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.25は、非常警報設備について、「消防法」上で誤っているものを選ぶ問題です。音響装置までの水平距離・起動装置を設ける箇所・表示灯・非常電源の4点が並びます。
この問題は、非常警報設備の2つの距離を取り違えていないかを問うものです。音響装置と起動装置で数値も測り方も違います。
引っかけの核心は、選択肢1の50mです。50mという数値は規則に出てきますが、それは起動装置のほうで、しかも水平距離ではなく歩行距離です。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(誤っているもの)
> この論点をやさしく解説:発信機までの歩行距離は50mか25mか?25mは別の装置の数値
> この論点をやさしく解説:非常電源の容量とは?設備ごとの分数を条文の引き先で整理
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 誤り | 音響装置までの水平距離は25m以下 |
| 2 | 正しい | 施行令のとおり |
| 3 | 正しい | 表示灯は起動装置の直近。起動装置は0.8m以上1.5m以下 |
| 4 | 正しい | 施行令のとおり |
誤っているのは選択肢1です。
音響装置の距離は、消防法施行規則に数値で定められています。
消防法施行規則 第25条の2 第2項第1号ハ
各階ごとに、その階の各部分から一の音響装置までの水平距離が二十五メートル以下となるように設けること。
25m以下です。令和7年度の選択肢1は、これを50mに変えてあります。
50mという数値は、同じ規則の少し先に出てきます。
消防法施行規則 第25条の2 第2項第2号の2 イ・ロ・ハ
イ 各階ごとに、その階の各部分から一の起動装置までの歩行距離が五十メートル以下となるように設けること。
ロ 床面からの高さが〇・八メートル以上一・五メートル以下の箇所に設けること。
ハ 起動装置の直近の箇所に表示灯を設けること。
こちらは起動装置の歩行距離で50m以下です。数値も対象も測り方も違います。
| 対象 | 距離 | 測り方 |
|---|---|---|
| 音響装置(非常ベル等) | 25m以下 | 水平距離 |
| 起動装置 | 50m以下 | 歩行距離 |
測り方が違うのには理由があります。音は壁を回り込んで届くので直線距離で測り、人は通路を歩いていくので歩行距離で測ります。この対応を押さえておけば、数値も取り違えません。
選択肢3の表示灯は、上のハに「起動装置の直近の箇所に」とあります。起動装置自体はロで床面から0.8m以上1.5m以下に設けるので、床上1.5mはその範囲に入ります。
選択肢2と選択肢4は、消防法施行令に書かれているとおりです。
消防法施行令 第24条第4項第2号・第3号
二 非常警報器具又は非常警報設備の起動装置は、多数の者の目にふれやすく、かつ、火災に際しすみやかに操作することができる箇所に設けること。
三 非常警報設備には、非常電源を附置すること。
非常ベルの音響装置は、各部分からどれだけの距離に設けるか。
各階ごとに、その階の各部分から一の音響装置までの水平距離が25m以下となるように設けます。
起動装置までの距離はどう定められているか。
各階ごとに、その階の各部分から一の起動装置までの歩行距離が50m以下です。音響装置の水平距離25m以下とは、数値も測り方も違います。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月