令和7年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.16は、架空送電線のスリートジャンプによる事故の防止対策について、最も不適当なものを選ぶ問題です。張力・径間・電線の重さ・オフセットの4点が並びます。
この問題は、スリートジャンプがどういう動きかを問うものです。動きを思い浮かべれば、どの向きが対策になるかは自分で決められます。
引っかけの核心は、選択肢3の「単位重量の小さい電線」です。軽くすることは、跳ね上がりを抑える向きに働きません。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(最も不適当なもの)
> この論点をやさしく解説:スリートジャンプとは?ギャロッピングとの違いと対策のポイント
> この論点をやさしく解説:電線の張力を大きくすると振動は防げるか?現象で扱いが逆になる
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 正しい | 張力を大きくすると跳ね上がる幅が小さくなる |
| 2 | 正しい | 長径間ほどたるみが大きく、跳ねる幅も大きい |
| 3 | 誤り | 軽い電線ほど跳ね上がりやすい。向きが逆 |
| 4 | 正しい | 上下の電線をずらせば跳ねても接触しない |
最も不適当なのは選択肢3です。
この設問は、1級で4つの選択肢がそのまま同じ形で出ています。
令和3年度 1級 第一次検定 No.21(正答は選択肢3)
1.電線の張力を大きくする。
2.長径間になることを避ける。
3.単位重量の小さい電線を使用する。
4.電線相互のオフセットを大きくする。
平成28年度 1級 No.21 でも、選択肢3の「単位重量の小さい電線を使用する」が不適当とされています。1級で繰り返し出た設問が、2級へ下りてきた形です。
スリートジャンプは、電線に付いた氷雪が落ちた反動で電線が跳ね上がる現象です。付着した重さが急に消えるので、電線はばねのように上へ跳ねます。上の相と下の相が接触すれば短絡事故になります。
ここから対策の向きが決まります。
電線の重さは逆に働きます。重い電線ほど跳ね上がりにくいので、軽い電線を選ぶのは対策になりません。氷雪が落ちた反動で動く量は、電線自身の重さが大きいほど小さくなります。
選択肢4のオフセットは、跳ね上がりそのものは防げないが、事故は防げるという考え方の対策です。跳ねても届かない位置に上下の電線を置いておけば、接触しません。平成28年度は同じ内容を「電線相互の水平間隔を大きくする」と書いていました。
スリートジャンプとはどういう現象か。
電線に付着した氷雪が落ちた反動で、電線が跳ね上がる現象です。上下の相が接触すると短絡事故になります。
電線相互のオフセットを大きくするのはなぜ対策になるか。
上下の電線を水平方向にずらしておけば、跳ね上がっても接触しないためです。跳ね上がり自体は防げませんが、事故は防げます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月