令和7年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.14は、架空送電線路に取り付けるダンパの目的として、最も適当なものを選ぶ問題です。振動の防止・支持点付近の補強・電線相互の接近防止・がいしの破損防止の4つが並びます。
この問題は、送電線に付く小物の役割を1つずつ分けられるかを問うものです。4つの選択肢は、それぞれ別の部品の目的になっています。
ダンパは、風で電線が細かく揺れるのを抑える重りです。名前のとおり、揺れを吸収する部品です。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(最も適当なもの)
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| 選択肢 | ダンパの目的か | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 適当 | 電線の振動を防止する |
| 2 | 該当しない | 支持点付近の補強はアーマロッド |
| 3 | 該当しない | 電線相互の間隔を保つ部品の役目 |
| 4 | 該当しない | がいしの破損防止はアークホーンの役目 |
最も適当なのは選択肢1です。
ダンパが振動に関わる部品であることは、別の設問の選択肢からも確かめられます。
令和1年度 1級 学科試験 No.22 選択肢2(正しい肢/正答は選択肢3)
電線の径間にねじれ防止ダンパを取り付ける。
この年の設問はスリートジャンプの防止対策で、ダンパを取り付ける肢が正しい対策として残りました。ダンパは電線の動きを抑える側の部品です。
いっぽう選択肢2の「支持点付近で補強する」は、名前の付いた別の部品の説明です。
平成29年度(後期)2級 学科試験 No.16(正答は選択肢3=アーマロッド)
「電線の振動による素線切れや事故電流による溶断を防止するため,懸垂クランプ付近の電線の外周に巻き付けて補強する。」
1.ダンパ 2.スペーサ 3.アーマロッド 4.スパイラルロッド
この設問ではダンパが選択肢1に並び、答えはアーマロッドでした。令和7年度後期の選択肢2は、このアーマロッドの説明をダンパに当てたものです。同じ4つの部品が、年度をまたいで問う側と選択肢の側を入れ替えて出てきます。
ダンパが必要になるのは、微風振動という現象があるからです。ゆるやかな風が電線に当たると、電線の後ろに渦ができて上下の揺れが続きます。振動が長く続くと、電線が支持点で繰り返し曲げられて素線が切れます。
そこで電線の支持点近くに重りを付け、揺れのエネルギーを吸収させます。これがダンパです。揺れを止めるのがダンパ、切れかけた部分を守るのがアーマロッドで、対策の段階が違います。両方を併用することもあります。
選択肢3の「電線相互の接近・接触を防止する」は、多導体で電線どうしの間隔を保つ部品の役目です。選択肢4の「フラッシオーバによるがいしの破損を防止する」は、令和7年度前期 No.17 の塩害対策にも出てきたアークホーンの役目です。
ダンパは何のために取り付けるか。
電線の振動を防止するためです。微風で生じる上下の揺れのエネルギーを、取り付けた重りで吸収します。
ダンパとアーマロッドの違いは何か。
ダンパは揺れそのものを抑える重り、アーマロッドは懸垂クランプ付近の電線に巻き付けて補強する部材です。対策の段階が違います。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月