令和7年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.12は、変電所の母線結線方式について、最も不適当なものを選ぶ問題です。単母線の全停電・点検と系統運用・上位系統への採用・所要機器の数の4点が並びます。
この問題は、単母線と二重母線の長所と短所が裏表になっていることを問うものです。機器が多いか少ないかと、運用しやすいかどうかが対になります。
引っかけの核心は、選択肢2が「単母線は…容易である」としている点です。容易なのは二重母線のほうです。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(最も不適当なもの)
> この論点をやさしく解説:所要機器が多いのは単母線か二重母線か?主語をすり替えて誤りにする型
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| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 正しい | 単母線は母線事故で全停電になる |
| 2 | 誤り | 点検・系統運用が容易なのは二重母線 |
| 3 | 正しい | 二重母線は上位系統の変電所に採用される |
| 4 | 正しい | 二重母線は所要機器が多い |
最も不適当なのは選択肢2です。
同じ設問が令和4年度に出ており、正しい肢と誤りの肢が入れ替わった形になっています。
令和4年度(後期)2級 第一次検定 No.14(正答は選択肢2)
1.単母線方式は,母線事故時に全停電となる。
2.単母線方式は,二重母線に比べ所要機器が多い。
3.二重母線方式は,機器の点検,系統運用が容易である。
4.二重母線方式は,上位系統の変電所に一般的に採用される。
この年に不適当とされたのは選択肢2の「単母線方式は、二重母線に比べ所要機器が多い」です。選択肢3の「二重母線方式は、機器の点検、系統運用が容易である」は正しい肢として残りました。
令和7年度と並べると、対応がはっきりします。
| 論点 | 令和4年度(後期) | 令和7年度(後期) |
|---|---|---|
| 点検・運用 | 二重母線は容易 → 正しい肢 | 単母線は容易 → 誤り |
| 所要機器 | 単母線が多い → 誤り | 二重母線が多い → 正しい肢 |
2つの論点で主語を入れ替えただけの設問です。どちらの年も、正しいのは「二重母線は機器が多く、そのぶん点検・運用が容易」という組合せになります。
理由は構造そのものにあります。二重母線は母線を2組持ち、断路器で切り替えられます。片方の母線を停止して点検する間、もう片方へ回路を移せば送電を続けられます。そのために断路器などの機器が増え、置く場所も広くなります。
単母線は母線が1組しかないので、母線を止めれば全部止まります。選択肢1のとおり、母線事故が起きたときも全停電です。そのかわり機器が少なく、設備は簡単で安く済みます。
選択肢3のとおり、上位系統(電圧の高い基幹の系統)の変電所には二重母線が使われます。止まったときの影響が大きい場所ほど、費用をかけて融通の利く形にするということです。
機器の点検や系統運用が容易なのは、単母線と二重母線のどちらか。
二重母線です。母線を2組持ち断路器で切り替えられるため、片方を停止しても送電を続けられます。
単母線の短所は何か。
母線事故が起きると全停電になることです。母線が1組しかないため、止めれば全部止まります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月