令和5年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.55は、電気工作物に関する記述として、「電気事業法」上、誤っているものを選ぶ問題です。火薬類取締法及び鉱山保安法が適用されるものは除かれています。
この問題は、一般用電気工作物は自分で管理しなくてよいという仕組みを分かっているかを問うものです。引っかけの核心は、調査する義務を所有者の側に付け替えている点にあります。
調べるのは、その電気工作物に電気を送っている電線路維持運用者です。
正解:選択肢1
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| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 誤り | 調査するのは電線路維持運用者。所有者ではない |
| 2 | 正しい | 自家用電気工作物の定義そのもの |
| 3 | 正しい | 技術基準に適合していないときは修理などを命じられる |
| 4 | 正しい | 保安規程を定め、使用の開始前に主務大臣へ届け出る |
誤っているのは選択肢1です。
一般用電気工作物は、一般の家庭や小さな店の電気設備です。持ち主に電気の知識があるとはかぎりません。
誰が調べるのか
一般用電気工作物の所有者は電気の専門家ではない
↓
自分で技術基準への適合を判断できない
↓
その設備と直接つながっている電線路を持つ側が調べる
↓
これが電線路維持運用者(実際には電力会社など)
調査の結果、適合していなければとるべき措置とそのままにした場合の結果を所有者へ通知します。
| 区分 | 保安の責任 | 求められること |
|---|---|---|
| 一般用 | 電線路維持運用者が調査 | 所有者は通知を受けて直す |
| 事業用(自家用を含む) | 設置者が自分で | 保安規程を定めて届け出る、主任技術者を選任する |
高圧で受電する工場やビルは事業用(自家用)なので、自分で保安体制を作ることになります。ここが一般用との大きな違いです。
選択肢2の定義は、引き算で決まっています。
自家用電気工作物の決まり方
電気工作物のうち、まず一般用を切り分ける
↓
残りが事業用電気工作物
↓
そこから電気事業(一般送配電事業など)の用に供するものを除く
↓
残ったものが自家用電気工作物
選択肢4の保安規程は、使用を始める前に届け出る点が問われます。あとから出すのでは、運転中の保安が確保できません。
一般用電気工作物の調査は誰が行うか。
その一般用電気工作物と直接電気的に接続する電線路を維持・運用する者、いわゆる電線路維持運用者です。所有者ではありません。
保安規程はいつ届け出るか。
事業用電気工作物の使用の開始前です。使用を始めてからでは運転中の保安を確保できません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月