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令和5年度 1級電気工事施工管理技士 No.67を解説、二次側は外さず接地する

令和5年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.67は、高圧受電設備の絶縁性能の試験(絶縁耐力試験)に関する記述として、最も不適当なものを選ぶ問題です。

この問題のポイント

この問題は、試験電圧をかけない側をどう扱うかを分かっているかを問うものです。変圧器や計器用変成器の二次側は、短絡して接地します

接地を外すのではありません。

正解:選択肢1(二次側の接地を外していることを確認)

> この論点をやさしく解説:絶縁耐力試験とは?手順の4点と試験電圧を解釈の条文で確かめる

> この論点をやさしく解説:計器用変流器の二次側を開放してよいか?VT・CT・ZCTで分かれる扱い

各選択肢の正誤

選択肢 内容 解説
1 二次側の接地を外していることを確認 接地する。不適当
2 試験の前後に絶縁抵抗測定を行う 傷んでいないかを見る。適当
3 半分ぐらいまで徐々に昇圧し検電器で確認 かかっているかを確かめる。適当
4 終了後に降圧・検電・接地して残留電荷を放電 順序どおり。適当

不適当なのは選択肢1です。

選択肢1のポイント(ここが答え)

引っかけの核心は、試験のときに余計なものを外すという発想が、一般には正しく聞こえるところです。接地は外すのではなく、むしろ確実につないでおきます

絶縁耐力試験は、高圧側に試験電圧をかけて絶縁が耐えるかを見る試験です。

部位 扱い 理由
高圧側 一括して試験電圧をかける 絶縁を試す対象
変圧器の二次側 短絡して接地 浮いたままだと誘導で高い電圧が現れる
計器用変成器の二次側 短絡して接地 同じ理由。計器を守る

変圧器は、高圧側に電圧をかけると二次側にも巻数比に応じた電圧が誘導されます。二次側を開いたままにすると、そこに電圧が現れて危険です。

とくに計器用変成器の変流器(CT)は、二次側を開いたまま一次側に電流を流すと、非常に高い電圧が発生します。だから短絡しておく必要があります。

接地しておけば、万一絶縁が破れても電流が大地へ逃げるので、機器と作業者を守れます。

選択肢2の絶縁抵抗測定は、試験の前後に行います。

時期 目的
試験前 絶縁が悪いまま高い電圧をかけると壊すので、先に確かめる
試験後 試験で絶縁が傷んでいないかを見る

前後で値が変わらなければ、試験そのものが機器を傷めていないことになります。

選択肢3の徐々に昇圧する手順は、いきなり高い電圧をかけないためです。半分ぐらいで一度止めて、検電器で本当に電圧がかかっているかを確かめます

結線を間違えていて電圧がかかっていなければ、そのまま上げても意味がありません。確認してから試験電圧まで上げます

選択肢4は、終了後の手順です。順序が決まっています。

順番 作業
1 電圧を零まで下げる
2 電源を切る
3 検電して無電圧を確かめる
4 接地して残留電荷を放電する

電源を切っても、ケーブルや機器には電荷が残ります。とくにケーブルは静電容量が大きいので、放電しないまま触ると感電します。

覚え方

  • 試験電圧をかけない側は短絡して接地。外すのではない
  • 変流器は二次側を開くと高い電圧が出るので必ず短絡
  • 終了後は降圧→電源切→検電→接地放電の順

理解度チェック

Q.

絶縁耐力試験で変圧器の二次側をどう扱うか。

短絡して接地します。開いたままにすると誘導で電圧が現れて危険なためです。

Q.

試験の前後に絶縁抵抗測定を行うのはなぜか。

前は絶縁が悪いまま高い電圧をかけて壊さないため、後は試験で絶縁が傷んでいないかを確かめるためです。

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参考資料

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和5年度 1級電気工事施工管理技術検定 第一次検定問題(午後の部)」「同 正答肢」
  • 電気設備の技術基準の解釈 第15条(高圧又は特別高圧の電路の絶縁性能)
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