令和5年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.33は、キュービクル式高圧受電設備に関する記述として、「日本産業規格(JIS)」上、不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、高圧カットアウトを使える変圧器容量の上限を覚えているかを問うものです。300kV·A以下です。
500kV·Aでは使えません。
正解:選択肢4(500kV·Aで高圧カットアウトを使用できる)
> この論点をやさしく解説:主遮断装置のCB形とPF・S形は何が違うのか?受電設備容量の限度で分かれる
| 選択肢 | 内容 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | CB形は遮断器と過電流継電器の組合せ | 定義のとおり。適当 |
| 2 | 引出し形遮断器なら断路器を省略できる | 引き出せば切り離せる。適当 |
| 3 | 自動力率調整の進相コンデンサは200kvar以下 | 規格の値。適当 |
| 4 | 500kV·Aで高圧カットアウト | 300kV·A以下。不適当 |
不適当なのは選択肢4です。
引っかけの核心は、500kV·Aという数字がこの規格の別の条文(換気の規定)で実際に使われているので、見覚えがあって通してしまうところです。
高圧カットアウトは、ヒューズを内蔵した簡単な開閉器です。小容量の変圧器の一次側に使うもので、大きな容量には向きません。
| 出題 | 書かれた容量 | 公表正答から分かること |
|---|---|---|
| 平成26年度 1級 No.33 | 500kV·A以下 | 正答は1。この肢が誤り |
| 令和元年度 1級 No.33 | 500kV·A以下 | 正答は3。この肢が誤り |
| 平成29年度 1級 No.33 | 300kV·A以下 | 正答は2。この肢は正しい |
| 令和3年度 1級 No.72 | 300kV·A | 正答は2。この肢は正しい |
500kV·Aと書いた肢は2年度とも誤りになり、300kV·Aと書いた肢は2年度とも正しい肢として置かれています。上限は300kV·Aです。
選択肢3の200kvarも、同じ突き合わせで確かめられます。平成29年度 1級 No.33は「自動力率調整を行う場合、300kvar以下」と書いて公表正答になっており、令和元年度 1級 No.33は「200kvar以下」を正しい肢として置いています。
選択肢1のCB形は、主遮断装置の形式です。
| 形式 | 主遮断装置 | 使える範囲 |
|---|---|---|
| CB形 | 高圧交流遮断器+過電流継電器 | 制限なし。高圧電動機も使える |
| PF・S形 | 高圧交流負荷開閉器+限流ヒューズ | 小規模向き |
CB形は遮断器なので、短絡電流を自分で切れます。PF・S形はヒューズが切るので、切れたら交換が必要です。
選択肢2の断路器の省略は、引出し形の構造から来ます。断路器の役目は回路を目に見える形で切り離すことです。引出し形の遮断器は、本体ごと引き出せば同じことができます。
変圧器の一次側に高圧カットアウトを使えるのは、容量がいくつまでか。
300kV·A以下です。500kV·Aは、機械換気装置が必要になる変圧器容量の合計の値です。
引出し形遮断器を使うと断路器を省略できるのはなぜか。
本体を引き出せば回路を目に見える形で切り離せるため、断路器と同じ役目を果たせるからです。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月