電気工事施工管理技士 独学ガイド|資格のT

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第一種電気工事士は自家用のすべてをやれるのか?4つの資格の作業範囲を条文で分ける

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資格が4つも出てきて、どれがどこまでやれるの?

簡易と特殊も名前が似ていて、逆に覚えちゃう…。

この記事の要点

第一種電気工事士とは、自家用電気工作物に係る電気工事のうち、特殊電気工事を除く作業に従事できる者のことです。

自家用のすべてではありません。特殊電気工事は特種電気工事資格者の担当です。

試験は、この「除く」の1語を落として出してきます。

電気工事士法は、電気工作物の種類と工事の難しさで作業範囲を分けています。

だから覚えるときも、誰が何をやれるかを条文の項ごとに並べます。

誰がどこまでやれるか

作業範囲は、法第3条の4つの項にそのまま書かれています。

電気工事士法 第3条(電気工事士等)

第一種電気工事士免状の交付を受けている者…でなければ、自家用電気工作物に係る電気工事(第三項に規定する電気工事を除く。…)の作業…に従事してはならない。

2 第一種電気工事士又は第二種電気工事士免状の交付を受けている者…でなければ、一般用電気工作物等に係る電気工事の作業…に従事してはならない。

3 自家用電気工作物に係る電気工事のうち経済産業省令で定める特殊なもの(以下「特殊電気工事」という。)については、当該特殊電気工事に係る特種電気工事資格者認定証の交付を受けている者…でなければ、その作業…に従事してはならない。

4 自家用電気工作物に係る電気工事のうち経済産業省令で定める簡易なもの(以下「簡易電気工事」という。)については、第一項の規定にかかわらず、認定電気工事従事者認定証の交付を受けている者…は、その作業に従事することができる。

言い換えると、「第一種の守備範囲から、特殊電気工事だけが外れている」ということです。

資格 従事できる作業
第一種電気工事士 自家用(特殊電気工事を除く)+一般用等
第二種電気工事士 一般用電気工作物等のみ
特種電気工事資格者 自家用のうち特殊電気工事
認定電気工事従事者 自家用のうち簡易電気工事

第二種は自家用に入れません。簡易電気工事も第二種の範囲ではありません。

4つの資格と、やれる範囲 一般用電気工作物等 自家用電気工作物 交付する者 第二種電気工事士 × 都道府県知事 第一種電気工事士 ○(特殊を除く) 都道府県知事 認定電気工事従事者 簡易電気工事のみ 経済産業大臣 特種電気工事資格者 特殊電気工事のみ 経済産業大臣 第一種でも特殊電気工事はやれない(法第3条第1項の括弧書きで除かれる)
出典=電気工事士法 第3条第1項〜第4項・第4条第2項・第4条の2第1項

特殊電気工事と簡易電気工事の中身

どちらも施行規則が中身を定めています。

電気工事士法施行規則 第2条の2(特殊電気工事)

一 ネオン用として設置される分電盤、主開閉器…、タイムスイッチ、点滅器、ネオン変圧器、ネオン管及びこれらの附属設備に係る電気工事(以下「ネオン工事」という。)

二 非常用予備発電装置として設置される原動機、発電機、配電盤…及びこれらの附属設備に係る電気工事(以下「非常用予備発電装置工事」という。)

同 第2条の3(簡易電気工事)

法第三条第四項の自家用電気工作物に係る電気工事のうち経済産業省令で定める簡易なものは、電圧六百ボルト以下で使用する自家用電気工作物に係る電気工事(電線路に係るものを除く。)とする。

例えば、600V以下の自家用設備であっても電線路に係る工事は簡易電気工事に入らないため、認定電気工事従事者は従事できません。

特殊電気工事は2種類だけです。ネオン工事と非常用予備発電装置工事です。

免状と認定証は誰が交付するか

交付する者が、免状と認定証で分かれます。

電気工事士法 第4条第2項/第4条の2第1項/第4条の3

電気工事士免状は、都道府県知事が交付する。

特種電気工事資格者認定証及び認定電気工事従事者認定証は、経済産業大臣が交付する。

第一種電気工事士は、…第一種電気工事士免状の交付を受けた日から五年以内に、…経済産業大臣の指定する者が行う自家用電気工作物の保安に関する講習を受けなければならない。当該講習を受けた日以降についても、同様とする。

  • 免状(第一種・第二種):都道府県知事
  • 認定証(特種・認定):経済産業大臣

まちがえやすいポイント

「特種」と「特殊」は書き分けられています。資格の名前が特種電気工事資格者、工事の名前が特殊電気工事です。

条文でもこの2字は使い分けられているので、肢を読むときは工事の話か人の話かで判断できます。

混同しやすい語

簡易電気工事と特殊電気工事:簡易は600V以下の自家用(電線路を除く)で認定電気工事従事者、特殊はネオン工事と非常用予備発電装置工事で特種電気工事資格者です。

免状と認定証:免状は都道府県知事、認定証は経済産業大臣が交付します。

一般用電気工作物等と自家用電気工作物:第二種が入れるのは前者だけです。

この条文は、電気工作物をどう区分するかを前提にしています。

過去問でどう問われたか

1級でも2級でも出ています。引っかけは大きく2つです。

  • ①「除く」を落とす:第一種の範囲を、自家用のすべてに広げます。
  • ②簡易と特殊を入れ替える:認定電気工事従事者に特殊電気工事をやらせ、第二種に簡易電気工事をやらせます。
年度・級・問 誤りとされた記述
平成28年度 1級 学科 No.85 第一種電気工事士は、自家用電気工作物に係るすべての電気工事の作業に従事することができる ←①
平成29年度 1級 学科 No.85 認定電気工事従事者は、自家用電気工作物に係る電気工事のうち特殊電気工事の作業に従事することができる ←②
平成29年度 2級 学科 No.57 第二種電気工事士は、自家用電気工作物に係る簡易電気工事の作業に従事することができる ←②
平成26年度 1級 学科 No.85 非常用予備発電装置工事の特種電気工事資格者は、原動機であってもその附属設備に係る電気工事の作業に従事することができない

平成28年度の選択肢4「認定電気工事従事者は…簡易電気工事の作業に従事することができる」は正しい側に置かれています。翌年の平成29年度は、同じ位置で簡易を特殊に入れ替えたものです。

第一種は特殊を除く。認定は簡易だけ。第二種は自家用に入れません。

工事をする側の登録や主任電気工事士は営業所の義務に、工事で使う材料の側は電気用品の定義にまとめました。

どこを確認すれば読み分けられるか

電気工事士法の肢は、次の順に見ます。

  • 「すべて」という語を探す:第一種の範囲に付いていれば誤りです。
  • 簡易か特殊かを読む:認定電気工事従事者に付くのは簡易だけです。
  • 資格と工作物の組合せを読む:第二種と自家用が並んでいれば誤りです。
  • 交付する者を読む:免状は都道府県知事、認定証は経済産業大臣です。

理解度チェック

Q.

第一種電気工事士が自家用電気工作物でできない作業は何か?

特殊電気工事です。法第3条第1項の括弧書きで除かれています。

Q.

簡易電気工事とはどんな工事か?

電圧600V以下で使用する自家用電気工作物に係る電気工事です。電線路に係るものは除かれます。

Q.

電気工事士免状と認定証は、それぞれ誰が交付するか?

免状は都道府県知事、特種電気工事資格者認定証と認定電気工事従事者認定証は経済産業大臣です。

まとめ

  • 第一種=自家用(特殊電気工事を除く)+一般用等。
  • 第二種=一般用電気工作物等のみ。自家用には入れない。
  • 特種電気工事資格者=特殊電気工事。ネオン工事と非常用予備発電装置工事の2種類。
  • 認定電気工事従事者=簡易電気工事。600V以下の自家用で、電線路に係るものを除く。
  • 免状は都道府県知事、認定証は経済産業大臣。第一種は交付から5年以内に保安講習。

参考資料

  • 電気工事士法 第3条・第4条第2項・第4条の2第1項・第4条の3(e-Gov法令API 335AC0000000139
  • 電気工事士法施行規則 第2条の2・第2条の3(e-Gov法令API 335M50000400097
  • 一般財団法人 建設業振興基金 試験研修本部「電気工事施工管理技術検定 問題・正答肢」(公式サイト)平成26年度・平成28年度・平成29年度
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