令和3年度 地質調査技士 土壌・地下水汚染部門 No.23を解説、特定有害物質の種別
令和3年度 地質調査技士資格検定試験 土壌・地下水汚染部門 No.23は、土壌汚染対策法の特定有害物質の種別の組合せに関する問題です。この問題では、4つの組合せのうち適切なものを1つ選びます。
この問題のポイント
特定有害物質は、第一種・第二種・第三種の3つに分かれます。見分け方は物質の性質です。
第一種は揮発性有機化合物(VOC)、第二種は重金属等、第三種は農薬等とPCBです。この3分類に物質を正しく当てはめられるかが問われます。
引っかけの核心は1点、物質を別の種別の欄に入れ替えることです。とくに第一種のVOCを第二種や第三種に紛れ込ませる形が出ます。
※ 問題文そのものは、一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(適切な組合せ)
特定有害物質の3分類
まず3分類の中身を押さえます。物質数は第一種12・第二種9・第三種5で、合計26物質です。
| 種別 | 性質 | 代表例 |
|---|---|---|
| 第一種 | 揮発性有機化合物(VOC) | クロロエチレン、四塩化炭素、1,2-ジクロロエチレン、1,3-ジクロロプロペン、ベンゼン |
| 第二種 | 重金属等 | カドミウム、六価クロム、シアン化合物、セレン、鉛、砒素、フッ素、ホウ素 |
| 第三種 | 農薬等・PCB | シマジン、チウラム、チオベンカルブ、有機リン、ポリ塩化ビフェニル(PCB) |
この表に当てはめると、正解の組合せと引っかけの位置が見えてきます。
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 組合せのどこが問題か | 正誤 |
|---|---|---|
| 1 | 第三種の欄に1,3-ジクロロプロペン(実際は第一種のVOC)を置いている | ×(誤り) |
| 2 | 第二種の欄に四塩化炭素(実際は第一種のVOC)を置いている | ×(誤り) |
| 3 | クロロエチレン(第一種)・シアン化合物(第二種)・PCB(第三種)で、すべて正しい | ○(正しい) |
| 4 | 第一種の欄に1,4-ジオキサン(特定有害物質ではない)を置いている | ×(誤り) |
選択肢1・2・4は、物質を本来と違う種別に入れています。選択肢3だけが、3分類のすべてに正しい物質を並べています。
※ 問題番号と正解は、全地連が公開している過去問・正答で確認しています。組合せ表は転載せず、要旨を自分の言葉でまとめています。
選択肢3のポイント(ここが正しい)
選択肢3は、クロロエチレンを第一種、シアン化合物を第二種、PCBを第三種としています。3分類の性質どおりで、すべて正しく置かれています。
ほかの選択肢が誤りの理由も押さえます。誤りは第一種のVOCを別の種別に紛れ込ませる形が中心です。1,3-ジクロロプロペンと四塩化炭素はどちらも第一種のVOCで、第三種や第二種ではありません。1,4-ジオキサンはそもそも特定有害物質ではなく、水質の環境基準の項目です。
選択肢3が、特定有害物質の種別の組合せとして適切です。第一種=VOC、第二種=重金属等、第三種=農薬等とPCBと押さえます。
覚え方
- 第一種=揮発性有機化合物(VOC)/第二種=重金属等/第三種=農薬等とPCB
- 四塩化炭素・1,3-ジクロロプロペン・クロロエチレンは、すべて第一種のVOC
- PCB(ポリ塩化ビフェニル)は第三種、シアン化合物・セレンは第二種
- 1,4-ジオキサンは特定有害物質ではない(水質の環境基準の項目)
理解度チェック
問題:四塩化炭素は、第二種特定有害物質(重金属等)である。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
四塩化炭素は揮発性有機化合物で、第一種特定有害物質です。第二種は重金属等(カドミウム・鉛・砒素など)です。
問題:ポリ塩化ビフェニル(PCB)は、第三種特定有害物質である。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
PCBは第三種特定有害物質です。第三種は農薬等(シマジン・チウラム・チオベンカルブ・有機リン)とPCBです。
出典・参考資料
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「令和3年度 地質調査技士資格検定試験 土壌・地下水汚染部門 試験問題」
- 環境省 土壌汚染対策法の特定有害物質(第一種=揮発性有機化合物12物質/第二種=重金属等9物質/第三種=農薬等・PCB5物質、計26物質)。詳細は環境省の最新の一覧で確認。
※ 各設問の「問われ方」と引っかけを自分の言葉でまとめています。
※ この記事の確認日:2026年7月