地質調査技士 独学ノート

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平成30年度 地質調査技士 現場調査部門 No.40を解説、弾性波速度検層

平成30年度 地質調査技士資格検定試験 現場調査部門 No.40は、弾性波速度検層(PS検層)に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち最も不適当なものを1つ選びます。

この問題のポイント

弾性波速度検層は、ボーリング孔を使ってP波・S波の速度を深さ方向に測る検層です。起振する場所で、ダウンホール方式と孔内起振受振方式(サスペンション方式)に分かれます。

ダウンホール方式は地表で起振し、孔内の受振器で捉えます。サスペンション方式は、起振も受振も孔内で行う一体型のプローブを孔内水中に吊るして測ります。

引っかけの核心は1点、サスペンション方式は孔内水が必要という条件です。孔内水がなくても測定できるとした記述は誤りになります。

※ 問題文そのものは、一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢3(最も不適当な記述)

各選択肢の正誤

選択肢記述の要旨正誤
1ダウンホール方式は、孔壁に圧着した受振器で波を捉える○(正しい)
2ダウンホール方式は、板たたきなどでS波を起振できる○(正しい)
3孔内起振受振方式は、孔内水がなくても測定できる×(誤り)
孔内水が必要で、水の無い区間は測定できない
4孔内起振受振方式は、ゾンデの受振器間隔から区間速度を求める○(正しい)

選択肢1・2・4は、2つの方式の仕組みとして正しい記述です。選択肢3が、サスペンション方式の測定条件を取り違えた誤りの記述です。

選択肢3のポイント(ここが誤り)

孔内起振受振方式(サスペンション方式)は、起振と受振が一体になったプローブを孔内水中に吊るして測定します。

波を孔壁へ伝えるのに孔内水を使うため、孔内水が必要で、水の無い区間では測定できません。孔内水がなくても測定できるとした選択肢3は誤りです。

ほかの選択肢が正しい理由も押さえます。

ダウンホール方式は、地表で衝撃を与えて起振し、孔壁に圧着した受振器で波を捉えます(選択肢1)。板をたたく方向を変えるとS波を起こせます(選択肢2)。

サスペンション方式のゾンデには受振器が間隔をあけて組み込まれ、その間を波が伝わる時間から区間の速度を求めます(選択肢4)。

選択肢3が、弾性波速度検層の記述として最も不適当です。サスペンション方式=孔内水が必要、ダウンホール方式=地表起振で孔内水は要らないと押さえます。

覚え方

  • サスペンション方式=孔内起振受振・孔内水が必要/ダウンホール方式=地表起振・孔内水は不要
  • サスペンション方式はプローブを孔内水中に吊るす→水の無い区間は測定できない
  • ダウンホール方式は地表で板たたき→P波もS波も起こせる
  • どちらもP波(縦波)・S波(横波)の速度を深さ方向に測る検層

理解度チェック

問題:孔内起振受振方式(サスペンション方式)は、孔内水がなくても測定できる。

〇か×か。

答えを見る

答え:×

サスペンション方式はプローブを孔内水中に吊るして測るため、孔内水が必要です。水の無い区間では測定できません。

問題:ダウンホール方式は、地表で起振して孔内の受振器で波を捉える。

〇か×か。

答えを見る

答え:

ダウンホール方式は地表で衝撃を与えて起振し、孔壁に圧着した受振器で受けます。孔内水がなくても測定できます。

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出典・参考資料

  • 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「平成30年度 地質調査技士資格検定試験 現場調査部門 試験問題」
  • 地盤工学会基準 JGS 1122「地盤の弾性波速度検層方法」(PS検層)
  • PS検層(ダウンホール方式・サスペンション方式)の測定方法に関する技術資料

※ 各方式の規格・測定条件は、地盤工学会基準の最新版で確認してください。

地質調査技士 独学ノート 編集部

この記事を書いた人

地質調査技士 独学ノート 編集部

地質調査技士検定で過去に問われた用語・数値・調査手順を、地盤工学会の基準やJIS・国土交通省・環境省などの一次資料と、全地連の公式過去問に照らして整理しています。

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