編集部
流量計は種類が多くて、原理がごっちゃになりませんか?「何で流量を測るか」(時間と容積・フロート・差圧)で分けると、引っかけに強くなります。
この記事の要点
石けん膜流量計は移動時間と容積から(校正の基準)、面積式流量計はフロートの停止位置から、絞り式(オリフィス)流量計はオリフィス板の上下流の差圧から流量を求めます。
作業環境測定では、一定の流量で空気を吸引することが大切です。その流量を測る・校正するのが流量計で、原理の違う何種類かがあります。
石けん膜流量計は時間と容積、面積式はフロート、絞り式は差圧で流量を求めます。
| 流量計 | 流量を求める仕組み | 役割 |
|---|---|---|
| 石けん膜流量計 | 石けん膜が一定区間を移動する時間と、その区間の容積から | 精度が高く、校正の基準に使う |
| 面積式流量計(フロート式・ローターメーター) | テーパー管(下より上が広い)内のフロートが止まる位置から | 現場で常用 |
| 絞り式(オリフィス)流量計 | オリフィス板の上流側と下流側の差圧から | 二次的な基準・現場 |
| 湿式ガスメーター・ルーツメーター | 通った気体の体積から(容積式) | 校正の基準に使う |
面積式流量計は、圧力や温度の影響を受けます。次の点がよく問われます。
混同しやすい流量計
石けん膜流量計 と 絞り式流量計
石けん膜流量計は膜の移動「時間と容積」から求める精密な基準器、絞り式(オリフィス)は上下流の「差圧」から求める流量計です。絞り式を「弁の開き具合(開口度)から」とするのは誤りです。
面積式流量計 と 校正用の基準器
面積式は現場で常用しますが圧力・温度の影響を受けます。基準器は石けん膜流量計・湿式ガスメーター・ルーツメーターで、これらで面積式や絞り式を校正します。
流量計は、デザイン・サンプリングで毎回(問10)問われます。引っかけは「原理のすり替え」「校正の接続」「面積式の指示値の挙動」の3型です。
| 年度・問 | 問われ方(引っかけの核心) |
|---|---|
| 令和8年2月 問10 | 湿式ガスメーターを「ポンプより上流側に接続」とするのは誤り(下流側)。 |
| 令和7年8月 問10 | 絞り式流量計を「絞り弁の開口度から流量を求める」とするのは誤り(上下流の差圧から)。 |
| 令和7年2月 問10 | 面積式は「温度による補正は必要ない」とするのは誤り(温度補正が必要)。 |
| 令和6年8月 問10 | 面積式で圧力損失が大きくなると「指示値は真の流量より小さくなる」とするのは誤り(大きくなる)。 |
| 令和6年2月 問10 | (捕集器具なしで校正した面積式で)指示流量は「実際より低くなる」とするのは誤り(高くなる)。 |
| 令和5年8月 問10 | 面積式で圧力損失が大きくなると「指示値は真の流量より小さくなる」とするのは誤り(大きくなる)。 |
絞り式を「開口度から」、湿式ガスメーターを「上流側」、面積式の指示値を「圧力損失が大きいと小さくなる」とするのは誤りです。
原理は時間と容積・フロート・差圧、校正の接続は下流側、面積式の指示値は圧力損失が大きいほど真の流量より大きくなります。
問題:絞り式(オリフィス)流量計は、絞り弁の開口度から流量を求める。
〇か×か。
答え:×
オリフィス板の上流側と下流側の差圧から流量を求めます(令和7年8月 問10)。
問題:面積式流量計を捕集装置とポンプの間に接続すると、圧力損失が大きくなるほど指示値は真の流量より小さくなる。
〇か×か。
答え:×
逆で、圧力損失が大きくなるほど指示値は真の流量より大きく(高く)なります(令和5年8月・令和6年8月 問10)。
流量計は、石けん膜流量計(時間と容積・校正の基準)、面積式流量計(フロート)、絞り式オリフィス流量計(差圧)で原理が違います。
面積式は圧力損失が大きいほど指示値が真の流量より大きくなり、温度補正も要ります。校正の湿式ガスメーターはポンプより下流側に接続、という点が毎回問われます。
参考資料
※ 最終更新:2026年6月