編集部
系統誤差と偶然誤差、どっちが補正できるんだっけ?と迷いませんか?「かたより」か「ばらつき」かで分けると、引っかけに強くなります。
この記事の要点
測定誤差は系統誤差・偶然誤差・過失誤差に分かれます。系統誤差は一定のかたより(原因が分かれば補正できる)、偶然誤差はばらつき(標準偏差で表し補正できない)、過失誤差は読み間違い・書き間違いです。
測定値は、真の値(真値)からずれます。このずれが測定誤差で、原因によって3つに分けられます。
系統誤差は「かたより」で原因が分かれば補正でき、偶然誤差は「ばらつき」で標準偏差で表します。
系統誤差は、常に一定の偏りを与える原因による誤差です。たとえば、いつも目盛を小さめに読む癖や、ガス採取器の漏れ試験をしないことで生じます。原因を明らかにすれば補正できます。
偶然誤差は、同じ条件で測定を繰り返しても生じる、避けられないばらつきです。標準偏差で表され、補正はできません。
過失誤差は、指示値の読み間違いや記録の書き間違いなど、不注意による誤差です。
| 種類 | 特徴 | 補正・表し方 | 例 |
|---|---|---|---|
| 系統誤差 | 一定のかたより | 原因が分かれば補正できる | 目盛を常に小さめに読む癖、漏れ試験不足 |
| 偶然誤差 | 偶然のばらつき | 補正できない(標準偏差で表す) | 繰り返し測定で生じるばらつき |
| 過失誤差 | 不注意(ミス) | 注意して防ぐ | 読み間違い・書き間違い |
測定誤差は、真値と測定値との差です。真値は理論上の真の値で、実際には正確にはわかりません。
測定を繰り返して得た算術平均値は、真値に近い推定値(最確値)であって、真値そのものではありません。
混同しやすい用語
系統誤差 と 偶然誤差
系統誤差は一方向へのかたよりで、原因が分かれば補正できます。偶然誤差は避けられないばらつきで、補正はできず標準偏差で表します。「系統誤差は補正できない」とするのは誤りです。
真値 と 算術平均値
真値は理論上の真の値、算術平均値はそれに近い推定値です。「算術平均値を真値という」とするのは誤りです。
測定誤差は、デザイン・サンプリングの2月実施回の問19で問われています。引っかけは「系統誤差を補正できないとする」「真値と算術平均値を取り違える」が中心です。
| 年度・問 | 問われ方(引っかけの核心) |
|---|---|
| 令和8年2月 問19 | 「系統誤差は、原因を明らかにしても補正することができない」とするのは誤り(補正できる)。 |
| 令和7年2月 問19 | 「測定値の算術平均値のことを真値という」とするのは誤り(算術平均値は真値の推定値)。 |
| 令和6年2月 問19 | 「系統誤差は、原因を明らかにしても補正することができない」とするのは誤り(補正できる)。 |
「系統誤差は補正できない」「算術平均値が真値」とするのは誤りです。系統誤差(かたより)は原因が分かれば補正でき、算術平均値は真値そのものではなく推定値です。
問題:系統誤差は、その原因を明らかにしても補正することができない。
〇か×か。
答え:×
系統誤差はかたよりなので、原因が分かれば補正できます。補正できないのは偶然誤差です(令和8年2月・令和6年2月 問19)。
問題:測定を繰り返して得た測定値の算術平均値を、真値という。
〇か×か。
答え:×
算術平均値は真値に近い推定値(最確値)であって、真値そのものではありません(令和7年2月 問19)。
測定誤差は系統誤差・偶然誤差・過失誤差に分かれます。系統誤差はかたよりで原因が分かれば補正でき、偶然誤差はばらつきで標準偏差で表し補正できません。過失誤差は読み間違い・書き間違いです。
算術平均値は真値の推定値であって、真値そのものではありません。
参考資料
※ 最終更新:2026年6月