令和7年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題B【No.2】は、ネットワーク工程表を読む問題です。図に示された作業と日数から、4つの記述のうち適当でないものを1つ選びます。
誤りは選択肢4です。
作業Dはクリティカルパス上にありますが、2日短縮しても全体工期は1日しか縮みません。Dを縮めると、別の経路が先に限界を迎えるためです。
この図では、クリティカルパスは2本で所要日数は20日、作業内容Eのトータルフロートは1日、イベント6の最早開始時刻と最遅完了時刻はともに9日になります。残る3つの記述は、いずれもこの計算どおりです。
※ このページに問題文そのものは載せていません。一般財団法人 全国建設研修センターの試験問題および正答肢のページには、2026年8月時点で令和7年度と令和8年度が掲載されています。
正解:選択肢4
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(適当) | 最終イベントに至る最長経路が20日で2本あります。片方はI、もう片方はJで終わります |
| 2 | ○(適当) | 後続イベントの最遅完了時刻9日から、先行イベントの最早開始時刻4日と作業日数4日を引いて1日です |
| 3 | ○(適当) | どちらも9日です。両者が一致するので、このイベントはクリティカルパス上にあります |
| 4 | ×(適当でない) | 1日しか短縮されません。Dを縮めると別の経路が全体工期を決めるようになります |
クリティカルパス上の作業を縮めても、縮めた分だけ工期が減るとは限りません。
この図の最早開始時刻を順に求めると、最終イベントは20日になります。そこに至る最長経路は2本あり、どちらもBとDを通ってから、片方はFとIへ、もう片方はHとJへ分かれます。作業Dは2本ともに含まれるため、クリティカルパス上の作業です。
ここでDを2日縮めると、次のように動きます。
| イベント | 短縮前の最早 | 短縮後の最早 |
|---|---|---|
| Dの終点(イベント4) | 9日 | 7日(2日早い) |
| Fの始点(イベント5) | 9日 | 7日(Aの7日と並ぶ) |
| Hの始点(イベント6) | 9日 | 8日(Eの経路が効いて1日しか早まらない) |
| 最終イベント | 20日 | 19日(1日だけ短縮) |
Hの始点は、Dを通る経路とEを通る経路の遅いほうで決まります。短縮前はDの経路が遅くて9日でしたが、Dを2日縮めるとEの経路(8日)のほうが遅くなり、そこで止まります。2日分のうち1日は、この乗り換えで吸収されてしまいます。
工期短縮を検討するときは、縮めたあとにどの経路がクリティカルになるかまで見ます。1本のクリティカルパスだけを見て日数を引き算すると、この問のように外れます。
詳細は施工計画書とは?総合と工種別の違いと承諾・提出の使い分けで扱っています。
クリティカルパス上の作業を2日短縮すれば、必ず工期は2日縮むか。
縮むとは限りません。短縮の途中で別の経路が最長になると、そこで頭打ちになります。工期短縮を検討するときは、短縮後にどの経路がクリティカルになるかを計算し直します。
あるイベントがクリティカルパス上にあるかどうかは、何を見れば分かるか。
そのイベントの最早開始時刻と最遅完了時刻が一致するかどうかです。一致していれば余裕がなく、クリティカルパス上にあります。
クリティカルパスは1本とは限らないか。
限りません。最終イベントに至る最長経路が同じ日数で複数あれば、その本数だけクリティカルパスが存在します。この問では2本あり、いずれも20日でした。
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この問で問われた語を、年度をまたいで整理しています。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月