令和7年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題B【No.3】は、品質管理に関する問題です。4つの記述のうち、適当でないものを1つ選びます。
誤りは選択肢3です。パレート図の名前に、別の道具の役割が書かれています。
この問題は、令和5年度から3年続けて同じ作り方で出ています。道具の名前を一つ挙げて、そこに別の道具の役割を当てるという型です。
そのため、名前と役割の組み合わせを一つずつ覚えるより、3年分を並べて、どの組み合わせが誤りとして出されたかを見るほうが早く済みます。
※ このページに問題文そのものは載せていません。一般財団法人 全国建設研修センターの試験問題および正答肢のページには、2026年8月時点で令和7年度と令和8年度が掲載されています。
正解:選択肢3
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(適当) | ヒストグラムについては、令和6年度のNo.3でも同じ趣旨の記述が正しい肢として出ています |
| 2 | ○(適当) | 散布図が2つのデータの関係を見る道具であることは、この年度に正しい肢として示されています |
| 3 | ×(適当でない) | パレート図の名前に、折れ線と管理限界線を使う別の道具の役割が当てられています |
| 4 | ○(適当) | 層別がデータをグループに分けることであることは、この年度に正しい肢として示されています |
令和5年度から令和7年度までの3年間、1級の問題BのNo.3はいずれも品質管理でした。誤りとされた肢を並べると、作り方が同じであることが分かります。
| 年度 | 正答 | 誤りとされた肢の作り方 |
|---|---|---|
| 令和5年度 | (3) | 特性要因図の名前に、不良項目の大きさ・順位・全体に占める割合を読み取るという役割を当てた |
| 令和6年度 | (4) | 道具の話ではなく、建設工事は一品生産だから統計的手法は有効とならないという考え方を誤りとして置いた |
| 令和7年度 | (3) | パレート図の名前に、折れ線と管理限界線から時間的変化や異常なばらつきを見るという役割を当てた |
令和5年度と令和7年度は、同じ型です。実在する道具の名前を挙げ、そこに別の道具の役割を当てて誤りを作っています。
正しい側は、別の年度の正しい肢から確かめられます。令和6年度のNo.3の選択肢1は、特性要因図を、結果に影響を与える各種の要因を体系的に表した図で、結果の特性とその原因となる要因の関連が示されるもの、として正しい肢に置いています。つまり特性要因図は、原因と結果のつながりを表す図です。令和5年度が誤りとしたのは、そこに不良項目の順位や割合という役割を当てた点です。
令和7年度が誤りとしたパレート図についても、同じ読み方をします。折れ線と管理限界線という組み合わせは、時間の経過を追って異常を見つける道具のものです。パレート図の名前にそれを当てたので、誤りとされました。
ここで注意が要ります。パレート図と管理図がそれぞれ何を表すかは、この3年度の正しい肢のどこにも書かれていません。試験から確かめられるのは、誤りとして出された組み合わせのほうだけです。本記事では、そこから先の定義を補って書くことはしていません。
なお、公共建築工事標準仕様書は、品質管理を手順として定めているだけで、道具の名前には触れていません。
公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版 1.3.4「品質管理」
(1) 1.2.2「施工計画書」(3)による品質計画に基づき、適切な時期に、必要な品質管理を行う。
(2) 必要に応じて、監督職員の検査を受ける。
(3) 品質管理の結果、疑義が生じた場合は、監督職員と協議する。
道具の使い分けは特性要因図とパレート図はどう入れ替わるか?品質管理の道具の読み分けで扱っています。
令和7年度のNo.3で、パレート図の記述はなぜ誤りとされたか。
折れ線と管理限界線から時間的変化や異常なばらつきを見る、という別の道具の役割が当てられていたためです。公表正答は(3)です。ただしパレート図が何を表すかは、この年度の正しい肢には書かれていません。
特性要因図は何を表す図か。どの年度で確かめられるか。
結果に影響を与える各種の要因を体系的に表した図で、結果の特性とその原因となる要因の関連が示されるものです。令和6年度のNo.3の選択肢1が、正しい肢としてこの内容を出しています。
公共建築工事標準仕様書は、品質管理をどう定めているか。
1.3.4で、施工計画書による品質計画に基づいて適切な時期に必要な品質管理を行い、必要に応じて監督職員の検査を受け、疑義が生じた場合は監督職員と協議する、としています。道具の名前は出てきません。
> 施工管理法のほかの論点は施工管理法のカテゴリにまとめています
品質管理の進め方は、工事の内容と発注者が定める品質計画によって変わります。実務では工事ごとの設計図書をご確認ください。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月