令和7年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題B【No.12】は、労働に関する記述を労働基準法上で問う問題です。4つの記述のうち、誤っているものを1つ選びます。
誤りは選択肢1です。
基準に達しない労働条件は、契約に書いても無効になります。設問はこれを「契約に含めれば有効となる」と逆にしています。
残りの3つは、いずれも条文をほぼそのまま写した肢です。誤りの肢だけが条文と逆になっているので、条文を知っていれば1つに絞れます。
※ このページに問題文そのものは載せていません。一般財団法人 全国建設研修センターの試験問題および正答肢のページには、2026年8月時点で令和7年度と令和8年度が掲載されています。
正解:選択肢1
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | その部分は無効になります。法第13条が「この法律で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とする」と定めています |
| 2 | ○(正しい) | 法第18条第1項(強制貯金)が、労働契約に附随して貯蓄の契約をさせ、または貯蓄金を管理する契約をしてはならないと定めています |
| 3 | ○(正しい) | 法第22条第1項(退職時等の証明)の条文どおりです。請求があれば遅滞なく交付します |
| 4 | ○(正しい) | 法第57条第1項(年少者の証明書)が、満18才に満たない者の年齢を証明する戸籍証明書を事業場に備え付けることを求めています |
第13条は、無効にするところで終わっていません。
労働基準法 第13条(この法律違反の契約)
この法律で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とする。この場合において、無効となつた部分は、この法律で定める基準による。
前半で無効にして、後半でその穴を法の基準で埋めます。2段構えになっているのがこの条の要点です。
| 条文の段 | 中身 |
|---|---|
| 前半 | 基準に達しない労働条件を定めた部分は無効。契約全体ではなく「その部分」だけ |
| 後半 | 無効になった部分はこの法律で定める基準による。空白のまま残らない |
労使が合意していても、基準を下回る部分は効力を持ちません。「双方が納得して契約に書いたのだから有効だ」という筋道は、この条で断たれています。
もうひとつ落とし穴があります。無効になるのは契約全体ではありません。「その部分については」と限定されているので、契約そのものは生きたまま、下回った条件だけが法の基準に置き換わります。
詳細は労働時間と休憩・休日とは?労働基準法の数値を条ごとに整理で扱っています。
労働基準法の基準に達しない労働条件を定めた労働契約はどうなるか。
その部分については無効になり、無効になった部分はこの法律で定める基準によります。第13条です。契約全体が無効になるのではありません。
使用者が労働契約に附随して貯蓄の契約をさせることは認められるか。
認められません。第18条第1項が、貯蓄の契約をさせることも貯蓄金を管理する契約をすることも禁止しています。
満18才に満たない者について、事業場に備え付けるのは何か。
その年齢を証明する戸籍証明書です。第57条第1項に定められています。
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労働条件の個別の判断や労使協定の取扱いは、所轄の労働基準監督署の運用によります。実際の契約内容については専門家にご確認ください。
この問で問われた語を、年度をまたいで整理しています。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月