令和6年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題B【No.23】は、工程管理に関する問題です。4つの記述のうち、適当でないものを2つ選びます。
誤りは選択肢1と選択肢2です。
間接費は工期に連動します。公共建築工事共通費積算基準は、共通仮設費率と現場管理費率をどちらも工期を含む式で決めており、工期が短くなると率が下がる形になっています。設問は直接費と間接費が「ともに増加する」としています。
選択肢1のバーチャート工程表の説明については、仕様書・積算基準・国土交通省の工程計画管理基準に定義がありません。適当でないという判定は、正答肢によります。
※ このページに問題文そのものは載せていません。一般財団法人 全国建設研修センターの試験問題および正答肢のページには、2026年8月時点で令和7年度と令和8年度が掲載されています。
正解:選択肢1と選択肢2(2つとも正解)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(適当でない) | バーチャート工程表の定義について、公的な基準に記述が見つかりません。判定は正答肢によります |
| 2 | ×(適当でない) | 間接費は工期とともに動きます。共通費積算基準の率の式に工期が入っており、工期が短いほど率が下がります |
| 3 | ○(適当) | 国土交通省の工程計画管理基準(案)は、ネットワークについてクリティカルパスや日程計画の検討を前提とした運用を定めています |
| 4 | ○(適当) | 同基準の第6章第3がフォローアップを定めています。進捗の遅れが工期に影響する見込みのときに行います |
問題B の No.22 から No.29 は施工管理法(応用能力)の必須問題で、1問について正解が2つと決められています。1つだけ塗った答案も、3つ以上塗った答案も正解になりません。
選択肢2は、費用の動き方を逆にしています。
公共建築工事共通費積算基準(令和8年改定)別表-5および別表-12より
共通仮設費率(新営機械設備工事) Kr=Exp( 2.173 − 0.178 × logeP + 0.481 × logeT )
現場管理費率(新営機械設備工事) Jo=Exp( 4.723 − 0.252 × logeNp + 0.428 × logeT )
(P:直接工事費、Np:純工事費、T:工期(か月))
どちらの式も、工期Tに掛かる係数がプラスです。つまり工期が短くなれば率は下がります。共通仮設費と現場管理費は、直接工事費に対する上乗せ分にあたる費用です。施工速度を速めて工期を縮めると、この側の費用は増える方向には動きません。
| 費目 | 率の式に工期が入るか | 別表 |
|---|---|---|
| 共通仮設費率 | 入る(係数 +0.481) | 別表-5 |
| 現場管理費率 | 入る(係数 +0.428) | 別表-12 |
| 一般管理費等率 | 入らない(工事原価で決まる) | 別表-15 |
選択肢4のフォローアップは、国土交通省の基準に項目として置かれています。
国土交通省 工程計画管理基準(案)第6章 工程管理 第3「フォローアップ」より
1.フォローアップ実施の時点
(1)予定工程に対して進捗実績工程が遅れを生じ、最終工期に影響をおよぼす予測を生じた場合に行う。
(2)クリテカルパスに大きく影響を与えるような施工内容等の変更を生じた場合に使う。
2.フォローアップの成果品 フォローアップを施工した時点から10日以内に、日程計画を行い、関係成果品を作成して、監督職員に提出しなければならない。
詳細は施工計画書とは?総合と工種別の違いと承諾・提出の使い分けで扱っています。
共通仮設費率と現場管理費率の算定式には、何が変数として入るか。
直接工事費または純工事費と、工期(か月)です。公共建築工事共通費積算基準の別表で、新営機械設備工事の共通仮設費率は Kr=Exp(2.173−0.178×logeP+0.481×logeT)、現場管理費率は Jo=Exp(4.723−0.252×logeNp+0.428×logeT) とされています。
フォローアップはどのようなときに行うか。
予定工程に対して進捗実績工程が遅れを生じ、最終工期に影響をおよぼす予測を生じた場合などです。国土交通省の工程計画管理基準(案)第6章第3で、クリティカルパスに大きく影響する施工内容等の変更が生じた場合も挙げられています。
ネットワーク工程表の図面では、横軸に何を表示するか。
暦日および工期開始からの累加日数です。同基準の第8「暦日との関連」で標準とされており、矢線の水平の線の長さがアクティビティの時間見積日数を表します。
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工程管理の運用は、発注者が適用する基準や工事の種類によって変わります。実務では工事ごとの設計図書と適用基準をご確認ください。
この問で問われた語を、年度をまたいで整理しています。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月