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令和6年度 1級 空調・換気 問題A No.21 を解説(開放回路は押上げ揚程が加わる)

令和6年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.21】は、蓄熱方式に関する問題です。4つの記述のうち、適当でないものを1つ選びます。

この問題のポイント

誤りは選択肢4です。開放回路でポンプ揚程が小さくなる、と書かれています。

過去問の正しい肢は、加わる側で書いています。令和2年度の1級 問題A No.21は設問文も令和6年度と同じで、二次側配管系を開放回路とした場合はポンプの揚程に循環の摩擦損失のほかに押上げ揚程が加わる、という記述を正しい側に置いています。

選択肢3は、平成27年度に同じ文があります。氷蓄熱方式は水蓄熱方式に比べて蓄熱槽容量を小さくできる、という記述です。

※ このページに問題文そのものは載せていません。一般財団法人 全国建設研修センターの試験問題および正答肢のページには、2026年8月時点で令和7年度と令和8年度が掲載されています。

正解:選択肢4

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(適当) 氷生成装置の2つの方式です。この年度の正答肢によります
2 ○(適当) 運転時間の自由度です。令和2年度が同じ向きで正しい肢に置いています
3 ○(適当) 蓄熱槽容量です。平成27年度が同じ文で正しい肢に置いています
4 ×(適当でない) 令和2年度は押上げ揚程が加わると書いて正しい肢に置いています

選択肢4のポイント(ここが誤り)

開放回路にすると揚程がどうなるかは、過去問の正しい肢に書かれています。

令和2年度 1級管工事施工管理技術検定 学科試験 問題A【No.21】の正しい肢(選択肢2)

「二次側配管系を開放回路とした場合、ポンプの揚程には循環の摩擦損失のほかに押上げ揚程が加わるため、ポンプの動力が大きくなる。」
同年度の公表正答は選択肢3で、この記述は正しい側に置かれています。設問文は令和6年度と同じ「蓄熱方式に関する記述のうち、適当でないものはどれか」です。

押上げ揚程が加わります。加わるということは揚程が大きくなるということです。令和6年度は小さくなると書いているので、向きが逆です。

同じ令和2年度で誤りとされたのは、蓄熱槽の容量でした。

同 問題A【No.21】の公表正答(選択肢3)/平成27年度 同 問題A【No.21】の正しい肢(選択肢2)

「氷蓄熱方式は、氷の融解潜熱を利用するため、水蓄熱方式に比べて蓄熱槽の容量が大きくなる。」(令和2年度・この記述が適当でないものとして出されています)
「氷蓄熱方式は、氷の融解潜熱を利用するため、水蓄熱方式に比べて蓄熱槽容量を小さくできる。」(平成27年度・正しい肢)
平成27年度の公表正答は選択肢4です。

同じ書き出しで、大きくなるか小さくできるかだけが違います。令和6年度の選択肢3は、平成27年度と同じ小さくできる側です。

選択肢2の運転時間についても、2つの年度に近い記述があります。

令和2年度 同 問題A【No.21】の正しい肢(選択肢1・選択肢4)/平成27年度 同 問題A【No.21】の正しい肢(選択肢1)

「蓄熱を利用した空調方式では、ピークカットにより熱源機器の容量を低減することができる。」(令和2年度)
「蓄熱槽を利用することで、熱源機器を低効率で連続運転することがなくなり、最適な効率で運転できる。」(令和2年度)
「蓄熱槽を利用した熱源方式は、ピークカットによる熱源機器容量の低減が図れる。」(平成27年度)

熱源機器を低効率で連続運転しなくてよくなる、という書き方です。令和6年度の選択肢2は運転時間を選択する自由度があり高効率な運転が可能、と書いており、同じ向きです。

蓄熱方式の考え方は蓄熱方式の熱源容量はどうなるか?省エネルギーの読み分けで扱っています。

覚え方

  • 二次側配管系を開放回路にすると押上げ揚程が加わってポンプの動力が大きくなります。小さくなるとした記述は誤りです
  • 氷蓄熱方式は水蓄熱方式より蓄熱槽容量を小さくできます。大きくなるとした記述は誤りにされています
  • 蓄熱を利用するとピークカットにより熱源機器の容量を低減できます
  • 熱源機器を低効率で連続運転することがなくなります
  • この設問文は令和2年度と令和6年度で同じで、平成27年度は「蓄熱槽を利用した熱源方式」となっています

理解度チェック

Q.

二次側配管系を開放回路とした場合、ポンプの揚程はどうなるか。

循環の摩擦損失のほかに押上げ揚程が加わり、ポンプの動力が大きくなります。令和2年度の1級 問題A No.21の選択肢2が、正しい肢としてこの内容を出しています。令和6年度は小さくなると書いたため、誤りとされています。

Q.

氷蓄熱方式の蓄熱槽容量は、水蓄熱方式と比べてどうか。

小さくできます。平成27年度の1級 問題A No.21の選択肢2が、正しい肢としてこの内容を出しています。令和2年度の同No.21は、大きくなるとした記述を公表正答としています。

Q.

蓄熱槽を利用すると、熱源機器の運転はどうなるか。

低効率で連続運転することがなくなり、最適な効率で運転できます。令和2年度の1級 問題A No.21の選択肢4が、正しい肢としてこの内容を出しています。同年度の選択肢1と平成27年度の選択肢1は、ピークカットにより熱源機器の容量を低減できることも述べています。

> 空調・換気のほかの論点は空調・換気のカテゴリにまとめています

蓄熱槽の計画は、建物の負荷の変わり方や電力の契約によって決まります。実際の設計では条件ごとの検討が必要です。

関連する用語

この問で問われた語を、年度をまたいで整理しています。

参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和6年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 試験問題A」および同センターが公表した正答肢(問題A【No.21】=(4))。
  • 同センター「令和2年度 1級管工事施工管理技術検定 学科試験 問題A」問題A【No.21】および同年度の公表正答肢((3))。
  • 同センター「平成27年度 1級管工事施工管理技術検定 学科試験 問題A」問題A【No.21】および同年度の公表正答肢((4))。
  • ※ 問題文・選択肢は掲載していません。
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