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令和6年度 1級 機械工学 問題A No.3 を解説(全圧から損失を引いてから静圧を引く)

令和6年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.3】は、水平な管路のB点における空気の速度を求める計算問題です。4つの速度のうち、適当なものを1つ選びます。

この問題のポイント

正解は選択肢3です。引き算を2回してから、速度を出します。

まず、B点の全圧を出します。A点の全圧80Paから、図に示された圧力損失10Paを引いて70Paです。

次に、B点の動圧を出します。B点の全圧70Paから、B点の静圧10Paを引いて60Paになります。

※ このページに問題文そのものは載せていません。一般財団法人 全国建設研修センターの試験問題および正答肢のページには、2026年8月時点で令和7年度と令和8年度が掲載されています。

正解:選択肢3

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 × 3m/sだと、動圧は5.4Paにしかなりません
2 × 5m/sだと、動圧は15Paです
3 ○(適当) 10m/sで、動圧が60Paになります
4 × 15m/sだと、動圧は135Paになります

この計算の手順(ここが正解)

手順は3つです。与えられている数値は4つあります。

与えられている数値 どこに書かれているか
A点の全圧80Pa設問のただし書き
B点の静圧10Pa設問のただし書き
空気の密度1.2kg/m³設問のただし書き
圧力損失10Pa図の中(ΔPとして書かれています)

圧力損失は設問の文にはありません。図の中に書かれているので、ただし書きだけを読むと数値が足りなくなります。

ここから、2回引き算をします。

手順1と手順2

B点の全圧 = A点の全圧 - 圧力損失 = 80 - 10 = 70Pa
B点の動圧 = B点の全圧 - B点の静圧 = 70 - 10 = 60Pa

全圧と静圧の差が動圧です。この関係は、過去問がピトー管の説明として出しています。

平成26年度 1級管工事施工管理技術検定 学科試験 問題A【No.6】の公表正答(選択肢2)

「ピトー管は、流れに平行に置かれた2重管の先端部の孔で測定した全圧と、側壁に設けられた孔で測定した静圧との差により、流速を算出するための計測器具である。」
【A】に全圧、【B】に静圧が入る組合せが、正しいものとされています。

全圧と静圧の差から流速が出る、という関係そのものです。令和6年度のこの問題は、ピトー管の代わりに数値を与えた形になっています。

最後に、動圧から速度を出します。設問が空気の密度を与えているので、動圧=密度×速度の2乗÷2の式を使います。

手順3

60 = 1.2 × v² ÷ 2 = 0.6 × v²
v² = 60 ÷ 0.6 = 100
v = 10m/s

4つの選択肢をすべて入れて確かめると、次のようになります。

速度 0.6×v² 動圧60Paと合うか
3m/s0.6×9=5.4Pa合いません
5m/s0.6×25=15Pa合いません
10m/s0.6×100=60Pa合います
15m/s0.6×225=135Pa合いません

60Paになるのは10m/sだけです。4つとも入れてみると、計算のどこかを間違えていないか確かめられます。

全圧と静圧の差は全圧と静圧の差は何か?静圧・動圧の計算の読み分けで扱っています。

覚え方

  • 全圧=静圧+動圧です。全圧から静圧を引くと動圧が出ます
  • 圧力損失が示されているときは、先に全圧から引きます。静圧を引くのはそのあとです
  • ピトー管は全圧と静圧の差から流速を出す計測器具です
  • 空気の密度1.2kg/m³なら、動圧は0.6×速度の2乗です
  • 出た答えは4つの選択肢すべてを入れて確かめます

理解度チェック

Q.

A点の全圧が80Pa、A点からB点までの圧力損失が10Paのとき、B点の全圧はいくつか。

70Paです。80-10=70Paとなります。令和6年度の1級 問題A No.3では、圧力損失は設問のただし書きではなく図の中にΔPとして書かれています。

Q.

ピトー管は、何と何の差から流速を算出するか。

先端部の孔で測定した全圧と、側壁に設けられた孔で測定した静圧との差です。平成26年度の1級 問題A No.6が、この組合せを正しいものとして出しており、公表正答は選択肢2です。

Q.

空気の密度が1.2kg/m³で動圧が60Paのとき、速度はいくつか。

10m/sです。60=1.2×v²÷2=0.6×v²となり、v²=100からv=10m/sが出ます。3m/sなら5.4Pa、5m/sなら15Pa、15m/sなら135Paとなり、60Paに合うのは10m/sだけです。

> 機械工学のほかの論点は機械工学のカテゴリにまとめています

実際のダクト内の流れは、断面の形や乱れによって場所ごとに速度が変わります。ここでの計算は試験問題に示された条件によるものです。

関連する用語

この問で問われた語を、年度をまたいで整理しています。

参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和6年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 試験問題A」および同センターが公表した正答肢(問題A【No.3】=(3))。
  • 同センター「平成26年度 1級管工事施工管理技術検定 学科試験 問題A」問題A【No.6】および同年度の公表正答肢((2))。
  • 同センター「令和元年度 1級管工事施工管理技術検定 学科試験 問題A」問題A【No.6】および同年度の公表正答肢((1))。
  • ※ 問題文・選択肢は掲載していません。
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