管工事施工管理技士 独学ガイド

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中性化は酸素の作用で進むのか?コンクリートの性状の読み分け

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中性化の定義を1語だけ変えられると気づけません。

どこを見ればよいのか知りたいです。

この記事の要点

令和3年度の公表正答は(1)で、中性化を空気中の酸素の作用と書いた肢が誤りです。

水セメント比が小さく密実なコンクリートほど、中性化の進行は遅くなると出題されました。

スランプ値はワーカビリティーを評価する指標の1つと出題されています。

1級の問題Aでは【No.13】がコンクリートの枠になる年があります。

令和3年度の4肢を並べます。

コンクリートの性状の出題を並べた図。左は令和3年度の1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A No.13の4肢で、肢1は中性化をコンクリート表面で接する空気中の酸素の作用によりアルカリ性を失っていく現象とする誤りの肢で公表正答は1、肢2は水セメント比が小さく密実なコンクリートほど中性化の進行は遅くなるとする正しい肢、肢3は打込み時に生じるコールドジョイントが構造上の欠陥となりやすいとする正しい肢、肢4はスランプ値がワーカビリティーを評価する指標の1つであるとする正しい肢。右は正しい肢が書いていることの整理で、中性化の進み方は水セメント比が小さく密実なほど遅くなること、コールドジョイントは打込み時に生じ構造上の欠陥となりやすいこと、スランプ値はワーカビリティーを評価する指標の1つで唯一の指標とは書かれていないこと。下は4肢の作り方で、肢1は中性化の定義で変えられているのは空気中の何の作用かという1語だけであること、残り3肢は進み方・欠陥・指標でいずれも定義や性質を述べていること。
左が令和3年度の4肢、右が正しい肢の整理。下が4肢の作り方。

中性化は何の作用と書かれていたのか

空気中の酸素の作用と書いた肢が、誤りとして出題されました。

令和3年度 1級 第一次検定 問題A【No.13】(1)(誤りの肢)

コンクリートの中性化とは、一般的に、コンクリート表面で接する空気中の酸素の作用により、アルカリ性を失っていく現象をいう。

令和3年度の公表正答は(1)です。空気中の酸素の作用と書いた肢が誤りと確定します。

ほかの部分は定義のとおりに書かれています。アルカリ性を失っていく現象という言い方はそのままです。

中性化の進行は何で変わるのか

水セメント比です。

令和3年度 問題A【No.13】(2)(正しい肢)

水セメント比が小さく密実なコンクリートほど中性化の進行は遅くなる。

2つの条件が並んでいます。水セメント比が小さいことと、密実であることです。

肢1と肢2はどちらも中性化の話です。定義の肢が誤りで、進み方の肢は正しい肢になっています。

水セメント比とコンクリート強度の関係は鉄筋コンクリート造の読み分けで扱っています。

コールドジョイントはいつ生じるのか

コンクリートの打込み時です。

令和3年度 問題A【No.13】(3)(正しい肢)

コンクリート打込み時に生じるコールドジョイントは、構造上の欠陥となりやすい。

生じる時期が書かれています。コンクリート打込み時です。

扱いも決まっています。構造上の欠陥となりやすいという書き方です。

肢が扱うもの 出題での記述 扱い
中性化の定義 空気中の酸素の作用 誤り(公表正答)
中性化の進み方 水セメント比が小さく密実なほど遅い 正しい肢
コールドジョイント 打込み時に生じ、構造上の欠陥 正しい肢
スランプ値 ワーカビリティーの指標の1つ 正しい肢

まちがえやすいポイント

誤りの肢は定義の1語だけを差し替える形です。

アルカリ性を失うという結果も、コンクリート表面で接するという場所も、定義のとおりの言い方で残されています。変わっているのは空気中の何の作用かという部分だけです。

肢の型で狙いが読めます。定義を述べる肢は語の差し替えを疑います。

スランプ値は何を評価する指標か

ワーカビリティーです。

令和3年度 問題A【No.13】(4)(正しい肢)

スランプ値は、コンクリートのワーカビリティーを評価する指標の1つである。

言い方に幅があります。指標の1つと書かれていて、唯一の指標とはされていません。

この「1つである」という形は誤りにしにくい書き方です。断定を避けた肢は正しい肢になりやすい並びになっています。

理解度チェック

Q.

「中性化とは、空気中の酸素の作用によりアルカリ性を失っていく現象」は正しいか。

誤りです。令和3年度の公表正答はこの肢でした。

Q.

中性化の進行が遅くなるのは、どんなコンクリートか。

水セメント比が小さく密実なコンクリートです。

Q.

コールドジョイントはいつ生じ、どう扱われるか。

コンクリート打込み時に生じ、構造上の欠陥となりやすいとされています。

Q.

スランプ値は何を評価する指標と出題されたか。

コンクリートのワーカビリティーです。指標の1つとされています。

Q.

中性化を扱った肢は何個あったか。

2個です。定義の肢が誤りで、進み方の肢は正しい肢でした。

まとめ

  • 中性化を空気中の酸素の作用と書いた肢が誤り。
  • 令和3年度の公表正答は(1)
  • 水セメント比が小さく密実なほど中性化は遅くなる
  • コールドジョイントは打込み時に生じる。
  • コールドジョイントは構造上の欠陥となりやすい。
  • スランプ値はワーカビリティーを評価する指標の1つ。
  • 中性化を扱った肢が2つあり、定義の方だけが誤り。

出題の言い回しは年度によって変わります。個別の判断は最新の試験問題と公表正答を確認してください。

あわせて読む

この科目の過去問はどこにあるか

級ごとに分けています。1級 機械工学2級 機械工学を見てください。

参考資料

  • 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.13】(令和3年度)及び同年度の公表正答肢(一般財団法人全国建設研修センター。試験問題/正答肢のページ)。公表正答は(1)です。
  • ※ 中性化が空気中の何の作用によって進むのかを示す記述は、同じ問題文にありません。公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版(修補版)にも中性化を定義した規定はありません。誤りとされた事実だけを記載しています。
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管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

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管工事施工管理技士の用語・条文・数値を、公表された過去問と一次資料にあたって整理しています。

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