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測定項目の名前が4つ並ぶけど、どれも似た説明に見える。
反射減衰量って、どこで測るの?
この記事の要点
ツイストペアケーブルとは、2本の導体をより合わせた対を束ねた通信用のケーブルのことです。
測定項目と測定方法を問う出題は1年度あります。
答えは反射減衰量の測り方を書いた肢でした。
この問は、測定項目の名前とその測り方を組み合わせて出されます。
4つのうち3つは規格の定めと合っていて、1つだけが合いません。
令和8年度の答えは、測る場所を書いた肢です。
令和8年度 1級 No.44 選択肢3(答え)
反射減衰量は、ケーブルの送信端に信号を入力し、受信端で減衰量を測定する。
送信端から入れて受信端で測るという書き方が、誤りの本体です。
日本産業規格に、測定のしかたが書かれています。
日本産業規格 X 5150:2016 6.4.2(反射減衰量)
反射減衰量の要求値は、配線の両端で満たさなければならない。
必要な場合は、反射減衰量(RL)は、IEC 61935-1に従って測定しなければならない。100 Ω終端は、チャネルの遠端で試験中の配線要素に接続されなければならない。
遠端は100Ωで終端すると定められています。終端した先で減衰量を読み取る形ではありません。
言い換えると、「反射という語が出たら、測る場所は信号を入れた側」ということです。
選択肢2のワイヤマップは、規格の試験体系の表に項目として並んでいます。
日本産業規格 X 5150:2016 表B.1(平衡配線の試験体系)
ワイヤマップ 連続性 - 信号導体 - シールド導体(ある場合) - 回路短絡 - 回路開放
連続性、短絡、開放を見る項目として置かれています。出題の「8本の導体がそれぞれ正しく接続されているかを測定する」という説明と向きが合います。
選択肢1の伝搬遅延も、規格に要求事項があります。
日本産業規格 X 5150:2016 6.4.13(伝搬遅延時間差)
チャネルの全ての対間の伝搬遅延時間差は、表20の要求値を満足しなければならない。
対どうしの差を見る決まりです。例えば、出題の「4対の送信と受信の到達時間を測定する」という書き方は、対の数を指しています。
選択肢4の近端漏話減衰量も、規格に要求事項があります。
日本産業規格 X 5150:2016 6.4.4.1(対間近端漏話減衰量)
チャネルの各対の組合せ間におけるNEXTは、表6の公式から導かれる要求値に適合しなければならない。
NEXTの要求値は、配線の両端で適合しなければならない。挿入損失(IL)が4.0 dB未満となる周波数におけるNEXTの値は、参考とする。
必要な場合は、NEXTは、IEC 61935-1に従って測定しなければならない。
「各対の組合せ間」と書かれています。出題の「任意の2対で、1対を送信回線、残りの1対を受信回線として」という書き方と向きが合います。
混同しやすい語
反射減衰量:信号を入れた側に戻ってくる分を見ます。この肢が答えです。
挿入損失:規格では反射減衰量とは別の項目として要求値が定められています。
近端漏話と遠端漏話:どちらの端で見るかが違います。
ワイヤマップ:つながり方そのものを見る項目で、減衰量とは別です。
この形は1年度分です。
| 肢 | 測定項目と説明 | 扱い |
|---|---|---|
| 選択肢1 | 伝搬遅延は、4対の送信と受信の到達時間を測定する | 正しい側 |
| 選択肢2 | ワイヤマップは、8本の導体がそれぞれ正しく接続されているかを測定する | 正しい側 |
| 選択肢3 | 反射減衰量は、送信端に信号を入力し、受信端で減衰量を測定する | 答え |
| 選択肢4 | 近端漏話減衰量は、任意の2対で、1対を送信回線、残りの1対を受信回線として、受信回線に漏れてくる送信側の受信レベルを測定する | 正しい側 |
令和8年度1級 No.44の1問だけで、他の年度には同じ形が見あたりません。
この系統の肢は、次の順に見ます。
令和8年度で答えになったのはどの測定項目か?
反射減衰量です。送信端から入れて受信端で測るとした書き方が誤りの本体でした。
規格は反射減衰量の測定でチャネルの遠端をどうすると定めているか?
100Ω終端を試験中の配線要素に接続すると定めています。要求値は配線の両端で満たす必要があります。
ワイヤマップは何を見る項目か?
連続性、回路短絡、回路開放です。信号導体とシールド導体が対象になります。
伝搬遅延について規格が要求値を定めているのは何か?
チャネルの全ての対間の伝搬遅延時間差です。
この用語が問われた過去問
参考資料
※ この記事の出題の確認日:2026年8月
まちがえやすいポイント
エイリアンが付く漏話と、付かない漏話は別ものです。
規格にはエイリアン近端漏話減衰量(ANEXT)という語もあり、こちらはあるチャネルの誘導対から別のチャネルの被誘導対の近端への信号の分離量です(3.1.4)。ケーブルをまたぐ漏れのほうで、同じチャネルの中の対どうしを見る6.4.4.1とは対象が違います。
出題の選択肢4は同じケーブル内で2対を選ぶ書き方なので、当てるのは6.4.4.1のほうです。