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吸気口と吹出し口って、近づけるの?離すの?
毎回どっちだったか迷うんだよね…。
この記事の要点
煙感知器とは、煙を検知して火災信号を発信する感知器のことです。
設置の規定は6つあります。
吸気口は近づけ、吹出し口は離します。
煙感知器の設置は、消防法施行規則にまとめて定められています。
空気の流れに関する規定が2つあり、向きが逆になっています。
条文をそのまま並べます。
消防法施行規則 第23条第4項第七号(光電式分離型感知器を除く)
イ 天井が低い居室又は狭い居室にあつては入口付近に設けること。
ロ 天井付近に吸気口のある居室にあつては当該吸気口付近に設けること。
ハ 感知器の下端は、取付け面の下方〇・六メートル以内の位置に設けること。
ニ 感知器は、壁又ははりから〇・六メートル以上離れた位置に設けること。
ホ 感知器は、廊下、通路、階段及び傾斜路を除く感知区域ごとに、感知器の種別及び取付け面の高さに応じて次の表で定める床面積につき一個以上の個数を、火災を有効に感知するように設けること。
ヘ 感知器は、廊下及び通路にあつては歩行距離三十メートル(三種の感知器にあつては二十メートル)につき一個以上の個数を、階段及び傾斜路にあつては垂直距離十五メートル(三種の感知器にあつては十メートル)につき一個以上…の個数を、火災を有効に感知するように設けること。
ハとニはどちらも0.6メートルですが、片方は以内、もう片方は以上です。ハは天井からどれだけ下げてよいかの上限で、ニは壁やはりからどれだけ離すかの下限です。同じ数字でも向きが逆になります。
この0.6メートルは煙感知器の値です。令和2年度1級No.40は差動式スポット型感知器を主語にした問題で、選択肢3が「感知器の下端は、取付け面の下方0.6mの位置に設けることができる」と書いて答えになりました。煙感知器の数値を、別の種別の問題に持ち込んだ形です。
空気に関する規定は2つあり、近づける側と離す側で向きが逆です。ここを裏返した肢が作られています。
令和4年度 1級 第一次検定 No.39 選択肢2(答え)
天井付近に吸気口のある居室にあつては、当該吸気口から離して設ける。
条文は吸気口付近に設けるです。同じ論点は平成30年度1級学科No.40の選択肢2に「当該吸気口付近に設ける」の形で置かれ、そちらは正しい側でした。
吹出し口のほうは、逆に離す規定です。
消防法施行規則 第23条第4項第八号
感知器は、差動式分布型及び光電式分離型のもの並びに炎感知器を除き、換気口等の空気吹出し口から一・五メートル以上離れた位置に設けること。
平成30年度はこの距離を1.2メートルと書いて誤りにされています。令和4年度の選択肢4は1.5メートル以上で、正しい側でした。
言い換えると、「煙を吸い込む側には近づけ、空気を吹き出す側からは離す」ということです。
どちらも理由は同じで、煙が感知器に届くかどうかです。吸気口は室内の空気を吸い込むので、煙もそこへ集まってきます。近くに置けば早く見つかります。吹出し口は逆に空気を送り出す側なので、煙が押しやられて薄まります。近くに置くと、煙が来ているのに感知しないことが起こります。
この2つを「空気の出入り口」とひとまとめにすると混ざります。吸うのか吹くのかで分けて覚えます。
感知器そのものの区分は感知器の定義、区域の切り方は警戒区域、設備全体の数値は自動火災報知設備の数値で扱っています。
個数の規定は、種別と取付け面の高さで決まります。
| 取付け面の高さ | 1種及び2種 | 3種 |
|---|---|---|
| 4メートル未満 | 150平方メートル | 50平方メートル |
| 4メートル以上20メートル未満 | 75平方メートル | 設けない |
平成27年度1級学科No.40の選択肢4は、この150を200と書いて誤りにされました。例えば、高さが4メートルを境に半分の75平方メートルへ変わる点も押さえます。
平成30年度と令和4年度は、論点の顔ぶれがまったく同じです。
| 論点 | 平成30年度 1級 No.40 | 令和4年度 1級 No.39 |
|---|---|---|
| 天井が低い居室 | 入口付近(正しい側) | 入口付近(正しい側) |
| 吸気口 | 吸気口付近(正しい側) | 離して設ける(答え) |
| 壁又ははり | 0.6m以上(正しい側) | 0.6m以上(正しい側) |
| 空気吹出し口 | 1.2m以上(答え) | 1.5m以上(正しい側) |
片方の年度で答えだった論点が、もう片方では正しい側に置かれています。
混同しやすい規定
吸気口と吹出し口:吸気口には近づけ、吹出し口からは1.5m以上離します。
下方0.6m以内と0.6m以上:前者は感知器の下端、後者は壁やはりとの距離です。
150と75:取付け面の高さが4m未満なら150平方メートル、4m以上なら75平方メートルです。
30mと20m:廊下や通路は歩行距離30m、3種の感知器は20mにつき1個です。
1級で煙感知器の設置を問う形は3年度分です。
この論点は、次の順に確かめます。
空気の流れる向きで、近づけるか離すかが決まります。
この系統の肢は、次の順に見ます。
天井付近に吸気口のある居室では、煙感知器をどこに設けるか?
当該吸気口付近です。離して設けると書いた肢は誤りにされています。
換気口等の空気吹出し口からは何メートル以上離すか?
1.5メートル以上です。1.2メートルと書いた肢は誤りにされています。
取付け面の高さが4メートル未満のとき、2種の煙感知器は床面積いくつにつき1個か?
150平方メートルにつき1個以上です。4メートル以上では75平方メートルになります。
0.6メートルという数値は、どの2つの規定に出てくるか?
感知器の下端が取付け面の下方0.6メートル以内、壁又ははりから0.6メートル以上です。
この用語が問われた過去問
参考資料
※ この記事の出題の確認日:2026年8月
まちがえやすいポイント
0.6メートルが2か所に出ます。
感知器の下端は取付け面の下方0.6メートル以内、壁やはりからは0.6メートル以上離します。値は同じで、以内と以上が逆です。
また、平成27年度は歩行距離30メートルと下端0.6メートル以内が正しい側に置かれ、床面積だけが狂わせてありました。年度によって狙う号が違います。