令和8年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.23は、D種接地工事を施す箇所として「電気設備の技術基準とその解釈」上で誤っているものを選ぶ問題です。4つの箇所のうち3つがD種、1つだけ別の種類です。
この問題は、接地工事の4つの種類(A・B・C・D)のうち、その箇所がどれに当たるかを問うものです。選択肢はすべて解釈に条文があり、条を引けば答えが出ます。
引っかけの核心は、選択肢1が高圧と低圧をつなぐ変圧器の話だという点です。ここだけは機器を守る接地ではなく、高圧が低圧側へ流れ込む混触を防ぐための接地で、種類が変わります。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(誤っているもの)
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| 選択肢 | 種類 | 根拠 | 解説 |
|---|---|---|---|
| 1 | B種 | 解釈第24条第1項 | 高圧と低圧を結合する変圧器の低圧側の中性点はB種。D種は誤り |
| 2 | D種 | 解釈第28条第1項 | 高圧計器用変成器の2次側電路はD種(特別高圧ならA種) |
| 3 | D種 | 解釈第162条第3項第七号 | 使用電圧300V以下の金属ダクトはD種。200Vはこれに当たる |
| 4 | D種 | 解釈第168条第1項第三号ハ | 原則A種だが、接触防護措置を施す場合はD種によることができる |
誤っているのは選択肢1です。
解釈第24条は、次のように定めています。
電気設備の技術基準の解釈 第24条第1項
高圧電路又は特別高圧電路と低圧電路とを結合する変圧器には、次の各号によりB種接地工事を施すこと。
一 次のいずれかの箇所に接地工事を施すこと。
イ 低圧側の中性点
選択肢1の「高圧電路と低圧電路とを結合する変圧器の低圧側の中性点」は、この第一号イそのものです。B種と書いてあるところをD種に差し替えたのがこの選択肢です。
ここだけ種類が違うのには理由があります。ほかの3つは金属の箱や電路に電圧が現れたときの感電を防ぐ接地です。これに対して第24条の接地は、変圧器の高圧巻線と低圧巻線が触れ合ったとき(混触)に、低圧側へ高圧が乗るのを防ぐためのものです。守る相手が「触った人」ではなく「低圧側の設備全体」なので、要求される抵抗値も別の考え方で決まります。
接地の種類は、守っている相手で分かれると押さえます。機器の外箱や2次側電路ならA・C・D、変圧器の混触防止ならBです。
高圧電路と低圧電路を結合する変圧器の低圧側中性点には、どの接地工事を施すか。
B種接地工事です(解釈第24条第1項第一号イ)。混触したときに低圧側へ高圧が乗るのを防ぐための接地です。
屋内の高圧ケーブルを収める金属製の電線接続箱の接地は何種か。
原則はA種接地工事です。ただし接触防護措置を施す場合はD種接地工事によることができます(解釈第168条第1項第三号ハ)。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月