令和7年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.58は、消防用設備等として「消防法」上で定められていないものを選ぶ問題です。ガス漏れ火災警報設備・非常用の照明装置・緩降機・漏電火災警報器の4つが並びます。
この問題は、設備がどちらの法律のものかを問うものです。建物の防災設備は、消防法と建築基準法に分かれて定められています。
引っかけの核心は、選択肢2の非常用の照明装置です。火災のときに使うものですが、定めているのは建築基準法のほうです。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(定められていないもの)
> この論点をやさしく解説:消防用設備等の工事着手届とは?対象となる14の設備と期限を整理
| 選択肢 | 消防用設備等か | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 該当する | 警報設備の1つ |
| 2 | 該当しない | 建築基準法で定める設備 |
| 3 | 該当する | 避難設備(避難器具)の1つ |
| 4 | 該当する | 警報設備の1つ |
定められていないのは選択肢2です。
非常用の照明装置は、建築基準法施行令の第5章に節を立てて定められています。
建築基準法施行令 第5章 避難施設等 第4節「非常用の照明装置」(第126条の4・第126条の5)
(構造)
第百二十六条の五 前条第一項の非常用の照明装置は、次の各号のいずれかに定める構造としなければならない。
条文が置かれているのは建築基準法施行令で、消防法ではありません。この年の No.26 でも、非常用の照明装置の予備電源が「建築基準法」上の問題として出ています。
いっぽう消防法の側は、施行令に消防用設備等の中身が並んでいます。
消防法施行令 第7条第3項(警報設備)
一 自動火災報知設備
一の二 ガス漏れ火災警報設備(略)
二 漏電火災警報器
三 消防機関へ通報する火災報知設備
四 警鐘、携帯用拡声器、手動式サイレンその他の非常警報器具及び次に掲げる非常警報設備
イ 非常ベル ロ 自動式サイレン ハ 放送設備
選択肢1のガス漏れ火災警報設備と選択肢4の漏電火災警報器は、どちらも警報設備としてここに載っています。
消防法施行令 第7条第4項(避難設備)
一 すべり台、避難はしご、救助袋、緩降機、避難橋その他の避難器具
二 誘導灯及び誘導標識
選択肢3の緩降機は避難器具として載っています。この列挙に「避難はしご」もあり、前の No.57 で建築設備から外された理由がここで裏づけられます。
紛らわしい設備を、法律ごとに整理します。
| 法律 | 設備 |
|---|---|
| 消防法 | 自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、漏電火災警報器、非常ベル、放送設備、誘導灯、避難はしご、緩降機 |
| 建築基準法 | 非常用の照明装置、非常用の進入口、排煙設備 |
誘導灯は消防法、非常用の照明装置は建築基準法です。どちらも避難時に光る設備なので、この2つを取り違えないようにします。
非常用の照明装置はどの法律で定められているか。
建築基準法です。施行令の第5章第4節に条文があり、消防用設備等には含まれません。
誘導灯と非常用の照明装置は、それぞれどの法律のものか。
誘導灯は消防法の避難設備、非常用の照明装置は建築基準法の設備です。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月