令和7年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.28は、電車線のちょう架方式のうち、大容量区間の本線に用いられるものとして、最も不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、方式ごとに電線が何本あるかを分かっているかを問うものです。線が多いほど大きな電流を流せます。
選択肢のうち1つだけ、ちょう架線を持たない一番簡単な方式が混ざっています。
正解:選択肢1(直接ちょう架式)
> この論点をやさしく解説:直接ちょう架式にちょう架線はあるのか?電車線のちょう架方式をJISの定義で並べる
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| 選択肢 | 方式 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 直接ちょう架式 | トロリ線だけ。構内や側線向けで、大容量には向かない |
| 2 | き電ちょう架式 | き電線がちょう架線を兼ねる。大電流を流せる |
| 3 | ツインシンプルカテナリ式 | シンプルカテナリを2組。容量が倍になる |
| 4 | コンパウンドカテナリ式 | 補助ちょう架線を足した3本構成。高速・大容量向け |
最も不適当なのは選択肢1です。
ちょう架方式は、トロリ線をどうやって支えるかの違いです。線の数で並べると分かりやすくなります。
| 方式 | 構成 |
|---|---|
| 直接ちょう架式 | トロリ線のみ。ちょう架線がない |
| シンプルカテナリ式 | ちょう架線+トロリ線の2本 |
| ツインシンプルカテナリ式 | シンプルカテナリを2組並べる |
| コンパウンドカテナリ式 | ちょう架線+補助ちょう架線+トロリ線の3本 |
| き電ちょう架式 | き電線がちょう架線を兼ねる |
直接ちょう架式は、トロリ線を支持点で直接つるだけの方式です。ちょう架線がないので電流を分け合う相手がなく、流せる電流が限られます。また、トロリ線が支持点でしか支えられていないため、高速で走るとパンタグラフとの接触が不安定になります。
そのため、直接ちょう架式が使われるのは構内・側線・トンネル内など、速度も電流も小さい区間です。大容量の本線には向きません。
逆側から確かめられる過去問があります。
平成28年度 2級 学科試験(後期)No.31(正答は選択肢4)
高速運転で集電電流が大容量の区間に用いられる電車線のちょう架方式として、最も適当なもの
1.直接ちょう架式 2.剛体ちょう架式 3.ダブルメッセンジャ式 4.コンパウンドカテナリ式
こちらは「適当なもの」を選ぶ形で、答えはコンパウンドカテナリ式です。同じ選択肢に直接ちょう架式が並んでいながら選ばれていない。大容量には直接ちょう架式が向かないことが、令和7年度後期と平成28年度後期の両方から確かめられます。
選択肢2のき電ちょう架式は、電気を送るき電線をちょう架線の代わりに使う方式です。太いき電線がそのまま電流の通り道になるので、大容量に向きます。
直接ちょう架式が大容量区間に向かないのはなぜか。
ちょう架線がなくトロリ線だけなので流せる電流が限られ、高速走行時の集電も不安定になるためです。
コンパウンドカテナリ式は何本の線で構成されるか。
ちょう架線、補助ちょう架線、トロリ線の3本です。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月