令和6年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.53は、電気工作物として電気事業法上、定められていないものを選ぶ問題です。
この問題は、電気工作物から除かれるものを分かっているかを問うものです。船舶・車両・航空機に設置されるものは除かれます。
電気鉄道の車両に設置する電気設備は、この除外に当たります。
正解:選択肢4(電気鉄道の車両に設置する電気設備)
> この論点をやさしく解説:事業用電気工作物と自家用電気工作物は何が違うのか?電気事業法の区分を条文で整理
| 選択肢 | 対象 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 送電用の電線路 | 条文に明記。電気工作物 |
| 2 | 火力発電用のボイラ | 発電のための機械。電気工作物 |
| 3 | 水力発電のための貯水池 | 条文に明記。電気工作物 |
| 4 | 車両に設置する電気設備 | 除外される。定められていない |
定められていないのは選択肢4です。
引っかけの核心は、電気鉄道の設備が電気工事の対象なので、車両の中まで含まれそうに見えるところです。条文はかっこ書きで除いています。
電気事業法 第2条第1項第十八号
電気工作物 発電、蓄電、変電、送電若しくは配電又は電気の使用のために設置する機械、器具、ダム、水路、貯水池、電線路その他の工作物(船舶、車両又は航空機に設置されるものその他の政令で定めるものを除く。)をいう。
この一文で、4つの選択肢がすべて判定できます。
| 選択肢 | 条文のどこに当たるか |
|---|---|
| 送電用の電線路 | 「送電…のために設置する…電線路」 |
| 火力発電用のボイラ | 「発電…のために設置する機械」 |
| 水力発電の貯水池 | 「発電…のために設置する…貯水池」 |
| 車両の電気設備 | かっこ書きの「車両…に設置されるもの」で除外 |
選択肢3の貯水池は条文に名指しで書かれています。水そのものを扱う施設でも、発電のために設けたものなら電気工作物です。ダムや水路も同じです。
船舶・車両・航空機が除かれるのは、それぞれ船舶安全法・鉄道事業法・航空法など別の法律で規制されているためです。二重に規制する必要がありません。
電気鉄道でも、地上に固定された設備は電気工作物です。
| 電気鉄道の設備 | 電気工作物か |
|---|---|
| 変電所、電車線路、き電線 | 電気工作物 |
| 車両に載っている電気設備 | 除外される |
境目は動くものに載っているかどうかです。パンタグラフから先、車両の中の機器は電気工作物になりません。
電気工作物から除かれるものは。
船舶、車両又は航空機に設置されるもの、その他政令で定めるものです。別の法律で規制されているためです。
水力発電の貯水池は電気工作物か。
電気工作物です。条文に「ダム、水路、貯水池」と名指しで書かれています。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月