令和6年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.48は、使用電圧100Vのライティングダクト工事による低圧屋内配線に関する記述として、電気設備の技術基準とその解釈上、誤っているものを選ぶ問題です。
この問題は、ライティングダクトを貫通させてよいかを分かっているかを問うものです。ライティングダクトは造営材を貫通して施設してはいけません。
下面が開いた構造なので、壁の中を通せません。
正解:選択肢3(造営材を貫通して施設)
> この論点をやさしく解説:ライティングダクト工事とは?開口部の向きと施設できない場所を整理
> この論点をやさしく解説:D種接地工事はどこまで省略できるのか?4mと8mの線引きは工事ごとに違う
| 選択肢 | 内容 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 終端部を閉そく | 充電部が露出しないようにする。正しい |
| 2 | D種接地工事を施す | 300V以下なのでD種。正しい |
| 3 | 造営材を貫通して施設 | 貫通してはならない。誤り |
| 4 | 乾燥した点検できる隠ぺい場所 | 施設できる場所。正しい |
誤っているのは選択肢3です。
引っかけの核心は、金属ダクトや電線管なら貫通できるので、ダクトという名前から同じように扱えると思ってしまうところです。構造が違います。
ライティングダクトは、下面に長い開口があり、そこへ照明器具のプラグを差し込む構造です。好きな位置に器具を付けられる代わりに、充電部が開口から露出しています。
| 決まり | 理由 |
|---|---|
| 造営材を貫通しない | 壁の中で充電部が露出したままになり、点検もできない |
| 開口部は下向きに施設する | 上向きだと塵埃や水が入る |
| 終端部を閉そくする | 端から充電部に触れられないようにする |
| 支持点間は2m以下 | たわみや外れを防ぐ |
施設できる場所も限られています。
| 場所 | 施設できるか |
|---|---|
| 展開した場所(乾燥) | できる |
| 点検できる隠ぺい場所(乾燥) | できる |
| 点検できない隠ぺい場所 | できない |
| 湿気の多い場所・水気のある場所 | できない |
選択肢4のとおり、乾燥した点検できる隠ぺい場所には施設できます。金属線ぴやバスダクトと同じ考え方です。
選択肢2のD種接地工事は、使用電圧300V以下の機器の金属部分に施すものです。ただしライティングダクトには、次の場合に省略できる規定があります。
| 条件 | 扱い |
|---|---|
| 対地電圧150V以下で、長さ4m以下 | D種接地工事を省略できる |
| 合成樹脂等の絶縁物で金属部分を被覆 | 同じく省略できる |
省略できるだけなので、施すこと自体は問題ありません。選択肢2は正しい記述です。
ライティングダクトを壁に貫通させられるか。
できません。下面の開口から充電部が露出しており、壁の中では点検もできないためです。
ライティングダクトの開口部はどちらに向けるか。
下向きです。上向きだと塵埃や水が入るためです。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月