令和6年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.21は、低圧屋内配線の施設場所と工事の種類の組合せとして、電気設備の技術基準とその解釈上、不適当なものを選ぶ問題です。使用電圧は300V以下、事務所ビルの乾燥した場所とします。
この問題は、あとから点検できるかどうかで使える工事が変わることを分かっているかを問うものです。金属線ぴ工事は点検できる場所にしか使えません。
点検できない隠ぺい場所には施設できません。
正解:選択肢1(点検できない隠ぺい場所×金属線ぴ工事)
> この論点をやさしく解説:金属管配線とは?施工で確認する項目と接地工事の種別を整理
| 選択肢 | 組合せ | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 点検できない隠ぺい×金属線ぴ | 線ぴは点検できる場所だけ。不適当 |
| 2 | 点検できない隠ぺい×金属可とう電線管 | 2種金属製可とう電線管なら可。適当 |
| 3 | 点検できる隠ぺい×バスダクト | 乾燥した場所なら可。適当 |
| 4 | 点検できる隠ぺい×平形保護層 | 乾燥した場所の造営材の床面など。適当 |
不適当なのは選択肢1です。
引っかけの核心は、選択肢1と2がどちらも「点検できない隠ぺい場所」で、工事の種類だけが違うところです。管かレールかで分かれます。
使える場所を工事の種類で並べると、こうなります。
| 工事の種類 | 展開した場所 | 点検できる隠ぺい | 点検できない隠ぺい |
|---|---|---|---|
| ケーブル工事 | 可 | 可 | 可 |
| 金属管工事 | 可 | 可 | 可 |
| 合成樹脂管工事 | 可 | 可 | 可 |
| 金属可とう電線管工事 | 可 | 可 | 可(2種のみ) |
| 金属線ぴ工事 | 可 | 可 | 不可 |
| 金属ダクト工事 | 可 | 可 | 不可 |
| バスダクト工事 | 可 | 可 | 不可 |
| がいし引き工事 | 可 | 可 | 不可 |
境目ははっきりしています。電線が管やケーブルの中に完全に収まっているものは、点検できない場所でも使えます。線ぴ・ダクト・がいし引きは、電線を並べて収めたり露出させたりする工法なので、あとで見られない場所には使えません。
金属線ぴは、断面が細長いレール状の部材です。ふたを開けて電線を並べる構造なので、施工後も開けられる場所でないと使えません。
選択肢2の金属可とう電線管は、1種と2種で扱いが違います。
| 種別 | 使える場所 |
|---|---|
| 1種金属製可とう電線管 | 展開した場所と点検できる隠ぺい場所(乾燥した場所) |
| 2種金属製可とう電線管 | すべての場所(点検できない隠ぺい場所も可) |
設問は種別を書いていませんが、2種なら点検できない隠ぺい場所でも施設できるので、組合せとして不適当とは言えません。
選択肢4の平形保護層工事は、カーペットの下などに薄い配線を通す工法です。乾燥した場所の、点検できる隠ぺい場所である造営物の床面や壁面に限られます。
金属線ぴ工事はどの場所に施設できるか。
乾燥した場所のうち、展開した場所と点検できる隠ぺい場所です。点検できない隠ぺい場所には施設できません。
点検できない隠ぺい場所でも使える工事は。
ケーブル工事、金属管工事、合成樹脂管工事、2種金属製可とう電線管工事です。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月