令和6年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.17は、架空配電線路の雷害対策に用いる機器等として、最も不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、雷害対策の機器が何をするかを分かっているかを問うものです。どれも雷の電流を大地へ逃がすための機器です。
選択肢のうち1つは、電路を開いたり閉じたりするための機器です。
正解:選択肢1(断路器)
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| 選択肢 | 機器 | 働き |
|---|---|---|
| 1 | 断路器 | 無負荷で電路を開閉する。雷とは関係がない |
| 2 | 架空地線 | 電線の上に張り、雷を先に受けて大地へ流す |
| 3 | 避雷器 | 異常電圧のときだけ導通して雷電流を大地へ流す |
| 4 | 放電クランプ | がいしの頭部に付け、雷でがいしが割れるのを防ぐ |
最も不適当なのは選択肢1です。
断路器は、点検や修理のときに電路を切り離すための開閉器です。負荷電流を遮断する能力はなく、無負荷の状態でしか開閉できません。雷から設備を守る機器ではありません。
ほかの3つは、いずれも雷の電流を安全な経路で大地へ逃がすためのものです。
3つの機器の役割分担
架空地線 … 電線に落ちる前に雷を受け止める
避雷器 … 電線に入った異常電圧を大地へ逃がす
放電クランプ … がいしの表面でなくクランプの間で放電させる
放電クランプは高圧がいしの頭部に取り付ける金具です。雷が来たとき、がいし本体の表面ではなくクランプとの隙間で放電が起きるようにします。がいしが割れるのを防ぎ、放電の跡も残りにくくなります。
同じ論点が、令和3年度前期にも出ています。
令和3年度 2級 第一次検定(前期)No.19(正答は選択肢2)
架空配電線路の雷害対策として、最も不適当なもの
1.高圧線路に沿って、架空地線を施設する。
2.高圧電線の支持に、深溝型のがいしを用いる。
3.配電用機器の近傍に、避雷器を設置する。
4.高圧がいしの頭部に、放電クランプを取り付ける。
ここでは深溝型のがいしが誤りとされています。深溝型は塩害対策で表面の距離を長くしたもので、雷対策ではありません。架空地線・避雷器・放電クランプの3つが正しい肢として並んでいるので、令和6年度後期の選択肢2・3・4がそのまま裏付けられます。
この形の問題は、雷対策の3点セットを覚えておけば、残った1つが答えになります。混ぜられるのは、深溝型がいし(塩害対策)、断路器(開閉)のように、別の目的の機器です。
架空配電線路の雷害対策に用いる機器を3つ挙げよ。
架空地線、避雷器、放電クランプです。
放電クランプは何のために取り付けるか。
雷が来たときにがいし本体の表面でなくクランプの間で放電させ、がいしが割れるのを防ぐためです。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月